ASAKA通信

ノンジャンル。2006年6月6日スタート。

「さよならの挨拶を~2」

2014-01-18 | Weblog


          「世界のすべてを見通すのは、全知のまなざし」
          「はあ」
          「人間にとって世界の全貌はつねに不可知です」感性(受動)・悟性(概念化)・理性(推論)
          「それで?」
          「けれども、全体の動向についての小さな報告はあります」
          「どこに?」
          「例えば、季節のうつろいの繊細な表情のなかに潜みます」
          「なんて?」
          「正確には、〝世界〟とはボクたちの感受性において訪れ、告げられるものです」
          「告げられるって、なにが?」
          「故郷の花のさかりは過ぎぬれど 面影さらぬ春の空かな」
          「ん?」
          「新古今和歌集の歌です」
          「それがどうしたの」
          「ボクたちの意識経験の基底に響くメッセージです」
          「はあ」
          「わが心ながら、わが心にもまかせぬもの」
          「もののあわれ?」 
          「人の意思を超えて届くダイレクトコールともいえます」
          「わからない」
          「例えば、太郎くんは花子さんの前では、なぜか心臓がドキドキする」
          「好きだからでしょ」
          「好きと意識する以前に、好きという感情は太郎くんを襲います」
          「まあね」
          「前触れなく勝手に知らせは届けられる。そして恋しているじぶんに気づく」
          「はい、はい」
          「一つの神秘ともいえます」 
          「神秘ねえ」
          「恋という体験は明快です。けれども、その由来を説明することはできない」
          「そうかな」
          「いきなり人を襲う想定外の出来事、それが恋です」
          「本能でしょ」
          「本能という言葉は、説明できないものに貼り付けたラベルにすぎません」
          「ラベル?」
          「季節の情感は訪れる。しかしその訪れの起源はブラックボックス」
          「はあ」
          「体験は起こる。けれども、体験がなぜ現象するかは汲み尽くせない」
          「説明はできないけれど、心が動いていくということ?」 
          「世界体験は感性を介して、ボクたちの理解に先行して現象しつづけている」
          「考えてもしかたがないってことですかね」
          「仮説や物語、つまり一種の作り話によって説明を試みることはできます」
          「何か宗教的な世界と関係があるわけ?」
          「まさしく」
          「はあ」
          「人間の認識にとって行き止まりの世界、その先はかつて宗教が担当しました」
          「そうなの?」
          「理性が推論によってそれ以上遡行できない端的な事実性としてある世界です」
          「理由もなく」
          「理由を問うより早く、感性は走り、体験は訪れ、世界は開かれていく」
          「ふ~ん」
          「そして、言葉は遅れて結ばれる」
          「で、その感性に訪れている内容って?」
          「いまボクたちの心に透明なアラームが鳴り響いています」
          「はあ。その意味は?」
          「世界が壊れていく。そんなシグナルが聴こえます」
          「そんなって」
          「巨大な犠牲を伴う崩壊の予兆に聴こえます」
          「暗い話だ。わからないこともないけどさ」
          「現実に起きていることでもあります」
          「泣いているわけ?」
          「人間の悲しみというものが告げています」
          「人間って。あなたがということでしょ」
          「はい。ボクのなかのみんなが泣いているという意味でのボクたちです」
          「正確に言おうね」
          「正確に言えば、ボクはボクの外に出ることはできない。つまり徹底的に主観的な存在です」
          「客観的に考えるべきじゃないかな」
          「と、ボクたちの主観は考えます」
          「まあいいや。それで?」
          「世界と人間の関係について不幸な事態が起きています」
          「だから何?」
          「感受性が告げるものに目をつぶると、システムが歪みます」
          「システム?」
          「人間という生命のシステム」
          「機械じゃないよね」
          「システムといういわば補助線を引くと、生命のしくみ全体を考えるのにとても有効です」
          「システムの一部として感受性を見るわけ?」
          「人間というシステムにとって感受性がどんな機能をもつか、という発想の仕方をします」
          「発想ねえ」
          「包括的な枠組みを立ち上げると、バラバラな要素を関連づけることができます」
          「はあ」
          「例えば、地球=エコシステムと設定すると、すべての営みを関連づけることが可能になる」
          「かもしれない」
          「感受性が人間という生命システムにとってどんな機能をもつのか。そこがポイントです」

