最新の治療法など、地元の医療情報を提供する「メディカルはこだて」の編集長雑記。

函館で地域限定の医療・介護雑誌を発刊している超零細出版社「メディカルはこだて」編集長の孤軍奮闘よれよれ・ときどき山便り。

横津岳と弘法大師像

2024年10月27日 19時47分17秒 | 山歩き・散歩・温泉
ゲート前の駐車場から横津岳頂上までは舗装道路が続いている。


頂上にある航空レーダー施設


横津岳頂上

舗装道路途中の脇道を進むと、思いがけないモノがあった。
この弘法大師像は「ばんだい号墜落事故」と関連があるのだろうか。
1971年7月3日、函館空港に着陸直前であった東亜国内航空のYS-11旅客機「ばんだい号」が横津岳に墜落、乗客・乗員68人全員が死亡した。


弘法大師像


雲井沼に立ち寄ると、知人のMさんに会った。

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介護給付費不正請求 運営会社を行政処分

2024年09月15日 01時02分01秒 | 函館・道南情報
函館市は13日、介護給付費を不正に請求したなどとして、同市日吉町4の居宅介護支援事業所「ケアプランセンター襷(たすき)」を運営する合同会社「LIFIX(リフィックス)」(稲垣誠代表社員)に対し、10月1日から3カ月間、新規利用者の受け入れを停止する行政処分を発表した。
処分は9月13日付。市が昨年4月から行った同社への監査で発覚した。同社は2021年12月~23年1月の間、利用者2人について、サービスが計画通りに提供されているかを把握するための記録を行わず、居宅介護サービス計画費を不正請求した。市は同社が不正受給した介護給付費の返還と、返還額の4割にあたる徴収金を請求する方針だ。
(9月14日北海道新聞)

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身体拘束で患者死亡 東京の精神科病院を告発

2024年09月03日 14時41分42秒 | 医療・介護関連
東京都内の精神科病院で2023年6月、入院していた当時50代の男性患者が心筋梗塞で死亡したのは、病院側による不適切な身体拘束などが原因として、病院に勤めていた女性看護師が30日、男性病院長に対する業務上過失致死容疑の告発状を警視庁に提出した。記者会見して明らかにした。病院は取材に「担当者が不在でコメントできない」とした。
告発状などによると、男性患者は22年10月に精神障害の治療が必要とされて入院。23年1月から他の患者と隔離され、5月以降は別の看護師らが身体拘束を実施。男性患者は6月に心筋梗塞で死亡したとしている。
会見で看護師は、男性患者が嘔吐や胸の痛みを訴え続けていたのに適切な検査が行われなかったと説明。「身体拘束をする必要性は低く、病院側の過失は大きい」と訴えた。
(9月2日共同通信社)

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函館新聞記者を盗撮容疑で逮捕

2024年09月03日 14時35分06秒 | 函館・道南情報
女性の下着姿を撮影したなどとして、北海道警函館西署は17日、函館市港町3の函館新聞社記者、小林省悟容疑者(40)を性的姿態撮影処罰法違反(撮影)容疑で逮捕した。小林容疑者は「自分の性的欲求を満たす目的で撮影した」などと容疑を認めているという。
同署によると、小林容疑者は16日午後9時半ごろ、函館市内の10代女性宅の敷地に入り、スマートフォンを使って窓越しから女性の下着姿を撮影した疑い。目撃者から110番があり、発覚した。
( 8月17日毎日新聞)

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医療ミスで死亡と遺族提訴 ガーゼ残り再手術

2024年09月03日 14時31分25秒 | 函館・道南情報
北海道函館市の市立函館病院で、男性=当時(72)=が2回の手術後に死亡したのは、1回目の手術の際にガーゼを体内に残したミスなどが原因だったとして、遺族3人が5日までに、同市に計約5千万円の損害賠償を求め函館地裁に提訴した。提訴は7月2日付。
訴状によると、男性は2022年9月30日、市立函館病院で大腸がん手術を受けた。その際に担当医師らが体内にガーゼを残してしまい、翌日に再び開腹手術を受け、11月に亡くなった。
遺族らは男性には肝機能障害があり、2回の手術をされたことで、麻酔薬投与などにより肝機能が悪化したために死亡したと主張している。
函館市は「コメントは差し控える」とした。
(8月6日共同通信社)

