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花と緑を追いかけて

山を愛し、花を愛し、旅と
映画とパソコンと、好奇心も
いっぱいの主婦の日記です

東北紅葉登山・最終章

2009年10月29日 | 山シリーズ
八甲田を代表する湿原は上毛無岱(標高 約1120~1220m)と下毛無岱(標高 約1000~1070 m)に別れ
各々の中央を1本の木道が通っています。

以前も八甲田に登っているという同室仲間のWさんは
「上毛無岱から下の湿原を見下ろした景色が素晴らしく、それが叉見たくてこのツァーに参加したのよ」
と説明してくれて、私も期待が膨らみます。


その場面は、上毛無岱から下毛無岱に下る長い木道の階段の上に立った時
突然現れました
目の前がパッと明るくなった感じです

この木段は、秋には木々が紅葉して「錦秋の屏風」といわれている断崖にかけられています。
足元をよく見て慎重に降りないと滑り落ちるような階段でした

前を歩いていた男性が立ち止まり、ぶら下げていた一眼レフカメラで写真を撮っていたので
私も慌ててポケットからコンデジをとり出し、瞬間芸で写した唯一の画像です。


階段を下ったところです。階段の上の方を歩いている人の姿が小さく見えていますね。
紅葉が辛うじて残っていて、この辺りが「毛無岱」のハイライトでした。


葉を落とした「白樺の幹」も芸術的な美しさです。

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マウスオンで左手に連なる「田茂萢岳」方面をご覧下さい
稜線の上に白く光る建物はロープウェーの駅です。
あそこから続く山々を、グルリと歩いてきたわけですね。

歩きながら時々振り返り写真を撮っていたら、片足を木道から踏み外してしまいました
危ない危ない


「下毛無岱」の「休息展望台」でザックを下ろして一休み・・・
暑くなってセーターを脱ぎました。そして撮影タイムです

小さな湖沼の向こうに見えるのは南八甲田の山々だそうです。
ガイドのUさんが説明してくれました。

そして「これから酸ヶ湯温泉まではぬかるんだ下りが続くので、雨具はそのまま着ていてね」
との指示が出ました。


強風とガスの中を登ってきた「八甲田・大岳」をもう一度ゆっくり眺めてから出発です。

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マウスオン・クリックで、三枚の紅葉の画像をご覧下さい

「酸ヶ湯温泉」までの下りの40分はドロドロの悪路が続きましたが
下るほどにブナや白樺、カエデ類の紅葉が鮮やかになり
滑らないようにと注意をしながら、上を見たり脇を眺めたりの忙しさでした。


赤や黄色のトンネルの中を下っていくと、やがて「酸ヶ湯温泉」の建物が見えてきました。
時計を見ると2時半を過ぎていました。

泥にまみれた登山靴を宿の前に湧き出ている名水で洗って、すぐに温泉の「玉の湯」に入ります。
20名近くが、狭い女子風呂に殺到したので芋の子を洗うよう
蛇口から出るお湯も対応できずにぬるくなっていき、冷たい水で髪を洗いました。

温泉から上がったらすぐに荷物の整理、濡れて泥だらけとなった雨具がかさばります。
「お化粧をする時間」もままなりません
僅か5分でコンパクトをたたき、眉と口紅をひきました。
ツァーは忙しいこと
名湯「酸ヶ湯温泉」にはもっとゆっくり浸りたかったです


大急ぎでザックのパッキングを済ませて、3時50分にはバスで出発
近くにある「雪中行軍」の悲劇の現場を見学します。


「八甲田山」と言えばすぐに「雪中行軍の遭難」と言葉が出るくらいに知られていますね。
新田次郎原作の「八甲田山死の彷徨」が映画化され特に有名になりました。


駐車場から歩いて10分のところに「後藤房之助伍長」の銅像が建っています。

指揮官神威大尉の命を受け、連隊に遭難の報告に走った後藤伍長は
立ったまま仮死状態で頭だけ出して雪の中に埋もれていたそうです。
それでも彼の発した言葉から「遭難の惨事」が伝えられたとか・・・


寒さに対する装備も貧弱な明治の時代
神威大尉率いる「青森隊」は210人中生き残ったのは17名のみの、大惨事となりました。
一方、村人に道案内を頼んだ「弘前隊」は全員が生還できたそうですが・・・


複雑な要素が絡み合い、未だに解明できない運・不運もあったのでしょうね。
映画の中のお話は、あくまでもフィクションと考えた方がいい様です。


銅像は八甲田の山々を背に、青森方面を向いて建っていました。


白樺林の中を歩いてバスに戻ります。
現代の登山用の衣類は、ゴアテックスやダウンと恵まれていますが
それでも寒さによる遭難はなくなりませんね。


萱野高原の「萱野茶屋」でお茶とトイレタイムがありました。
外に出て、もう一度「八甲田連山」を眺めます。
右手に「田茂萢岳」のロープウェー頂上駅が見えていますね。
主峰の「大岳」は中央に見えている山でしょうか・・・

※パンフレットを見ていたら同じ萱野高原からの写真が載っていて
左から前嶽・赤倉岳・田茂萢岳と紹介されていました。

そろそろ陽が落ちる時間です。
途中の峠で「岩木山」に沈む夕日を狙うカメラマンが数人、三脚を立てているのが見えました。

バスは青森市内にある観光物産館「アスパム」に寄ってから、「青森飛行場」に向かいました。

お土産用にガイドさんお薦めの「いちご煮」のカンズメを買い、
主人の大好きなホタテの干物にホタテの蒲鉾と、海産物を色々購入・・・
やっぱり最後は「お買い物ツァー」となりましたね。

青森空港でお部屋仲間4人で食べた「海鮮丼」も美味しかったし
天候の変化で思いがけない登山体験となった「岩木山&八甲田山」登山ツァー
「終わり良ければすべて良し」の楽しい旅となりました。


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コメント (24)
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