          「でも、感受性って人それぞれでしょ」
          「はい」
          「それって本当に信頼に足りる?」
          「わかりません」
          「だめじゃん」
          「真実かどうかは自明ではない」
          「何が言いたいのかな」
          「真実かどうかは、さしあたり重要でもありません」
          「さしあたり?」
          「大切なのはボクたちの世界経験にとって最初の出来事だということです」
          「意識じゃないわけ」
          「世界についての報告が意識に訪れる、あるいは意識を襲う。そこから意識が反省的に動き出す」
          「しかし感性的なものには、偏見や差別や憎悪といった系列もある」
          「はい」
          「いいの?」
          「最初の知らせであるということが重要です」
          「感情と感情はぶつかる。そして解けない対立から悲劇を生まれることもある」
          「もちろん」
          「好きときらい、きれいときたないとか、感情の発火点は人によって異なる」
          「わかります」
          「ちがっていいの?」
          「ちがって当然です。ちがわないとおかしいといえます」
          「感情は気まぐれで曖昧で身勝手なものともいえる」
          「良い悪いではなく、訪れるものだからです」
          「それで?」
          「感性的な体験において、それが〝正しい/まちがい〟という問いは事後のものです」
          「はあ」
          「しかし感性的な体験それ自体は、否定できない端的な事実性です」
          「まあね」
          「もちろん告げられるものが、誤解やエラーを含む可能性は否定できない」
          「だからどうなの」
          「生きることの最初の、そして唯一の手がかりといえます」
          「その報告が?」
          「はい。世界と関係する、いまここにいる自分についての報告です」
          「それ以外ない?」
          「たぶん。世界経験の起点がそこに与えられ、そこから思考や行動が分岐します」
          「よくわからない」
          「ボクたちが日々、刻々と経験しつづけていることです」

          「繰り返すけど、そのアラームはエラーの可能性がある」
          「そう。否定できない。しかしエラーという判断は事後的です」
          「いいの?」
          「まずはアラームがちゃんと聴こえていることが重要です」
          「ちゃんと聴けって?」
          「聴こえないか聴こえないふりをして、やり過ごすことが拡大しています」
          「ふむ」
          「感受性は、生命システムにとって唯一の総合的センサーなのです」
          「でもエラーなら修正が必要だ」
          「必要です。しかし最初から理性にまかせるべきでしょうか?」
          「そう思うけど」
          「もし感性的な報告がブロックされると全体の機能が損なわれます。このことが重大です」
          「なぜ」
          「世界との関係についての報告が途絶えてしまいます」
          「どうなるの?」
          「システムはみずからの状態をモニターして、チューニングする動機と手がかりを失います」
          「それで?」
          「するとラベルを貼っただけの作り話の世界が、一人歩きをはじめる」
          「さっきの仮説や物語の世界ということ?」
          「ええ。作り話にすぎないものが自明化し、そして人間は神話の世界に暮らすことになる」
          「そうじゃない、いい神話もあるかも」
          「もちろん。でも、悪い神話が歴史では猛威をふるってきました」
          「つまり、宗教やイデオロギーをめぐる惨劇が歴史を埋め尽くしてきたといいたいわけね」
          「血なまぐさい人間の歴史の裏には、絶対化して変化を拒む信念と信念の対立があります」
          「システム的にいえば?」
          「原データとの接続が切れるということです」