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脳梗塞予防に左心耳を閉鎖

2024年08月22日 17時38分07秒 | 新聞コラム
北海道新聞みなみ風の「立待岬」。
8月22日掲載のタイトルは、「脳梗塞予防に左心耳を閉鎖」



 今年2月、心房細動が原因で起こる脳梗塞を予防するために、心臓の一部を閉鎖する最新外科手術が道南で初めて成功した。
 心房細動の状態が続くと、動悸や息切れなどの症状があらわれるが、この病気が怖いのは脳梗塞を引き起こす恐れがあること。心房細動が起こると心房内の血液がよどみ、血栓ができやすくなる。この血栓が脳に運ばれると、脳の血管が詰まって脳梗塞を引き起こす。
 心房細動の人はそうでない人より、脳梗塞のリスクが約5倍高く、血栓ができる場所は95%以上が左心耳と判明している。今回、行われたのはこの左心耳を閉鎖するウルフーオオツカ法で、手術名は考案した大塚俊哉医師の名前に由来する。
 この治療法のことを最初に知ったのは10年以上前。小誌の読者というMさんからの電話だった。「大塚先生の記事が全国紙に紹介されていて、書かれていた電話番号にかけると本人が直
接電話に出ました。話を聞きに上京し、すぐに手術を受けましたが、気さくなお医者さんでしたよ」
 心房細動の患者は血栓予防に抗凝固療法が必須な人は多いが、左心耳の閉鎖で抗凝固薬の休薬も可能になる。Mさんも手術後は抗凝固薬を服用していない。ウルフーオオツカ法は同時に
心房細動治療の外科的アブレーションを行うこともできる。適応の条件はあるが、抗凝固薬の副作用や脳梗塞の再発を心配している人には効果的な治療法だ。(メディカルはこだて発行人・編集人))

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書いてはいけない 日本経済墜落の真相

2024年08月17日 12時59分58秒 | 読書
昨年末にステージ4の膵臓がん闘病を公表した経済アナリストの森永卓郎さん(その後は原発不明がんと診断)。昨年11月には医師から「来春のサクラが咲くのを見ることはできないと思いますよ」と言われたが、今も週2回、ラジオの生放送や執筆の仕事で埼玉県所沢市の自宅から電車で都心まで通っている。

