ASAKA通信

ノンジャンル。2006年6月6日スタート。

「記述原理」20210630

2021-06-30 | Weblog

 

セッションの停滞、中断、解体、死
このプロセスは一瞬に現象する

つなぎあわせる糸はほどかれ
一つの秩序が解体へ向かう

ほつれ、もつれ、破れ、切断
消失するセッションの位相

意味転換の必然的展開
このプロセスを埋めるもの

否認、告発、糾弾、排除、離脱

始原的なエコノミーが動いている
セッションの秩序ではなく
プレーヤー、個の秩序が先行する

この根本原理を見据えなければ
解体へ向かう必然は理解できない

なにかが捨てられ
なにかが加えられ
結び直される

いまここを切り取ることはできない
生は途切れのないこの作動プロセスのなかにある

すべてはプレーヤーの根源的な内的意志
世界記述へ向かう基底にあるもの
固有の存在秩序が根本条件を構成する

セッションへ向かう合意と配慮の発動
セッションを解体し離脱する意志の発動

基底の意志が投げるコマンドが告げる

より快が走る方角へ
より不快から遠ざかる方角へ

     *

この始原的な絶対条件の洞察から
はじめて第三領域の本質記述が開始される

 

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「血脈」20210629

2021-06-29 | Weblog

 

 

水と酸素と食い物
なくては生きられない

つばさを生やすことはできない
無呼吸では生きられない

結局はイロとカネとチカラ

バカをさらすように
わかりきったことを語るまえに

とんなに事態が病理の猖獗として展開しても
あるいはそうであればあるほど、
生き抜くべき始原の位相があり作法がある

だれかに教えられ、諭されたからではない
そうすべき理由を問うまでもなく

すでに、つねに、駆け出している
水をやり、光を注ぐように
途切れず血脈を守り生きる存在がいる

 

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「regret」20210629

2021-06-29 | Weblog

 

 

用意があればどこまでも
どこまでも一緒に、as you like

少しは学習しているつもりだ

無理やりそうするわけではない
止めるものはなにもない位相がある

地上の掟がある、百も承知さ
集合的な知恵の限界線が引かれている

そしてそれがすべてではない
あたりまえのことだ

賢明であることが愚かの極みである
そんな人が生きる位相がある

どんな記述にも外がある
それを知る記述と知らない記述があるだけだ

おれたちはほんとうは知らない
知らなさすぎる

歌を
月の光を
言葉を
ほんとうに望むものを

ある映画を観て「一週間立ち直れなかった」と娘は語った
それ以上の会話はなかった、それでおしまいだった
おれも同じだ、それ以上だと告げることもできた
絶対に告げるべきだった

 

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「解凍不全」20210628

2021-06-28 | Weblog

 

 

場面の加速展開、加速転換
追尾不可、解凍不可の情報圧縮

読解能力超のコンテクスト、意味配列

デコード麻痺、過剰圧縮
状態遷移の激流

読解コードの切断、破砕、飛散、ノイズ氾濫
アイドリング、ノッキング、エンジン停止

システム崩壊の一歩手前
けつまずいて地べたに顔面が直撃する

どうしたらいい

こじ開ければ完全崩壊する
空っぽかもしれない

すべてを定数エックスとして
新たなハイコンテクストへ

 

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「地上の光」20210628 20210115

2021-06-28 | Weblog

 

満月の夜は少しだけ重力が弱くなる

でもちょっと足りない
時間制限がかかっている

そして結論はみえすぎている

かりそめのチカラじゃだめだ
どこにも行けない
最後に連れ戻されてしまう

こっち、そっち、あっちって
居場所を指定する重力には勝てない

跳ね返すにはまったく別の原理
はじめから月のちからに頼らない

月を月として
美しく輝かせる地上の光源

この逆光を明晰に我がものとしなければならない

 

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「世界をマップする」 20210627

2021-06-27 | Weblog

 

関係世界成立を可能にする必須の主題──
世界記述の方法、集合的な説明体系の構築と共有

「理解のポッケ」をはみ出す理解不能な問題系については
現実の生活世界と切り離された異常、異界、他界の領域として
ポッケの「別腹」に収めるように、かならず物語化される

非知、異界を含めた世界の全域性をマップして胸に沈める
そのことでみずからの生の形を定め、展開可能性を見出していく

世界をマップして秩序化するこの構造は
どんな個、集団、共同体、国家、どんな文化や時代にも共通する
精神のありかたの普遍性、世界記述の記述特性を示している

重要なこと──
世界記述の多様性、多数性が相互の異質性において
出会い、交わるときどんな態度、かまえを取ることができるか
みずからの記述形式のまま直進するのか
どちらにも帰属しない第三の記述形式を見出すのか

