(G・ベイトソン&M・C・キャサリン『天使のおそれ』星川淳訳)
「小麦畑(あるいは…たくさんの植物種の混在した草地のほうがいいかもしれません)が、その管理にあたる農夫の死をどうとらえるものか。畑に影響を及ぼすのは、『週あたり潅水量』の新しい値ではなく、その値の変化です。…[畑の生命はダイナミックなパターンを特徴とする]一種のダンス、それもどちらかというと形式的な、たとえばメヌエットのようなものだ、こう想定してみることにしましょう。
このメヌエットの目的、機能その他は、ダンスの他のパターンを識別し、分類することにあります。
多様な生物種が相互作用しあった草地は、果てしなく躍りつづけ、それによって環境についての情報(変化や対照の知らせ)を浴びつづけているのです。つまり、ダイナミック・パターンは、一種の非局在的な感覚器官といえる、どうでしょう!」(1978年10月24日、生態学者ジョン・トッド宛手紙)