ASAKA通信

ノンジャンル。2006年6月6日スタート。

「共同価値の創設」 20191128 

2019-11-29 | Weblog

          https://www.youtube.com/watch?v=pZ3l-OGd5YA

 

    *

「殺し合い」という主題をめぐって──

自然のオキテ(法)が教える「シンプル解」──すなわち始原的解法、「力の論理」による決着、統一と調和。

パワーゲームは、つねに、いまも覚醒の契機を待ちながら関係世界の底に眠っている。あるいはすでに覚醒しつつ全域化の契機を拡大しつつある。しかし「解」をみちびく別のルートが存在する。

    *

絶対権力の創設と帰依によって集合的「主格」へ一元化一極化を図る。一つの解法。

パイが唯一つならだれがそれを手にするかは「力の論理」が決着する。一つの解法。

パイが生成可能なものなら生成するメカニズムを生かす方法を考える。一つの解法。

感情が和解を拒むものなら和解から逆算して感情のかたちを補正する。一つの解法。

感情と感情の対立が不可避なら対立の外にある共存可能な位相を探す。一つの解法。

承認の欠損を埋める超越項を廃棄して承認関係の刷新と拡張に委ねる。一つの解法。

ともに生きるための本質的条件を導くため審議のテーブルを用意する。一つの解法。

正義や真理の選択ではなく共有可能な言葉とルールの創発関係を築く。一つの解法。…etc.

    *

「解」の探索、その意志──殺戮、戦争の回避を求める心の本質。その差異を捨象すれば、「解」探索の本質は殺戮に明け暮れる日々への決別を願う集合的意志において共通している──共存可能性をどこに見出すか。

新たな「ありうる」の予期において「解」を求めるこころの本質。

「解」に対してつねに先行的に内発する「ありうる」の予期、その生成の起源でありつづける共存可能性、共生可能性を志向する人間的本質。そして、その展開可能性のための条件設定、解法の諸相。そしてパラドクス──「解法」の選択をめぐる闘争、殺戮、戦争。パラドクスを解く解法の開発という新たな主題の浮上。

    *

「市民社会」は力の論理から帰結する惨劇の歴史に嫌気がさすことから開始された。解法の決定的分岐点としての近代。類的思考の歴史を画す人間的本質としての「自由」の発見。

「超越的絶対解」の完全棄却、人間的自由の展開可能性を生み出す「共通項」の探索。集合的意志としての市民社会、「人権」概念の生成、すなわち神為ならぬ〝人為〟による共同価値の創設。ただその自覚的展開(法と市民権力による運営)のみを支えとする市民社会の可能性。

その本質──絶対解、完全解、最終解をみちびく解法ではなく、人間的自由の展開可能性をみちびく条件設定、という〝解概念〟の位相転換。共同価値としての「条件設定という方法」。

    *

 

 

コメント