ASAKA通信

ノンジャンル。2006年6月6日スタート。

「よき感情」 20191104 20190724

2019-11-04 | Weblog

        https://www.youtube.com/watch?v=Hyg577wxfDw

 

それを見出してゆく道はつねに開かれている。肯定する心の結節「然り」が一つの「包括的全体」として「われ欲す」を構成するなら、諸細目に新たな意味が与えられ、〈世界〉はつねに創発の契機とともに生きられる。

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ある感情はあるとき、一斉に、「関係の死」を裏書きするように動いていこうとする。それは〈世界〉の失墜、不幸、貧しくやせ細った姿を証明したがっているかのように、それにふさわしいコトバだけを選んでみずからを強化していく。その果てには〈世界〉の完全なる砂漠化、そして滅びのエロスに魅せられる感情がある。

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コトバたちを、ある必然性において、その逆の方角へ──新たな「ありうる」をみちびき、ささえるものとなるように、いま、ここで、つねに見出されていなければならない「よき感情」がある。

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重要なこと──未来を損なわないこと。記述(関係項)の確定を急ぎすぎて未来を先取りしないこと。相互にフリースペース(「intermission」)が与えられるように。自己配慮と他者配慮が同時に自覚されること。

関係がどんな展開を描くか、それはわからない。わからないことのわからなさ、その未規定性、不確実性を自明性のポッケに収めてしまわないこと。

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新たな記述(関係的生のエロス)はつねに未規定性、不確実性を〝糧〟として創発する。ただそれ自体が相互に「自由」の発露であり展開であるように。

二つの、複数の、自由で独立的な記述が交わること(multi-description)からだけ立ち上がる世界の〝奥行き〟、〝豊かさ〟、関係存在における〝生の享受可能性〟の展開の方向へ。それはどの演奏者にも帰属しないアンサンブルが奏でる〝音〟に似ている。

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まちがえないこと──「自由」を毀損しないこと。さまざまなセッション、アンサンブルの可能性をみずから棄却するように記述を確定させ、記述命題の自明性によって未来を埋め尽くしてしまわないこと。

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大事な課題がある。〝よき(感情)〟という言葉それ自体がすでに示しているもの、その価値をめぐる人間的本質について新しい存在論と認識論の展開において明らかにしてゆくこと。

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