 「書いてはいけない日本経済墜落の真相」 森永卓郎著

森永さんは昨年6月発刊の「ザイム真理教」(三五館シンシャ)で国の会計について税収の範囲内で支出するという財政均衡主義の問題点を指摘した。財務省が布教を続けてきた財政均衡主義という教義は、国民やマスメディアや政治家に至るまで深く浸透し、国民全体が洗脳されてしまったのだ。この洗脳するザイム真理教(財務省)こそが、日本を貧困化させた元凶だと批判する。ラジオのインタビューで「2020年度は、コロナで大変な事態が起きましたよね。80兆円も赤字を出したわけです。でも、国債が暴落しましたか、ハイパーインフレがきましたかというと、何も起こらなかったんです。私の感覚で言うと、1年間に100兆円くらいずつ永久に赤字を出し続けても、恐らく大丈夫」とコメントしたが、これに賛成でする人は少なくないはずだ。
「ザイム真理教」はベストセラーになったが、もっと売れているのが、今年3月に発刊した「書いてはいけない」(三五館シンシャ)で、「売れに売れている」という表現がピッタリする。ちなみに「ザイム真理教」の原稿を大手出版社に持ち込んだが、軒並み出版を断られた、ザイム真理教の正体がこれまで明らかにされなかった背景には、ザイム真理教に強力なサポーターと強力な親衛隊がついていたことが大きいと森永さんは言う。サポーターは大手マスメディアと富裕層、そして親衛隊は国税庁だ。
「書いてはいけない」は、病と闘いながら遺書となる覚悟で書き上げた。3つのタブーに斬り込んだという内容に4月にはアマゾン総合ランキング1位に躍り出た。これだけ本が売れても、大手新聞や東京キー局は完全無視を続けている。森永さんは「ジャニーズのときもそうでしたが、やはり日本の報道は、外圧がないと変わらないのではないかと思うのです。ただ、海外メディアに動きが出てきたので、いまはそこに期待しています」と語っている。3つのタブーとは「ジャニーズ事務所」「ザイム真理教」「 日航123便はなぜ墜落したのか 」
 日航123便の墜落は違和感だらけだった。2017年日本航空の元客室乗務員だった青山透子さんが「日航123便 墜落の新事実」(河出書房新社)を出版。根拠不明の陰謀説とは一線を画す驚くべき内容だった。証拠となる文献、そして実名での証言を集めて厳密な論証を展開した。日航123便の墜落事件をきっかけに、日本経済を取り巻く「潮目」が大きく変わった。森永さんは3つのタブーに挑み、その背景に存在する真相を描き出した。



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函館五稜郭病院と高橋病院は術前リハビリテーション連携を開始

2024年08月17日 11時45分40秒 | メディカルはこだて
函館五稜郭病院(中田智明病院長)と高橋病院(高橋肇理事長)は、肺がん患者の術前リハビリテーションの連携を開始した。肺がん患者は函館五稜郭病院で手術をする前に高橋病院に入院し、約1週間程度のリハビリを実施する。目的は術後の合併症を減らし回復を早めるため。術前リハビリを急性期病院と回復期病院とが連携するのは、国内ではほかに例がない取り組みだ。肺がんは1998年に胃がんを抜いて肺がんが死亡率の第1位となった。肺がんの患者数は増加傾向にあり、道南地区では肺がんと診断されるのは年間約600人で、そのうち60%以上が同病院で診療をしている。同病院では増えている肺がんを始めとする呼吸器疾患の早期からの集学的治療と予防を目指して2019年に「肺がん・呼吸器病センター」を開設、診療科や職種横断的な診療体制を整えている。肺がんの集学的治療の一環としてリハビリを積極的に行ってきたが、その結果として合併症率は低く抑えられてきた。術前リハビリも術後の合併症の発生率低下に効果があるとされている。
呼吸器外科科長で肺がん・呼吸器病センター長を兼務する上原浩文医師は「呼吸器リハビリに習熟した多くの理学療法士が在籍している高橋病院とは、昨年より連携実現への課題など話し合いを重ねてきました。一人暮らしの高齢者が手術後に自宅に戻って、以前と同じ生活をするためにはリハビリが必要です」と話す。しかし同病院のような急性期病院では入院期間も限られることから十分なリハビリを行うことはできない。
副看護部長の鈴木沙織さんは「今までは手術後の回復に時間を要する患者さんが回復期病院へリハビリ転院をすることがありました。それを手術前から回復期病院でリハビリを行うことで、手術後の回復を早めることが可能になると考えています」と言う。「術前リハビリによりADL(日常生活動作)能力が手術前のレベルに速やかに戻れることを期待しています」
(第89号記事より一部を抜粋)


写真左から函館五稜郭病院呼吸器外科科長の上原浩文医師、副看護部長の鈴木沙織さん、
リハビリテーション科の浅地菜々子さん、地域連携・PFMセンター主任の古川伊代さん、
呼吸器外科の慶谷友基医師、リハビリテーション科科長の中釜郁さん