          「じゃ理性の役割は?」
          「理性の仕事は原データの処理ですが、そのための基準や参照先を必要とします」
          「歴史的科学的に検証され、信頼できる知識や学問がある。それを参照にすればいい」
          「蓄積された知識がいくら優れていても、その整理や選択の仕方にも基準が必要です」
          「まあね。それも感性的な報告によるって?」
          「知識を積み重ねても最後は感性的な直観、それが告げるものに頼る以外ありません」
          「そうかな」
          「つまり、原因は結果に先行することはできない。このことは原理的です」※感性は磨くことができる
          「本当かな」
          「おかしい、ヘンだ、いい感じ、面白い―こうした報告は理知でしょうか、情動でしょうか」
          「感情」
          「理性の働きは生存にとって不可欠です。しかし生存の第一原因ではありません」
          「でも複雑な状況は、理性的に客観的にとらえたほうがいいでしょう」
          「もちろん」
          「じゃあ」
          「しかし客観的に考えるべきという動機は、理性そのものに由来するでしょうか?」
          「じゃないの?」
          「例えば、ソレは主観か客観か―この問いを発し、結論するのは主観と客観のどちらか?」
          「客観?主観?」
          「主観は主観の外に出られない。じぶんのなかに客観があるというのは矛盾です」
          「まあね」
          「客観とは、一言でいえば主観的に仮構され、信憑された〝主観ならざるもの〟です」
          「う~ん」
          「しばしば起こることですが、客観はその起源が忘却されて、物象化され絶対化します」
          「物象化?」
          「仮構物にすぎないものが絶対の真実となり、全能の神といった超越的な系列が生まれます」
          「それ以外の見方や論理を許さないもの?」
          「独断論や形而上学ともいいます。信憑にすぎないものが、実体化され絶対的客観とされる」
          「信憑ねえ」
          「生命は知覚をはじめ感性的なセンサーを介して世界についての情報を得ます」
          「うむ」
          「ここで大事なのは、その情報をいくら積み重ねても世界を語り尽くすことはできません」
          「なぜ」
          「人間の認識装置は、一定の限定された形式の下でのみ作動するものだからです」
          「まあね」
          「例えば、ノミと人間は世界認識の形式がちがいますが、どちらが正しいとはいえない」
          「犬とも猫ともちがう」
          「はい。ところが人間の認識が絶対だと考え、犬や猫に世界観を押し付けることが起こる」

          「わかりやすく順番に整理してくれる」
          「理性は世界についての情報を整理整頓して、矛盾のない説明体系を作ろうとします」
          「うん」
          「しかし、その営みのすべては常に一次情報に依存します」
          「理性は情報を生まない?」
          「一つの公理系、つまり論理的に整合した説明体系は作れますが、原データは創り出せない」
          「なぜ」
          「繰り返しますが、生存にとって第一原因ではないからです」
          「何ができるわけ?」
          「理性に可能なのは原データの整理や変換処理、つまり編集作業に限定されます」
          「編集って?」
          「例えば一つの土地の経験から、選択的にデータを記号化し、マップして、地図を作る」
          「いろいろなツールを作るわけね」
          「しかし地図は世界でも土地でもない」
          「でも必要だ」
          「ひっくるめると世界を記号的に変換して、見取り図をつくり、それを基に生活を組み立てる」
          「地図は便利だからね」
          「そう。人間はそうやって延々と文明を築いてきました」
          「まさか地図を捨てろといいたいわけ?」
          「ちがいます。地図を捨てることは、地図を批判的に捉える知恵を失うことでもある」
          「だから?」
          「地図への過剰な依存や誤用や乱用を修正できる知恵を確保しておく必要がある」
          「何かぬるい感じがするな」
          「なぜか。地図に頼れば頼るほど、感性的な報告から遠ざかるということが起こるからです」
          「はあ」
          「GPSに頼って街を歩けば、人間の五官と土地との直接的なつながりは希薄化します」
          「便利で確実ということもある」
          「あるいは天気予報に頼るほど、漁師や農夫の経験的な知恵は消えていきます」
          「テクノロジーが進めばそうなる」
          「総じて、人間の世界経験は文明的ツールに媒介され、代替されていくことになります」
          「だから?」
          「地図のまちがいに気づいて修正する動機は、地図それ自体には内在しません」
          「感性的な報告がそれを教えるわけ?」
          「まさに。その気づきから、理性が緻密に描き上げた地図の世界に修正がもたらされる」
          「でも地図の便利さは捨てられない」
          「わかります。しかし便利さのもつリスクは便利さそのものからは生じない」
          「どう付き合えばいいわけ?」
          「科学的な真理というものを、感性的なものと対立的に考える必要はありません」
          「だからどうすればいいわけ」
          「感性的な経験から派生する特殊な一形式として、科学を捉えるべきなのです」
          「でも、科学的で客観的なものはまちがいが少ないでしょう?」
          「感性的な世界経験の上に築かれた集合的な〝合意〟の体系、それが科学です」
          「はあ」
          「そして科学は絶対の真実ではなく、修正されうる合意として機能しないといけない」

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「内在的充足」(参)

2014-01-16 | 参照
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「5歳のアポリア」

2014-01-13 | Weblog
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「Fukushima、la clarte divine」

