――G・ベイトソン『精神の生態学』(佐藤他訳)
軍事競争、隣家同士の見栄っ張り、スポーツ競技、ボクシング・マッチ等々は、
一般に見られる対称的な関係の数々である。
支配―服従、サディズム―マゾヒズム、養育―依存、見る―見せる等々は、
一般に見られる相補的な関係のかずかずである。(※教える―教わる)
これらの病的発展性を秘めた一方向的変化が現れる原因は、
対称型のシステムにも相補型のシステムにも、
冷却(修正)機能を欠いた、正のフィードバック機構が組み込まれている点にある。