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映画「華氏119」ドナルド・トランプ??????

2019-05-26 16:13:53 | 映画

          

 紙の引火点「華氏451度」とドナルド・トランプが2016年の大統領選で勝利宣言をした2016年11月9日をかけた題名。熱気を帯びた大統領選挙、国民が醸し出す熱い思いを表象する華氏。

 その大統領選挙でヒラリー・クリントンが女性初の大統領として優勢だった。メディアも盛んに決定したような報道を流した。ドナルド・トランプという不動産王の素人に危惧もして、アメリカの大統領選に無関係の日本に住む私も女性初の大統領に期待した。

 悲しいかなわが日本は、アメリカの振る舞いに大いに影響される。だからまるで我が国の選挙のように、日本のメディアが取り上げる。そんなことでみんなが予想しなかったドナルド・トランプの勝利となった。

 冷やかすつもりで集会に出たトランプ。大勢の聴衆を見て不動産ビジネスの勘が働いたのか「アメリカ大統領もまんざら悪くもなさそうだ」と思ったに違いない。出馬するからには当選を目指そう。キャッチフレーズは何がいい? 不動産取引で受ける国民経済の感触は、豊かさとは縁遠い。メディアにもホストとして参加した経験もあり、自己顕示欲の強さと相まって特異の弁舌で白人中間層に的を絞る。

 「アメリカ・ファースト」「アメリカの豊かさを取り戻そう」「アメリカン・ドリームを実現しよう」雇用の確保と応分の所得。特にラストベルトといわれる中西部地域と大西洋岸中部地域の一部が、民主党の地盤でありながらトランプのTPP離脱政策に呼応してトランプ支持になった。

 じゃあ、トランプとはいったい何者なのだ。女性蔑視や人種差別発言を取り上げられたりした。無類の子煩悩ぶりも見せる。娘のイヴァンかが可愛くて仕方がないという風情。(その気持ちは分かるよ。自分の娘が美人に生まれたら、周囲に見せびらかしたい。なにしろ血を分けた娘なのだ。妻はあくまでも他人)。

 そのイヴァンカを大統領就任後、大統領補佐官に任命し、娘婿のジャレッド・クシュナーも大統領上級顧問として身近に置く。こういう身内の構成に批判はある。クシュナーは、ハーバードを首席で卒業だから無能ではないだろう。面白いのは、クシュナーはこの映画の製作者マイケル・ムーアを好意的に見ていることだ。

 ヒラリー・クリントン陣営は、民主党の支持者の女性初の大統領に熱狂から悲嘆にくれる様。この映画を製作・監督したマイケル・ムーアの生まれ故郷ミシガン州フリントの水質汚染問題。

 州政府は、飲料水に鉛が含まれているにもかかわらず「大丈夫」だと言い続け被害を拡大した罪。この地を訪れたオバマ大統領がスピーチの途中、「水が欲しい。グラスに入った水をくれ」水質に問題がないのをアピールする。ところがオバマは、唇に水をつけただけで飲んでいない。この欺瞞を看破する。

 学校の教師があまりにも低い給与に業を煮やし、一州のストライキから全米に広がった様子。学校での銃乱射事件から高校生が銃規制に立ちあがり議員に迫る。ドナルド・トランプの集会では、意に反する女性の質問を力で排除する。

 とにかく反権力の色合いが強いマイケル・ムーアはこのままではトランプ政権はファシズム化するだろうという。しかし、トランプ政権は長くて2025年までだから危惧にすぎない。

 2019年の今日(こんにち)、米中貿易に端を発した中国の覇権への野望を抑え込みにかかっていることを思えばトランプが悪とは決めつけられない。共産主義・中国の野望を放置することは出来ない。これは民主主義国家の共通した認識だろう。とにかく特異な視点を持つマイケル・ムーアの作品だから、中身を吟味咀嚼する必要はあるだろう。

 今現在次期大統領候補に名乗りを上げている中にヒラリー・クリントンの名前がない。実はロシア疑惑は、ヒラリーの方がひどいという噂がある。もともと親中派だから、トランプのようにはできない。

 今思えば、トランプの勝利でよかったのかもしれない。勿論、日本へのマイナスの影響もあるが、中国の世界制覇が暗黒を意味するとすれば、その影響は我慢しなければならないだろう。

2018年制作 劇場公開2018年11月 なお、第43回トロント国際映画祭ドキュメンタリー部門オープニング作品。

監督・脚本

マイケル・ムーア1954年4月ミシガン州フリント生まれ。
ヒラリー・クリントン支持を表明したが、中西部のラストベルトを取材して白人中間層がヒラリー支持を失いつつあるのを見てトランプ当選を予測したそうだ。
ジャーナリスト、ドキュメンタリー映画監督、脚本家、テレビプロデューサー、テレビディレクター、政治活動家の顔を持つ(ウィキペディアより)

    

   

   

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