栗山求/望田潤監修「パーフェクト種牡馬辞典2024-2025」

日曜のレース回顧~先頭に立ったサンデー×Lyphardはみんな勝った

2012-02-06 10:14:56 | 血統予想

京都11R きさらぎ賞
◎9.ワールドエース
○6.アルキメデス
△1.スノードン
△7.ローレルブレット
×8.ジャスタウェイ
×13.ベールドインパクト
注5.プレミアムブルー
注10.マジカルツアー
◎はドイツ血脈とハイインロー血脈で固めた母系で、ディープ産駒としては斬れ味はズバ抜けてはいないが長くいい脚を使えるのが長所で、いずれはステイヤーとして大成するかもしれないとすら思っている。ここも後ろから行きすぎるとまた届かずの心配はあるのだが、クラシックにつながるレースだし、届かなかったら恥をかくのは覚悟の上で◎でいきたい。それだけの奥はある馬だと思っているし、追い切りではスムーズに折り合ったようだから、4角では射程圏にいると信じる。アドマイヤムーンの2騎はミスプロのクロスで父譲りのしなやかさで走るので、外回りに替わるのは間違いなくプラスだからヒモ穴の期待。

東京11R 東京新聞杯
◎15.マイネルラクリマ
○6.コスモセンサー
▲12.ダノンシャーク
△9.ブリッツェン
△13.ミッキードリーム
×5.ガルボ
×14.サダムパテック
注3.キングストリート
注11.スマイルジャック
◎は東京と外回りの1600mは[1.1.2.1]着外はG1NHKマイルだけで、キャピタルSも直線で前がカベにならなければ勝ち負けだった。母系の奥にハイペリオン血脈が豊富で、ここへきて一皮むけてきた感がある。乗り難しい馬ではないし、鞍上もしぶとい脚質だとコメントしているので持ち味は出せそうだ。○は母の父にオリオールの血を引くだけにベストは逃げだろう。ここはブリッツェンの出方次第ではハナもありうるし、東京芝[0.0.1.5]も大敗したのはG1だけ。先行馬が少ない組み合わせだけに、ダノンやサダムのナスキロ斬れよりも、ハイペリオンでガッチリ前受けできる◎○ほうが信用に足る。

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先週は◎を打った馬はだいたい思った通りのレース運びをしてくれたんですが、◎マイネルラクリマは柴田大知が「ビュッとは斬れないがしぶとい馬」だと追い切りに跨った後にコメントしていたのでそこに期待したんですが、あの好発のわりには大人しく乗ってしまったかなあ…と
でも私は○コスモセンサーの頭も買ってたので馬単は拾えたなと楽観していたら、そこから△ガルボが猛然と伸びて差しきりとは(^ ^;)
ま~前残りだろうという読みだけは当たったんですが、終わってみればニューイヤー組>京都金杯組という結果だったのとニューイヤーの1,2着がひっくり返ったのが私としては意外でしたね~

あとは◎サトノオが前走前受けで復活のキッカケをつかみB着で行く気満々なのかと思いきやダッシュが鈍く、ゲートが開くと後方2番手でいきなり脱力…(^ ^;)
ま~あそこから以上ポジションを上げるのは無理でしたが、ここも前残りの読みだっただけにやれやれでしたね~

ギュスターヴクライにしても直線入口でスパートして残り400mでは先頭だったし、サトノオーの全弟クランモンタナも逃げたら驚くほどのしぶとさで、本当にいつもいつも同じことを書いて申し訳ないですが、「サンデー×Lyphard×ハイインロー」は前受けしてナンボやと、ダコールやアドマイヤフライトに並びかけられてからまた頑張りをみせてゴールまで同じ脚色で踏ん張り続ける、あの抜かせない頑張りこそが「サンデー×Lyphard×ハイインロー」的であり、それは突き詰めればHyperion的ということなのです

古馬になって成長し長いところで先行脚質に転じて本格化し、ディープ産駒の追い込みを前受けで凌ぐハーツクライ産駒…というシーンはこれからも見られそうですね~

きさらぎは逃げ馬不在で◎ワールドエースが後ろにいるとなると遅くなるとは思ってましたが、1000m通過61.7は外1800mのきさらぎ賞では最遅(といってもネオユニヴァース、アサクサキングス、リーチザクラウンの年も61.7ですが)、昨年もリキサンマックスとメイショウナルトから離れた3番手以下は62秒ぐらいで通過してますから、あの2頭がいない3番手以下集団によるヨーイドンだった…と

そこでいち早く動いたのはやはりというかさすがというかデム弟でしたが、ベールドインパクトはPocahontas-Romanのクロスの影響でTom Rolfe的な力馬っぽさがあって(半分アレミロードというイメージ)、トーセンラーほど外回りで斬れないので3着まででした
だからこの馬は、東京で差すより中山で捲って強い馬やと思います

ワールドエースは無駄のない脚捌きや無駄肉のない体型はたしかに父譲りですが、父とちがって追い出してからアクションが大きくなったりストライドが伸びたりということはあまりなく、しかし同じフォームで長い間いい脚を持続できるのが長所で、それは母系のHyperion的ドイツ的スタミナが表現されているからです
伯父のManduroは取り立てて豪快なアクションで走るわけでもないのですが、追ってからも同じアクションでいつまでも伸び続け、最後は後ろの馬が根負けするというこれぞHyperionという勝ち方をする馬で、望田がいうHyperion的脚質とはなんぞや?という方はぜひyoutube等でManduroのレースをみてください
ワールドエースは半分Manduroだと書いてきたのはこの馬の走りにそういうところが重なって見えるからで、今日はスローすぎて本領の持続力を発揮することはほとんどなく、父譲りの反応の良さだけで楽々と抜け出してしまいましたが、このスローで折り合えたことはまず収穫で、“教育”の成果はいきなり出ました(^ ^;)
ディープも「サンデー×Lyphard×ハイインロー」ですからこの馬のような配合ならば先々はやっぱり前受けに完成すべきで、折り合いがつくようになれば道中のポジションはだんだん上げていくほうがいいと思うし、今日みたいにあと200mでは先頭に立ってしまっていい馬やと思います
血統解説は新馬を勝ったときに下記エントリでやってます

ヒストリカルはわりとノーザンテーストが強いマイラーっぽい体型で、距離短縮と瞬発力勝負が良かったという鋭い追い込みでしたが、本格化前のクラフティワイフ牝系はこういうタイプが多いです
カンパニーもトーセンジョーダンも若いうちは母系の米スピードがまずONになってスロー専じゃないかと思わせるような軽い瞬発力をみせるのですが、古馬になってノーザンテーストがより発現してくるとそこに持続力や頑張りが加わり東京のHペースでも激走してしまう…という、そんな感じの成長曲線でみていけばいいんじゃないですかね~

ManduroのHyperion的持続力は、ワールドエースにも間違なくONになっている
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/5eafc4ff73196743f694736dd3705efe

コメント (15)
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