第74号の特集は「患者に恩恵を届ける新しい治療法と新しい検査法」。
高性能のX線管球を有し、高画質で被ばく線量低減が可能な心臓カテーテル治療で使用する血管撮影装置。下肢静脈瘤に対する新しい治療法である瞬間接着剤を用いたグルー治療。敗血症の早期治療方針の決定が可能になった血液中の細菌を調べる細菌遺伝子検査装置。手術室にいる全員が4K3Dの立体感のある大画面でパブリックビューイングが可能な外視鏡を用いた脳と神経の手術など、多くの患者に恩恵を届ける新しい治療法と新しい検査法を紹介する。
函館中央病院(本橋雅壽病院長)は、心臓カテーテル検査や経皮的冠動脈インターベンションとも呼ばれている心臓カテーテル治療で使用する血管撮影装置を最新機種に更新した。新しい装置はフィリップス社の血管撮影装置では業界最上位機種で道南では初の導入となる。高性能のX線管球を有し、高画質で被ばく線量低減が可能な点など、患者へのメリットも大きいのが特徴だ。
市立函館病院(森下清文院長)は下肢静脈瘤に対する新しい治療法である瞬間接着剤を用いた「グルー治療」を開始した。同病院の下肢静脈瘤の診療実績は年間100例以上で、函館・道南以外からも患者が治療に訪れている。グルー治療は今年4月から保険適用になったが、同病院では道内で最も早く導入した。低侵襲の新治療は患者へのメリットが大きく、期待も高い。
函館五稜郭病院(中田智明病院長)の検査科は、受診する患者の体に関する様々な検査を受け持っている。業務は検体検査部門、生理検査部門、病理検査部門の3つに分かれていて、3部門とも最新の機器を導入し、質の高い医療を提供してきた。同病院では昨年4月、血液中の細菌を調べる細菌遺伝子検査装置を導入したが、血流感染症、特に敗血症患者に対する適正な抗菌薬投与の遅れは、患者の予後や致死率に影響を与える。新しい検査装置の導入により、敗血症の早期治療方針の決定が可能になった。
函館脳神経外科病院(西谷幹雄理事長)は昨年10月、脳神経外科手術機器としてオリンパス社の外視鏡システム「オーブアイ」を導入し、脳や脊髄の手術を既に90例行っているが、特に脊髄系の手術はほぼ全て顕微鏡から外視鏡手術に変わってきた。オーブアイの国内での導入はまだ10台程度で、同病院は関東以北で最初となる。またオーブアイでの脊髄手術数は現在、同病院が国内最多の件数になっている。
函館渡辺病院は治療抵抗性統合失調症の治療薬であるクロザピン(商品名クロザリル)による治療が可能な医療機関として、道南では唯一のCPMS(クロザリル患者モニタリングサービス)に登録された医療機関となった。平成26年の厚生労働省の患者調査によると、日本国内の統合失調症の患者数は約77万3千人で、大半の方々は外来治療中で社会生活をしているが、統合失調症患者の約10〜30%、つまり約8〜23万人が治療抵抗性統合失調症と推測されている。
高性能のX線管球を有し、高画質で被ばく線量低減が可能な心臓カテーテル治療で使用する血管撮影装置。下肢静脈瘤に対する新しい治療法である瞬間接着剤を用いたグルー治療。敗血症の早期治療方針の決定が可能になった血液中の細菌を調べる細菌遺伝子検査装置。手術室にいる全員が4K3Dの立体感のある大画面でパブリックビューイングが可能な外視鏡を用いた脳と神経の手術など、多くの患者に恩恵を届ける新しい治療法と新しい検査法を紹介する。
函館中央病院(本橋雅壽病院長)は、心臓カテーテル検査や経皮的冠動脈インターベンションとも呼ばれている心臓カテーテル治療で使用する血管撮影装置を最新機種に更新した。新しい装置はフィリップス社の血管撮影装置では業界最上位機種で道南では初の導入となる。高性能のX線管球を有し、高画質で被ばく線量低減が可能な点など、患者へのメリットも大きいのが特徴だ。
市立函館病院(森下清文院長)は下肢静脈瘤に対する新しい治療法である瞬間接着剤を用いた「グルー治療」を開始した。同病院の下肢静脈瘤の診療実績は年間100例以上で、函館・道南以外からも患者が治療に訪れている。グルー治療は今年4月から保険適用になったが、同病院では道内で最も早く導入した。低侵襲の新治療は患者へのメリットが大きく、期待も高い。
函館五稜郭病院(中田智明病院長)の検査科は、受診する患者の体に関する様々な検査を受け持っている。業務は検体検査部門、生理検査部門、病理検査部門の3つに分かれていて、3部門とも最新の機器を導入し、質の高い医療を提供してきた。同病院では昨年4月、血液中の細菌を調べる細菌遺伝子検査装置を導入したが、血流感染症、特に敗血症患者に対する適正な抗菌薬投与の遅れは、患者の予後や致死率に影響を与える。新しい検査装置の導入により、敗血症の早期治療方針の決定が可能になった。
函館脳神経外科病院(西谷幹雄理事長)は昨年10月、脳神経外科手術機器としてオリンパス社の外視鏡システム「オーブアイ」を導入し、脳や脊髄の手術を既に90例行っているが、特に脊髄系の手術はほぼ全て顕微鏡から外視鏡手術に変わってきた。オーブアイの国内での導入はまだ10台程度で、同病院は関東以北で最初となる。またオーブアイでの脊髄手術数は現在、同病院が国内最多の件数になっている。
函館渡辺病院は治療抵抗性統合失調症の治療薬であるクロザピン(商品名クロザリル)による治療が可能な医療機関として、道南では唯一のCPMS(クロザリル患者モニタリングサービス)に登録された医療機関となった。平成26年の厚生労働省の患者調査によると、日本国内の統合失調症の患者数は約77万3千人で、大半の方々は外来治療中で社会生活をしているが、統合失調症患者の約10〜30%、つまり約8〜23万人が治療抵抗性統合失調症と推測されている。