函館五稜郭病院(中田智明病院長)と高橋病院(高橋肇理事長)は、肺がん患者の術前リハビリテーションの連携を開始した。肺がん患者は函館五稜郭病院で手術をする前に高橋病院に入院し、約1週間程度のリハビリを実施する。目的は術後の合併症を減らし回復を早めるため。術前リハビリを急性期病院と回復期病院とが連携するのは、国内ではほかに例がない取り組みだ。
高橋病院で術前リハビリを担当するリハビリテーション科は50人以上のセラピスト(理学療法士、作業療法士、言語聴覚士)が在籍している。呼吸器リハビリテーションに習熟している多くの理学療法士がいるが、科長の三島誠一さんは日本胸部外科学会、日本呼吸器学会、日本麻酔科学会の3学会合同の呼吸療法認定士として、2008年高橋病院に赴任。同病院の前は、山形医療技術専門学校(山形県山形市)の教員として、呼吸器系や循環器系の運動負荷に関する指導と研究を行っていた。
肺がんの術前リハビリについて、三島さんは「手術前の筋力や栄養面の強化は整形外科の領域では経験がありますが、がん患者のリハビリを行う試みは、とても興味深いと思いました」と語る。「術前リハビリは非常に注目されるようになってきました。術後より術前の効果が認められるという論文も次々に発表されています」。連携は今年4月から本格的にスタートし、6月までに10人が連携を利用している。「術前リハビリのメニューは個々によって違ってきます。痰が出しにくいなど、この患者さんはどの部分が弱いのかを見極めてメニューを決めます。リハビリ中には手術後に自分で自主トレーニングを行うことも覚えてもらいます。患者さんの情報に関しては、IDーLink(医療,介護の多職種の情報共有ツール)が非常に役立っています」
(第89号記事より一部を抜粋)


写真右から高橋病院リハビリテーション科科長の三島誠一さん、栄養管理室室長の丸山祥子さん、
地域包括ケア病棟師長の塚本美穂さん、総合支援センター地域連携室室長の石井義人さん


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函館五稜郭病院は「LINEで呼び待ち」を開始

2024年08月17日 11時45分40秒 | メディカルはこだて
函館五稜郭病院はLINE(ライン)で診察の呼び出し通知が受け取れる「LINEで呼び待ち」を開始した。この取り組みはスマートフォンのLINEアプリで診察状況の確認や、診察の順番が近づくとLINEでメッセージが送られてくるもの。
サービスの仕組みを考案・作成した医事システム室係長の山岡章江さんは「診察の待ち時間を楽に過ごせる解決策として、国内のユーザー数が9000万人以上のLINEと連動させることを考えました」と開発のきっかけを話す。「今やLINEを活用しない手はありません。診察の呼び出し通知がLINEであれば、多くの人が利用してくれるはずです」
山岡さんが注目したのは「LINEミニアプリ」。LINEミニアプリとはLINE内で企業や店舗が個別にサービス提供できるWebアプリのことで、LINE株式会社が提供するサービスのひとつ。LINEユーザーであれば、新たにアプリをダウンロードする必要なくLINEから簡単にサービスが利用できる。「このアプリを使うべきだと思いました」
そこでLINEミニアプリで動く「EPARK(イーパーク)で診察まち」を提供している株式会社ホスピタルヘルスケア(本社・東京都豊島区)と話を進めていった。「EPARKで診察まち」は院内システムとの連携が可能なため、現行運用を変更することなく導入できる。また患者が利用するには、受診当日に受付番号を登録する必要があるが、一度登録すると次回受診日には再登録不要で診察通知を受け取れる。
「私が考えていた仕組みは、電子カルテの予約システムや外来の電光掲示板と連動した通知でした。関係する企業の協力を得て、通知のタイミングや電文など頭に描いていた仕組みを作り上げることができました」
(第89号記事より一部を抜粋)

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医事システム室係長の山岡章江さん(右)と外来サービス課係長の大島綾子さん(左)