 

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「美術部」 20210627

2021-06-27 | Weblog

 

 

がさつな人間にしかみえない男が描く絵は繊細だった
おとなしく控えめな印象だけの女性が炎に燃えている
見た目どおりの絵にもそれだけで終われない意志がある

絵をとおして感じるもの
上手い下手は関係ない

どれもおのれの視線の貧しさを照らしていた

どうそれを迎えたよいのか
よくわからないまま

みずからの視線を解体することを学んだ

 

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「猫は知らない」20210626

2021-06-26 | Weblog

 

「こんばんは」

猫にとって聴くに値しない
意味を構成しない
おそらく雑音でしかない
素通りする音と響き──ことば

この雑音には、情動の奔流が流れ込んでいる

だれかとだれか、おれとおまえ
相互に〝猫〟であるときがある

 

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「ランナー」20210625

2021-06-25 | Weblog

                                  【女子陸上伝説!】孤高の天才スプリンター福島千里 - YouTube

 

 


  ──福島千里

   走ってみてやっと得られる感覚
   (走ってみて)初めて分かる
   例えば11秒2で走ってみないと
   その速さ スピード感は分からないし
   「どうだった?どんな感覚だった?」と言われたときに
   たぶん「いや すごい速かった」みたいな

   (感覚を)言葉にするのは本当に一部であって
   もっともっと奥深いところには
   自分の身体に刻まれたものって本当にたくさんあって
   言葉にできないもの、なのではないかな

   すべてはつながっているのではないかと思います


    *

納得を刻む理路がみつからないとき
宙吊りのまま情動の乱流に呑まれそうなとき

乱流に抗うのではなく
救命の倨傲を待ち望むのでもなく

乱流に呑まれ溺れるまま
そこにそのまま留まる意志を行使する

どんな詠嘆もいらない
あつらえた理路に任せるのではない

どんな言葉の修飾も介助もいらない
すべては内なる水面に現象している

言葉で完結させない意志を使う
泡立つ波紋が描くものにまなざしを凝らす

そうしたほうがいい
そうするたしかな理由と根拠がある

みずからのbackstageの素顔

それをそのように構成して生きている
みずからの基底の意志と出会えるように

 

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「井上陽水」 20210625

2021-06-25 | Weblog

                                    井上陽水  - YouTube

 

 

あめつちはじめてひらけしときより
あはれにはかなく 
かなしくむごたらしい
つねならぬつねの
つねになりてなりゆくありさまを
ただひとり見すぎたこの星の自然よ
おまえは倦むということがないのでしょうか

時のあわいにあるかなきか
永遠のまにまに
かつ消えかつ結びて
なおも見わたせば
春にひろがる情けのさざなみを

ある人かく曰はく、
まことのひとのなさけ
しごくまっすぐに
はかなくつたなく
しどけなきものなり

かさねて曰ふ
つたなく執着尽きがたく
めめしくあはれなるものなれば
あはれの心をあはれのままに語れぞかし

ひとのこころを種として
まにまにかつ消えかつ結びて
つたなくめめしふ詠みつくれば
あやしふこそものぐるほしけれ

 

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「光源」20210624

2021-06-24 | Weblog

 

 

  *

言葉の用法
論理構成
感受性の型

語られ示されたことば
表出と表現に驚きはない
いつかどこかでみたものでしかない

わかりやすさの行きつく場所
離陸し着地する地平は予期のフレームに収まる

そこにフォーカスして留まれば逆戻りすることになる
離脱すべきと考えた場所に引き返すことになる

理想理念、ポラーノの広場
希望、夢、絶対善、そして内的義務、当為と格率

思考が向かうべき位相はそこにはない
〝戦線〟が維持されるその位相ではない

この戦線の線上に、たとえばポルポトがいる
無数のロベスピエール、ギロチンの血の海

分断線が消える位相
拡大教室の圏域を抜けた先
はるかな彼方ではない
生の波形が現象するひとりひとりの光源へ

明らかなことがある
ここを耕す仕事は手つかずのまま残されている

 

 

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「音楽」 20210624

2021-06-24 | Weblog

 

 

そういいたい特定のだれかじゃない
だれでもない世界にいっておきたい

黙ってろ

防衛ラインはかんたんに破られる
呪われたコンテクストが崩壊する

ずたずたに破られる
でもいいや、それでオーケー

外野は引っ込んでてね

音楽だけ特別とも思わないけれど
侵入される以外なにもできない

守っているつもりはないけれど
突破される、そんな感覚が走る

なんでかな、そう思うより先に
防衛ラインが消えている

ちょっと守りきれない
こぼれあふれだす

解除するつもりもなく解除されている
よくわからない
知らないキーがあるのかな

一つだけいっておきたい
苦しまぎれだけど

芝居でもいい、つくりものでもいい
でまかせでも嘘八百でもいい

きちんと破ってくれ

うんこになるからね、一歩まちがうとね
偉そうにいうけどさ
うんこと一緒になるのはいやだな

でもうんこでもいいやって
そんなこともあるかな

わかんないけれど
音楽だけが引き出せるコードがあって
シンクロを強制されもっていかれる

──話はそのあとだ

 

