最新の治療法など、地元の医療情報を提供する「メディカルはこだて」の編集長雑記。

函館で地域限定の医療・介護雑誌を発刊している超零細出版社「メディカルはこだて」編集長の孤軍奮闘よれよれ・ときどき山便り。

山形敦子さんを悼む(立待岬コラム)

2018年02月27日 02時14分18秒 | 新聞コラム
北海道新聞みなみ風の「立待岬」。
2月19日掲載のタイトルは「山形敦子さんを悼む」。



 2月最初の日曜日の朝、FMいるかパーソナリティーの山形敦子さんが亡くなったことを知った。死者として棺の中に納まっている山形さんに、多くの参列者が涙を流し、その早すぎる死を悼んだ。
 FMいるかの仕事を始めた1994年から24年間、さまざまな番組を通して元気に明るく語りかける声は多くのリスナーに愛されてきた。山形さんの番組にはたくさんの市民も出演した。私は1月18日「暮らしつづれおり」の「人ネットワーク」に呼ばれたが、それが最後の出演者となった。その日もこれまでと変わらない若々しく透き通る声がスタジオ内に響いた。
 「塚本さんはたった一人でなんでもやってすごい」「山形さんだって同じですよ」「あら、そうだった」。大きな朗らかな声で笑ったが、笑ったときの少年のような表情が素敵な人だった。FMいるかの番組に出演すると録音したCDを渡してくれる。通夜の会場へ行く途中、車の中で初めてCDを聴いた。話したいことを聞いてくれたが、それはよく下調べをしていたからだ。人の悪口は言わない人だった。その人の一番を常に引き出そうとしていた。
 山形さんは長男が中学生のとき、一緒にイギリスを縦断する1カ月の旅をした。緑のじゅうたんが広がる美しい田園地帯にある道を、もう一度一緒に歩きたかったはずだ。(メディカルはこだて発行人・編集人)


山形さんには、小誌(メディカルはこだて)第25号(2007年9月発刊)の「わたしの好きな店 第8回」に登場してもらいました。



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