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癒し癒される心からの 看護を提供する

2024年08月17日 11時02分11秒 | メディカルはこだて
看護師が利用者の自宅を訪れて、療養生活を支える訪問看護は在宅医療の柱の一つ。利用者や家族の意向に沿った在宅療養生活の実現に向けて専門性を発揮し、利用者が望む終末期を過ごすことができるように支援する。
昨年11月、函館おしま病院を運営する医療法人敬仁会(函館市的場町)は「訪問看護ステーションおしま」を開設した。同病院は一昨年12月に介護療養病床(36床)を廃止し、昨年11月にはホスピス病床を20床から28床に増床、病院を緩和ケアに特化させている。どの場面でも適切な緩和ケアを提供するために、入院・外来・在宅の3本の柱を強化しているが、在宅ケアの場面では、より密に情報を共有し、迅速に対応するためにも訪問看護ステーションが果たす役割は大きい。
訪問看護ステーションおしまには看護師4人と事務員1人が在籍している。管理者の澤田美佐子さんは「訪問看護は看護師が自宅に訪問し、状態に応じた看護ケアを行います。そして、
自宅で最期を迎えたいという利用者様やご家族へは多職種との連携で支援を行い、お気持ちに沿った看護ケアも行っています」と教えてくれる。
(第89号記事より一部を抜粋)


「これまでの経験を活かし、よりその人らしく生活をしていくことができるよう
お手伝いしたいと思っています」と話す訪問看護ステーションおしまの澤田美佐子さん

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ロボティックアーム手術支援システムMako(メイコー)による人工関節手術を開始

2024年08月17日 10時53分17秒 | メディカルはこだて
函館五稜郭病院整形外科はロボティックアーム手術支援システム「Mako(メイコー)」を導入し、今年4月より人工股関節全置換および人工膝関節全置換の手術を保険診療で開始した。2006年に米国で開発されたメイコーは人工関節置換術用のロボティックアーム支援システムで、ロボティックアームにより低侵襲で再現性の高い手術を支援する。
整形外科医長で人工膝関節置換術など下肢領域を専門とする口岩毅人医師は「当院で撮影した患者
のCTデータをCDRに焼いて、アメリカの企業(ストライカー)に送付。ストライカーではCTデータに基づいた術前計画(患者個々の骨格や骨特性を捉えた綿密で高度な治療計画)を作成し、依頼した医療機関に戻します。当院ではその計画に沿って手術を行うことで、人工関節(インプラント)をより高精度に設置することができます」と話す。
人工関節手術では骨を削り、人工関節を適切な角度で設置する際には、ミリ単位の微妙な調整が必
要になるが、人間の場合はどうしても限界がある。「メイコーシステムでは変性した骨を切除する角度や深さを術前計画に基づき設定します。私たち整形外科医は手術中に靭帯バランスを正確に把握することで、骨を切る量を最小化する設置位置をリアルタイムに最適化することができます」。
(第89号記事より一部を抜粋)


ロボティックアーム手術支援システム「Mako(メイコー)」について話をする整形外科医長の口岩毅人医師

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心房細動による脳梗塞予防の最新手術(ウルフーオオツカ法)に成功

2024年08月17日 07時11分10秒 | メディカルはこだて
市立函館病院は心房細動が原因で起こる脳梗塞を予防するために心臓の一部を閉鎖する最新外科手術「ウルフーオオツカ法」に道南で初めて成功した。
心房細動は心房内に流れる電気信号の乱れによって起きる不整脈の一種で、日本では高齢化に伴い患者数は増加傾向にあり、その数は100万人以上ともいわれている。心房細動の状態が続くと、動悸や息切れ、倦怠感などの症状があらわれるが、この病気が怖いのは脳梗塞を引き起こしてしまう恐れがあることだ。心房細動が起こると心房内の血液がよどんで、血の塊(血栓)ができやすくなり、この血栓が血流によって脳に運ばれると、脳の血管が詰まって脳梗塞を引き起こす。
執刀した心臓血管外科の石川和徳主任医長は「心房細動の人はそうでない人と比べて、脳梗塞のリスクが約5倍高いのです。そして脳梗塞の原因となる血栓ができる場所は、95%以上が左心耳であると判明しています」と話す。石川医師が行ったのは、この左心耳を閉鎖する手術だ。「ウルフーオオツカ法にはⅠ法とⅡ法があり、当院が実施したのはウルフーオオツカⅡ法で、左心耳を閉鎖することで心臓内に血栓が形成されることを予防します。閉鎖は切除する方法とクリップで閉じる方法とがあります。ウルフーオオツカⅠ法では心房細動を治療する外科的アブレーションを同時に行います」
(第89号記事より一部を抜粋)


