ASAKA通信

ノンジャンル。2006年6月6日スタート。

「畑のメヌエット」(参)

2011-12-31 | 参照

(G・ベイトソン&M・C・キャサリン『天使のおそれ』星川淳訳)

「小麦畑(あるいは…たくさんの植物種の混在した草地のほうがいいかもしれません)が、その管理にあたる農夫の死をどうとらえるものか。畑に影響を及ぼすのは、『週あたり潅水量』の新しい値ではなく、その値の変化です。…[畑の生命はダイナミックなパターンを特徴とする]一種のダンス、それもどちらかというと形式的な、たとえばメヌエットのようなものだ、こう想定してみることにしましょう。
このメヌエットの目的、機能その他は、ダンスの他のパターンを識別し、分類することにあります。
多様な生物種が相互作用しあった草地は、果てしなく躍りつづけ、それによって環境についての情報(変化や対照の知らせ)を浴びつづけているのです。つまり、ダイナミック・パターンは、一種の非局在的な感覚器官といえる、どうでしょう!」(1978年10月24日、生態学者ジョン・トッド宛手紙)

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「切り取られる思考ー〝冷温停止思考〟」(参)

2011-12-26 | 参照
(G・ベイトソン「目的心対自然」「目的の意識がヒトの適応に及ぼす影響」佐藤良明訳)

目的をひた走る意識が立脚するのは、精神の全体ではなく、そこから切り取られた非循環的なシークエンスである。それは、システムというものの特徴であるループ構造を欠いた存在であります。

Purposive consciousness pulls out、from the total mind、sequences which do not have the loop structure which is characterictic of the whole systemic structure.

会社の重役室にいるスミス氏の頭の中には、会社の目的……以外の考えが入り込まないよう、頑強な予防線が張られている。もっとも現実には、思考を百パーセント具体的な目的に向けて絞り込むなどということは、人間に可能なことではない。……しかしスミス氏に理想として期待されるのは、あくまでも、修正されざる、純粋な、脱人間化した「意識の思考」である。

Mr.Smith is expected to act as a pure、uncorrected consciousness― a dehumanized creature.







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「進化/精神プロセス」(参)

2011-12-22 | 参照
(G・ベイトソン『精神と自然』佐藤良明訳)

「相互に支え合う前提の織りなす、果てしなく複雑なネットワークの中に捕らわれて生きること、これはすべての人間に共通の宿命だろう。逆にいえば、変化が起こるためには、この前提網の内部に、様々な弛緩と矛盾ができることが、どうしても必要だということである。」

「そのような生物界にあって、変化が生じるためには、二重の条件が満たされなくてはならない。生物体の内部からくる一貫性の要請にも、外部環境の要請にも共に応じるのでなくてはならない。……進化は、この板挟みの中で進行する。」

「例えば一個の受精卵だった私が、鼻の両側に一個ずつ眼をつけることに成功し、今あなたがたの前に立っている複雑な形をした二本足の講演者になった。このことをグレゴリー・ベイトソンの精神的成就とお考えいただきたい。
 私が精神過程と呼ぶものの中には、この生体組織を獲得するプロセスがみんな―さまざまな指令を受け、間違いを犯してはそれを直し、環境の言うこともちゃんと聞いていく、そういう発生のプロセスがみんな―含まれるわけです。
 そればかりではありません。進化も含まれる。私の体を分解してご覧になれば、そこにはちゃんと馬の設計図もクジラの設計図も、蛙の設計図さえ見てとることができる。
 そういう結果をもたらした長い長い進化の全過程も、私は精神プロセスとして考えます。……単なる物質は―物質などというものについて語ることができるとしての話ですが―そんなことはしないのです」

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「落合博満、1982、2011」(参)

2011-12-06 | 参照
「戦う人間はこっちじゃないよ」
「お前らが何しでかしたって怒りゃせんから」
「そのかわり、勝ち負けの責任は俺がとる」
「だからグラウンド行って戦ってきなさい」
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