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映画「人生の特等席 Trouble with the curve ’12」劇場公開2012年11月

2013-04-25 13:11:43 | 映画

                 
 大リーグのアトランタ・ブレーブスとボストン・レッド・ソックスは、高校生の強打者ボー・ジェントリーを9日後に迫ったドラフトで一位指名を争っていた。

 アトランタのスカウト、ガス(クリント・イーストウッド)は、3ヵ月後に仕事の契約が切れる瀬戸際に立たされていた。ここは強力な選手を見つけて球団に富をもたらす必要がある。しかし、朝一番の放尿も勢いが鈍っている。しかも家具にぶつかったりする。

 スカウト仲間の同僚フィリップ(マシュー・リラード)とは対立気味だった。フィリップは、ガスはコンピューターも使えない老いぼれで引退すべきだと公言していた。

 ガスはそのコンピューターについて次のように言う。「そのプレイヤーの勘も、逆サイドに打てるかもわからない。4打数0安打の選手が翌日普通の顔で戻ってくることもある。それがコンピューターに読めるか? それに今うちに必要なのはピッチャーだ」ガスは見て聞いて判断する。ただ、データーの収集と整理には時間がとられるが、楽しんでいるからいいという。昔気質の頑固おやじ。

 その頑固なところがガスの娘ミッキー(エイミー・アダムス)としっくりいかない理由の一つだった。
 ヤンキースの往年の強打者ミッキー・マントルにあやかってつけたミッキーは、大手法律事務所に勤めて7年間頑張ってようやく共同経営者の地位にも手が届くようになった。 ある日、ガスの親友ピート(ジョン・グッドマン)が法律事務所に訪ねてきて「おやじさんの様子を見てきてくれ。この時季のカロライナはキレイだぞ!」

 ミッキーは、父の主治医に、父が緑内障の疑いがあって精密検査が必要なのを確かめて、カロライナのバックネット裏の木のベンチの父の横に座った。驚き苦い顔のガス。

 父と娘は喧嘩をしながら、過去の真実に向き合い理解しハッピーエンドとなる。妙にお涙ちょうだいにならないのがいい。

 野球の話だから、あまり専門的になると白けてしまうが、ボーはカーブボールを打てない強打者としていて、すごく単純化してあるのがいい。
 実際のところ、カーブボールを予期してそのボールが打てないと言うことは、ドラフトに一位で指名しようとするレベルの男にはいないはずだ。ヒットに出来なくても、ファウルにはできるはず。

 A・ロッドやジョッシュ・ベケットという名前を聞いたり字幕をみて、大リーグに興味のない方には耳障り、目障りかも知れない。ミッキーは、カロライナに来て左腕のピッチャーを発掘。事務所からの共同経営者要請に、携帯電話をゴミ箱に投げ入れて父のあとを継ぐという楽天的なクロージングだった。
           
           
           
           

監督
ロバート・ロレンツ ’02「ブラッド・ワーク」’03「ミスティック・リバー」’04「ミリオンダラー・ベイビー」’06「父親たちの星条旗」「硫黄島からの手紙」’08「チェンジリング」’08「グラントリノ」’09「インピクタス/負けざる者たち」’10「ヒア・アフター」’11「J・エドガー」などイーストウッドが監督した作品に製作者として参加。この映画が初監督作品。

キャスト
クリント・イーストウッド1930年5月サンフランシスコ生まれ。
エイミー・アダムス1974年8月イタリア、ヴィチェンツア生まれ。コロラド州で育つ。
ジャスティン・ティンバーレイク1981年1月テネシー州メンフィス生まれ。
ジョン・グッドマン1952年6月ミズーリ州セントルイス生まれ。
マシュー・リラード1970年1月ミシガン州生まれ。
コメント
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