Worried About You (Remastered) - YouTube
──桑野隆『生きることとしてのダイアローグ~』
「生きた人間を、当事者不在のまま完結させてしまうような認識にとっての、
声なき客体と化してはならない。
人間のうちには、本人だけが自意識と言葉による自由な行為のなかで
開示できるなにかがつねに存在しており、
それは、当事者不在のまま外面化してしまうような定義ではとらえられない。
……人間は生きているかぎりは自分がいまだ完結していないこと、
いまだ自分の最後の言葉をいいおわっていないことを生の糧としているのである」
(バフチン、P15/16)
「ある」は「ありうる」をたずさえ
たずさえることで「ある」を構成している
記述を確定した世界のかたわらに
未記述の世界がつねに同伴している
生きることのエロスと不安
ふたつは一つに織りあわされ
すべての時制は参集して混じりあう
かつて-いま-これから
世界は開かれ、心は動き、予期は走り
「ある」はほどかれ、結びなおされ
新たな「ある」を編み上げていく
未決のゆらぎ──実存の展開本質
この位相においてすべては生成する
存在可能、関係可能に沸き立つ
人間的生の存在本質において生きあう
そのことを相互に望むかぎり
総意として刻んでおくべきマキシムが導かれる
「新たな記述のスペースを与えあって生きろ」
俺たちが、社会体が、その構成のすべてが
展開本質において照らしている成熟の方角がある