2014-01-08 | Weblog


     2011年3月11日 14:46…福島第一原子力発電所
              原子炉スクラム(原子炉の緊急停止)信号発信。
              1~6号機・全機外部電源喪失。
          15:27…津波第一波襲来
          15:35…津波第二波襲来
          15:37…1号機・非常用ディーゼル発電機全交流電源喪失
              核燃料プール冷却機能&補給水循環機能喪失
          19:03…政府「原子力非常事態宣言」
    2011年3月12日 15:36…1号機・水素爆発
    2011年3月14日 11:01…3号機・水素爆発
    2011年3月15日 06:00頃…4号機・水素爆発

           ――DAYS JAPAN増刊『検証原発事故報道~あの時伝えられたこと~』2012年04月号

 

「神殿は健全に守られている」

――滅ブベキ滅ビユクモノガ道連レヲ選ブヨリ先ニ
――滅ブベキ道ガ正シク示サレナクテハナラナイ
――ソレハ生キル道ヲ明ラカニスルコトデ示サレル

――ダレカガソレデモ「幸セダ」トイウノナラ幸セナノダロウ
――ケレドモ「シカタガナイ」ト語ル瞬間ニ滅ビノ道が開カレル

変わりゆく空の下で、いまもなお
巨大なコードはふるさとの大地に走り

都市の中枢を突きぬけ 
断末魔の神殿へとつづいている

「義務の遂行において権利は与えられる」

白昼といわず
深夜といわず

忍従につながれたイノチが
歩かされている道があり

情念のノロシを封印され
憔悴に埋まった街々がある

「ただちに災いがおよぶことはない」

原子の火炎と毒が吹き上げた
空のかなたに
絶対の神話をいただく幻想の陣地がある

ひとびとは信仰の形式を学び
よき心の習慣と勤勉の尊さを学び

かつて血族と同朋たちを
「万歳三唱」を唱和して
無間地獄の戦場送り出した

おなじ信仰において
ひとびとはいまもなお

よき心の習慣において
煉獄へ連なる隊列を乱さないようにみえる

――人ビトノ悲シミノ裏側ノドコカデ
――司祭タチハ旧イ教義ニ手ヲクワエ
――神殿ノ再建ニ着手シテイル

ちいさな紛争は
小学校の校庭で
オフィスの片隅で
家庭の台所で

ノスタルジーに締めつけられた、
避難民のキャンプ地で
いまも持続の状態にあって

信じたものの残照に照らされるように
指定されたやすらいの場所でやすらい

眩惑の媚薬を浴びせられたかのように
指定された方法で疲れた肉体を慰撫していく

「強靭な神殿が再建されなければならない」

いつからか
ぼくたちが抱いた夢たちは

巨大な神殿の闇の奥に吸い込まれ
粉砕され攪拌されて原形を失い

瓦礫となって散乱したはてに
リサイクリングのカゴに集められ

いつのまにか
生産のマテリアルへと変換されていく

いだかれた夢や理想は
地球を一周めぐると
悪夢に変貌しているかもしれない

教えられた平安や礼節や戒律が
殺戮や拷問を準備しているかもしれない

「特異な意見をもつ人びとに惑わされてはいけない」

順番を待つ瓦礫は数えきれないから
調達コストは限りなくゼロに近づいていく

巨大な生産力は渦巻きとなって
おびただしい瓦礫の山を呑み込み
目のくらむ生産プロセスへ入っていく

「新たな武装において神殿は再建されなければならない」

ふるさとを奪われたひとびとは、
いつわりの帰還地を示され

せつない希望にすがり
戒律のコードを教唆されたはてに

真摯な営みと願いの軌道を外され
酷薄な決算にしたがうように
供犠の祭壇へ向かって歩いていく

――ミエザル神殿ヘノ憧レト夢ニ魅セラレ血脈ヲ重ネ合ワセナガラ
――滅ブベキモノト滅ンデナラヌモノハ何処カデ分岐スル道ガアル

ぼくたちの汲みつくせない希望の泉はどこか
ぼくたちが最後までとっておいたものとは何か

ぼくたちは巨大なコードを解除する方法を知らないが
知るべきこととなすべきことがあることを知っている

偶然とは街 
変幻する街
とだれか悲しい声でつぶやいた

見果てぬ夢を見つづけるために
おとなたちが神殿を築き上げた
幻想の街がある

野心と宝石と男と女の夢が織り上げた
きらびやかな無数のファンタジーたちが

いま、歴史の帰結をまのあたりにして
震え上がっている

――滅ブベキモノタチガ正シク滅ビナイトキ
――滅ンデハナラナイモノガ滅ボサレテイク

そして、おなじ空の下で 
子どもたちの見つづける夢がある

ぼくたちはひとつひとつ
すくい上げなくてはならない

いつも、みんながそうしてきたように

かなしい夜
枕元に靴下を置いて眠る
すべての孤児たちの見る夢を

 


