波風立男氏の生活と意見

老人暮らしのトキドキ絵日記

「(株)貧困大国アメリカ」を読む

2014年01月03日 | 読書

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 「(株)貧困大国アメリカ」(堤未果:岩波新書)は3部作の最終版。ブッシュより、「チェンジのオバマ」がましだと思っていたが、それは違いますと、数字と特徴的な話題でわかりやすく指摘。国が丸ごと1%の富裕層の投資対象になる想像絶する「新しい自由」の国・アメリカ。貧困が儲けを、儲けが貧困を生む唖然とする体制…文中の「国民は、株式会社化した国家から、主権を取り戻せるだろうか」(筆者)と、「世界で一番企業が活躍しやすい国を目指します」(安倍首相)が頭で交互に点滅した。商売柄、教育ビジネスに目が止まる。「学力向上」のかけ声で、ついに公教育を解体させ、企業丸儲けに愕然。「まさか?」が「そんな!」を実感させる本書。教育の今を、米国の政治と経済から日本を透かして考えてみる好著。

                   

  同じ話題で。 「知らぬは客ばかり」「外食産業 実はこんなふうに作っています」(週刊現代「師走の特集号」)は日本版「食」の貧困ビジネス事例。「安くて旨くて健康に悪くない物なんて都合のいいものは存在しえない」と文末に。牛脂や軟化剤注入の肉を使い、「一流芸能人」の味覚を笑うTV番組、外食産業チェン店の評判メニューを印象づけるお笑い番組…身近な外食をちょっとした贅沢と洗脳する仕掛けは怖い。家庭も、外食も、そのうち給食も…が前記の新書に。


外食産業の元ネタは「大反響第2弾 70過ぎたら ほ~ら、あなたも仁王立ち -寝ていたムスコが起き上がった!-」が売りの週刊誌。政治話題を読みたくて買うのに何だか恥ずかしいのは未だ枯れてないからか…何て思う立つ男、じゃなくて立男であった公式裏ブログの方、今年初の更新しました。ここからどうぞ。時間があったら「波風文庫」も覗いてみて下さい。

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