最新の治療法など、地元の医療情報を提供する「メディカルはこだて」の編集長雑記。

函館で地域限定の医療・介護雑誌を発刊している超零細出版社「メディカルはこだて」編集長の孤軍奮闘よれよれ・ときどき山便り。

坂口一弘さんを悼む

2021年02月17日 06時22分31秒 | 山歩き・散歩・温泉
2月10日、伊達市大滝区にあるクロスカントリースキーコースで坂口一弘さんが亡くなった。
坂口さんの「一人歩きの北海道山紀行」、そして「癌春(がんばる)日記」は、道内の山歩きを楽しむ人には最も良く知られたWebサイトだ。
坂口さんは、小誌「メディカルはこだて」(医療・介護・福祉の季刊誌)に「一病息災 山歩きのすすめ」などのタイトルで3回登場している。
3回目は2008年4月発刊の第27号で取材した「大腸がんの入院・手術の闘病全記録をブログで詳細に公開」。
検査で大腸がんが発見された以降、「克服の先に広がる新たな春を…」との思いから「癌春日記」と名前が付けられた日記が毎日綴られるようになった。
「少しは同病の人の参考にもなるだろうし、闘い続ける自分の励みにもなるだろうから」というのが公開することを決意した坂口さんの気持ちだ。
入院後はパソコンをベッドサイドに置いて日記を書き続けた。検査や食事のことなど、入院中に体験したいろいろなことが正直に書かれている。
手術当日は妻の香奈子さんが代筆するが、術後2日目からは満を持して本人が再登場。
香奈子さんからは「山とパソコンが無かったらただのオヤジ」と言われたそうだが、入院中の状況を同時進行で伝えてくれたこのブログは、がん患者にとっては参考になる闘病記であり、同時に強く勇気づけられたはず。
山で会ったときは、大きな声で名前を呼んでくれた。
「癌春日記」の最後は2月9日のスキー講習会だった。


第27号(2008年4月発刊)の坂口さんの記事


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