自信を持ってお勧めしたいマンガ『泣きたい夜の甘味処』(中山有香里作)。但し、学校でも仕事でも同僚や友人にも恋人にも家族にもストレスが無い方、マンガの嫌いな方、スィーツが苦手な方には無用の一冊。タイトルの「等(など)」は、スィーツでなく食事の『疲れた人に夜食を届ける出前店』もお勧めだから。このブログでマンガのお勧めは、『海街ダイアリー』以来じゃないかなあ。
無口な熊のマスターと口数の多い鮭の従業員が夜中だけ営む町の片隅に佇む甘味処。この設定がTVドラマ『深夜食堂』好きの心を直撃する。そこの暖簾を偶然にくぐる心も体も疲れ切った人たち、ホンワリとした絵柄が優しい。全話オールカラーも絵本を読んでるよう。ご親切に全話レシピ付き(絵入り)、巻末のアフターストーリーも泣かせる。
余計なことをお客さんに言わずさせない、その日一品だけのメニュー(飲み物や漬物は別)、疲れ切って食事もとれない人ヘ注文してないのに夜食を届ける出前店。ここらは波風食堂の営業改善の参考になるなあ(笑)出前用の岡持ちも作ってあるし。
作者は現役の看護師兼イラストレーター。本編がマンガの処女作で、『ズルいくらいに1年目を乗り切る看護技術』はベストセラー指南書(驚)、いるんだねこんな人が、ストレス世界の最前線で・・・・疲れ果てた心に静かに寄り添う世界を描いてる 精神的ストレスが20年前の3倍、精神疾患の外来患者586万人(2020年時点)と8/11新聞の厚生労働省白書。心が痛い苦しいのは普通とは(悲)この漫画のきっかけは、6/1Eテレ『理想的本箱 君だけのブックガイド』の眠れない夜に読む本。他に選ばれていた『トムは真夜中の庭で』(フィリパ・ピアス著:岩波少年文庫)はママヨさんのお勧め本。