 

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「沖縄辺野古/米軍基地建設反対の共同声明」

2014-01-08 | 参照


【Common Dreams~Building Progressive Community】
http://www.commondreams.org/newswire/2014/01/07-0

知識人・平和運動家・芸術家ら29人が、沖縄辺野古・米軍基地建設に反対声明発表。
ノーム・チョムスキー、ジョン・ダワー、ノーマ・フィールド、ナオミ・クライン、
マイケル・ムーア、オリバー・ストーン、ピーター・カズニック、etc.


*FOR IMMEDIATE RELEASE/January 7, 2014

(Statement Follows.)


STATEMENT

We oppose construction of a new US military base within Okinawa,
and support the people of Okinawa in their struggle for peace, dignity, human rights
and protection of the environment.

We the undersigned oppose the deal made at the end of 2013 between Prime Minister Shinzo Abe and Governor of Okinawa Hirokazu Nakaima to deepen and extend the military colonization of Okinawa at the expense of the people and the environment.
Using the lure of economic development, Mr. Abe has extracted approval from Governor Nakaima to reclaim the water off Henoko, on the northeastern shore of Okinawa, to build a massive new U.S. Marine air base with a military port.

Plans to build the base at Henoko have been on the drawing board since the 1960s. 
They were revitalized in 1996, when the sentiments against US military bases
peaked following the rape of a twelve year-old Okinawan child by three U.S. servicemen.
In order to pacify such sentiments, the US and Japanese governments planned to close Futenma Marine Air Base in the middle of Ginowan City and  move its functions to a new base to be constructed at Henoko, a site of extraordinary bio-diversity and home to the endangered marine mammal dugong.

Governor Nakaima’s reclamation approval does not reflect the popular will of the people of Okinawa. 
Immediately before the gubernatorial election of 2010, Mr. Nakaima,
who had previously accepted the new base construction plan,
changed his position and called for relocation of the Futenma base outside the prefecture.
He won the election by defeating a candidate who had consistently opposed the new base.
Polls in recent years have shown that 70 to 90 percent of the people of Okinawa opposed the Henoko base plan.
The poll conducted immediately after Nakaima’s recent reclamation approval showed
that 72.4 percent of the people of Okinawa saw the governor’s decision as a “breach of his election pledge.”
 The reclamation approval was a betrayal of the people of Okinawa.

73.8 percent of the US military bases (those for exclusive US use) in Japan are concentrated in Okinawa, which is only .6 percent of the total land mass of Japan.
18.3 percent of the Okinawa Island is occupied by the US military.
Futenma Air Base originally was built during the 1945 Battle of Okinawa by US forces
in order to prepare for battles on the mainland of Japan. They simply usurped the land from local residents.
The base should have been returned to its owners after the war,
but the US military has retained it even though now almost seven decades have passed.
Therefore, any conditional return of the base is fundamentally unjustifiable.

The new agreement would also perpetuate the long suffering of the people of Okinawa.
Invaded in the beginning of the 17th century by Japan and annexed forcefully into the Japanese nation
at the end of 19th century, Okinawa was in 1944 transformed into a fortress
to resist advancing US forces and thus to buy time to protect the Emperor System. 
The Battle of Okinawa killed more than 100,000 local residents, about a quarter of the island’s population.
After the war, more bases were built under the US military occupation.
Okinawa “reverted” to Japan in 1972, but the Okinawans’ hope
for the removal of the military bases was shattered.
Today, people of Okinawa continue to suffer from crimes and accidents,
high decibel aircraft noise and environmental pollution caused by the bases.
Throughout these decades, they have suffered what the U.S. Declaration of Independence denounces
as “abuses and usurpations,” including the presence of foreign “standing armies without the consent of our legislatures.”

