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天才ファッション・デザイナーの10年「サンローラン」2014年制作

2018-01-04 15:58:59 | 映画

            
 天才ファッション・デザイナーは、言わずと知れたイヴ・サン=ローラン。1936年8月1日に生まれ、2008年6月1日にがんで死去、71歳だった。

 カトリーヌ・ドヌーヴも縁の深い女優で、1967年の映画「昼顔」ではサン=ローランが衣装をデザインした。モデルとしてもカトリーヌ・ドヌーヴはランウェイに立った。いまでも化粧品や香水の広告モデルを続ける。

 1967年といえば、イヴ・サン=ローランがパリにブティックを開設してから1年後ということになる。映画は1967年からの10年を綴る。

 1977年フランスの日刊紙リベラシオンの編集室。イヴ・サン=ローラン死亡の噂にどんな記事を書くか、記者たちが議論している。「ジーンズこそ手掛けなかったが、彼は女性のシルエットを永久に変えた。女性自身も」とか「彼はファッションだけでなく、女性の内面を大きく変えた人」「時代との関わりについては、時代の変革に貢献した。美の職人としてまた芸術家として」このくだりでイヴ・サン=ローランの全体像が分かろうというもの。

 パリ・コレクションとかニューヨーク・コレクションとか言われるが、私はあまり関心がない。新聞のモード欄に写真付きで紹介されるが、実用性という点では全く役に立ちそうもない。映画の衣装デザインとかヨーロッパの上流階級が顧客の気がする。とは言っても一般のデザイナーにとって何かヒントがあるのかもしれない。

 ファッションに関心がないと言っても、映画の中の衣装には関心を持っている。女性のシャツスタイルをとっても形に変化がある。男のは変化が少ない。

 そしてゲイ。イヴ・サン=ローランはゲイだった。男が男を恋人にするというのがどうしても理解できない。この映画でも男が裸になるが(局部はボカシが入る)、気持ちが悪い。

 レズビアンについては、大らかに見られるから不思議だ。このレズビアンという言葉、私の中学生時代の女子生徒達からよく耳にしたのは「あの子とあの子はSじゃない?」このSの意味がよく分からなかった。

 そのまま時代が過ぎてパソコン時代となり「調べる」というのが容易になり「レズビアン」を検索してみた。そこにSの秘密があった。紀元前625~570年頃、古代ギリシアのレスボス島に住んでいた女流詩人サッポーは、作品や言動から非常に女性同性愛と結びつけられやすかったため、現代では、Sapphic (サッポー風の)は女性同性愛者を、Sapphism(サッフィズム)は女性同性愛を示すのに用いられる。(ウィキペディアから)

 主役を演じたギャスパー・ウリエルは16本の映画に出演、2003年ラブ・ストーリーの「かげろう」で注目され、2004年の「ロング・エンゲージメント」ではセザール賞有望若手男優賞を受賞。2016年には「たかが世界の終わり」でセザール賞主演男優賞を受賞。

 両親がファッション業界で働いていたというから、本作出演は因縁めいてくる。美形の男優トップと言っていいかもしれない。

 かつて美形男優のアラン・ドロンがいたが、男優は36歳ごろが一番脂がのっているというか、青臭さが消えて男の性的魅力が最大になる時ではないだろうか。アラン・ドロンの36歳頃にそれを感じた。ギャスパー・ウリエルも33歳だし女性ファンを狂喜させているはず。この作品でも中性的な魅力で迫ってくる。
  
監督・脚本・音楽
ベルトラン・ボネロ1968年9月フランス、ニース生まれ。

キャスト
ギャスパー・ウリエル1984年11月フランス、ブローニュービランクール生まれ。
ジェレミー・レニエ1981年1月ベルギー、ブリュッセル生まれ。
ルイ・ガレル1983年6月フランス生まれ。
レア・セドゥ1985年7月フランス生まれ。
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