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「共通感覚」20210623

2021-06-23 | Weblog

 

 

ある共通感覚が存在するとき
相互の差異は相互に〝資源〟として生かされ
関係的生成の位相が開かれていく

ある共通感覚が不在、あるいは消えるとき
相互の差異は関係的意味をめぐる審議対象として
相互のまなざしの前景を埋めていく

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「教育」20210622

2021-06-22 | Weblog

 

 

主語の位置を確認しておこう
だれも取って代われない一人称がいる

教える
注入する
インプットする
フレームに収める

そうではなくて
はじめに学ぶ主体がいる

教える主語ではない
学ぶ主語、一人称がいる

われ欲す

根源的な生きる意志において
人生のルーキーひとりひとりがそこにいる
そうしてすべてがはじまる

教える側の善意悪意の問題には収れんしない
善意が主語を奪い殺すこともある
考えるべき主題はそこにはない

胸に刻んでおこう
教える側がはじめるのではない

学ぶ主語の意志があってはじめて成立する
世界の姿を心に収めたいと願う意志を迎えもてなす

生き求める意志を生かす
生かし切るための仕事がある

少なくない子どもが主語を消され
生涯にわたって一人称を行使できないまま終わる
そんなことが起きてきた、いまも起きている

よろこびより先に
仕事に携わることの恐ろしさこそ
心に留めておくべき第一のことだ

そのことを確認しておこう
このうえなく大事なことだ

 

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「最終解の完全棄却」20210621 20200519

2021-06-21 | twitter

 

 

記述のスペースをつねに空けておく
ただしくは最終解の完全棄却

思考においても、ふるまいにおいても
「最終解」から逆算して出力される経路の切断

視線は変更されなければならない

最終解。絶対の決済項、真善美──
価値の極相として示される究極の解答群
カミガミとして疎外され屹立する表象群
人間を規定し存在を確定させる超越項群

これらすべてをこちらから照らし返す
照らし返してその支配力を無力化する

ただ一つの始原の場所
人間的生成の原郷へ帰還して捉えかえす

明らかにすべき条件がある

最終解を求める人間的欲望の本質、見合った世界図式
構築される関係世界、社会体の痛切性、そのからくり

     *

悲劇のリフレーン──吹きすさぶ嵐は止むことがない
専制・差別・抑圧・搾取・収奪・拷問・殺戮・蹂躙のアラカルト

すべては最後の答え、承認と正当性をみずからに与える
一切の権能をゆるす〝最終解〟の独占から導かれる

     *

ふたつの法──

悲劇は日常に引かれた〝戦線〟を根として生育して〝法〟を蝕んでいく
法のほころび、法の破れ、法の決壊、最終形としての無法

すなわち「自然の法」への回帰
人間の法が包摂できない限界線がある

個と個、集団と集団、国家と国家
関係のゲームがあつらえる「主人と奴隷」図式

戦線の痛切性、関係の絶対性がみちびく悲劇のリフレーン
自然の法=力の論理、現実論理の全面展開
最終決着を導く「自然の法」が顕在化するまえにやるべきことはある

自然の法(無法)はつねに人間
淘汰の原理にしたがう無法としての自然の法
自然がつねに用意しているシンプル解

「自然の法はだれも裁かない」

審判者、裁き罰する者のいない自然状態
生き延びる手段はフリー(自由)に選択される

生存、死の回避という絶対命題にしたがうかぎり
手段を選ばない敵のせん滅、殺戮の自由、すなわち〝自然権〟

「人間の法」が生きているかぎり
「自然の法」は眠りについている

眠りについているあいだに捉えておくべきことがある

「人間の法」の下において〝戦線〟はつねに生きられ、新たに生成する
すべての戦線を消去することはできない
消すことができないことを戦線のたえざる生成

その生育を捕捉し抑え包摂する条件をさがす

第一には、「人間の法」そのものが変わること。その包摂性の拡張
自明な確定記述としての「人間の法」ではない
最終解を棄却してみずから成長する法としての「人間の法」
戦線の生成と生育に先行して包摂力を拡張するように

書き換え可能性に開かれた〝未決性〟において成長変化する「人間の法」

第二に、そのことの共通了解と書き換え可能性に開かれた意志
すなわち〝最終解〟の完全棄却

 

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