Not unlike the 20th century U.S. Civil Rights struggle,
Okinawans have non-violently pressed for the end to their military colonization.
They tried to stop live-fire military drills that threatened their lives
by entering the exercise zone in protest; they formed human chains around military bases
to express their opposition; and about a hundred thousand people,
one tenth of the population have turned out periodically for massive demonstrations.
Octogenarians initiated the campaign to prevent the construction of the Henoko base
with a sit-in that has been continuing for years.
The prefectural assembly passed resolutions to oppose the Henoko base plan. In January 2013,
leaders of all the 41 municipalities of Okinawa signed the petition to the government
to remove the newly deployed MV-22 Osprey from Futenma base and to give up the plan to build a replacement base in Okinawa.

We support the people of Okinawa in their non-violent struggle for peace, dignity, human rights and protection of the environment.
The Henoko marine base project must be canceled and Futenma returned forthwith to the people of Okinawa.

January 2014

Norman Birnbaum, Professor Emeritus, Georgetown University
Herbert Bix, Emeritus Professor of History and Sociology, State University of New York at Binghamton
Reiner Braun, Co-president International Peace Bureau and Executive Director of International Association of Lawyers Against Nuclear Arms
Noam Chomsky, Professor Emeritus of Linguistics, Massachusetts Institute of Technology
John W. Dower, Professor Emeritus of History, Massachusetts Institute of Technology
Alexis Dudden, Professor of History, University of Connecticut
Daniel Ellsberg, Senior Fellow at the Nuclear Age Peace Foundation, former Defense and State Department official
John Feffer, Co-director of Foreign Policy In Focus (www.fpif.org) at the Institute for Policy Studies
Bruce Gagnon, Coordinator of the Global Network Against Weapons & Nuclear Power in Space
Joseph Gerson (PhD), Director, Peace & Economic Security Program, American Friends Service Committee
Richard Falk, Milbank Professor of International law Emeritus, Princeton University
Norma Field, Professor Emerita, East Asian Languages and Civilizations, University of Chicago
Kate Hudson (PhD), General Secretary, Campaign for Nuclear Disarmament.
Catherine Lutz, Professor of Anthropology and International Studies, Brown University
Naomi Klein, Author and journalist
Joy Kogawa, Author of Obasan
Peter Kuznick, Professor of History, American University
Mairead Maguire, Nobel Peace laureate
Kevin Martin, Executive Director, Peace Action
Gavan McCormack, Professor Emeritus, Australian National University
Kyo Maclear, Writer and Children’s author
Michael Moore, Filmmaker
Steve Rabson, Professor Emeritus, Brown University/ Veteran, United States Army, Henoko, Okinawa, 1967-68
Mark Selden, a Senior Research Associate in the East Asia Program at Cornell University
Oliver Stone, Filmmaker
David Vine, Associate Professor of Anthropology, American University
The Very Rev. the Hon. Lois Wilson, Former President, World Council of Churches
Lawrence Wittner, Professor Emeritus of History, State University of New York/Albany
Ann Wright, Retired US Army Colonel and former US diplomat

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「シナプスの剪定プロセス」

2014-01-05 | 参照


――ロビン・カー=モース/メレディス・S・ワイリー『育児室からの亡霊』朝野富三/庄司修也訳・2000年

子宮から出たばかりでまだ濡れている時、赤ん坊は最初の呼吸をして、産声をあげ、冷たい風を肌に感じる。
脳はその後、二度とない速さで形成されていく。赤ん坊はもう母親の声を覚えていて、声のする方に顔を向ける。…
小さな脳の連結部が感覚の一つ一つに反応をして成長を始める。…
世界最強のコンピュータは、この働きかけを待っていたのだ。
光、匂い、触感、音、味――人間の脳を作る大工たちの仕事が始まるのを。

新生児にとっては、…この世界のありようをとらえた最初の肉体の感覚…
大脳辺縁系は記憶していて、肉体も記憶している。人生の規範となるものを作り、何が期待できるのか、
誰がそこにいるのか、どのように受け入れられているのか、外の世界はどれほど安全か、
どうしたら自分をわかってもらい、慰めを得られるかなどを学び始めるのは、まさにこの時である。


――イアン・ロバートソン著『なぜ月曜日は、頭が働かないのか Mind Sculpture』澤口監訳2003年.

息子や娘、甥や姪、あるいは友人の子どもに話かけるとき、
私たちは彼らの脳に指紋を残し、無数のシナプスの連なりを形成しています。
もちろん、あるシナプスを強めるということは、同時に別のシナプスを弱めることでもあります。
このようにして、私たちは幼児期から青年期の間に行われる大規模なシナプスの剪定作業に、小さな役割を担っているのです。

 

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