心房細動が原因で起こる脳梗塞を予防するウルフーオオツカ法の説明をする石川和徳医師

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「メディカルはこだて」第89号が発刊

2024年07月18日 07時12分24秒 | メディカルはこだて
7月22日、函館・道南の医療・介護の雑誌「メディカルはこだて」第89号が発刊します。
販売は函館市内の書店です。



心房細動による脳梗塞予防の最新手術に成功
石川和徳(市立函館病院心臓血管外科主任医長)

Mako(メイコー)による人工関節手術を開始
口岩毅人(函館五稜郭病院整形外科医長)

今年4月、市立函館病院の看護部長に就任
寺田恵子(市立函館病院看護部長)

日本肺癌学会学術集会の上級演題に選出
坂東ちあき(函館五稜郭病院南6病棟看護師)

昭和書房「松井社長」のオススメの本と雑誌
松井靖介(昭和書房代表取締役)

癒し癒される心からの看護を提供する
澤田美佐子(訪問看護ステーションおしま管理者)

函館五稜郭病院は「LINEで呼び待ち」を開始
山岡章江(函館五稜郭病院医事システム室係長)
大島綾子(函館五稜郭病院外来サービス課係長)

直腸がん手術にダビンチによる手術を導入
鈴置真人(国立病院機構函館病院第一外科部長)

今年4月心臓血管外科科長として就任
柳清洋佑(函館五稜郭病院心臓血管外科科長)

関節外科・鏡視下手術のスペシャリスト
山本祐司(市立函館病院整形外科科長・主任医長)

血管内治療に最新の血管撮影装置を導入
鎌田拓海(函館脳神経外科病院診療支援科放射線課)

病院機能評価のサーベイヤーとして活躍
大島俊宣(函館市医師会病院総務課長)

病院局管理部は女性管理職2人を登用
深草涼子(函館市病院局管理部長)
工藤弥生(函館市病院局管理部次長)

身近な漢方医学の知識 「夏の暑さによる症状と漢方薬」
久保田達也 (久保田内科医院院長)

東洋医学の治療院から 心身の健康のために「自律神経と免疫」
益井 基(益井東洋治療院院長)

函館五稜郭病院と高橋病院は術前リハビリテーション連携を開始 (1)
<函館五稜郭病院>
肺がん患者の手術前にリハビリを実施
術前リハビリを急性期病院と回復期病院とが連携するのは国内初の取り組み

函館五稜郭病院と高橋病院は術前リハビリテーション連携を開始 (2)
<高橋病院>
6月までに10人が連携を利用する
呼吸器リハビリテーションに習熟している多くの理学療法士が在籍

能登半島地震被災地の支援活動を振り返る (1)
能登半島地震の被災地に2回の派遣
武山佳洋(市立函館病院救命救急センター長)

能登半島地震被災地の支援活動を振り返る (2)
DICTの⼀員として被災地に派遣
目黒英二(ななえ新病院診療部長)

能登半島地震被災地の支援活動を振り返る (3)
休みが取れない病院職員のケアの役割も
河村亜紀子(国立病院機構函館病院3階東病棟副看護師長)

研究生活日々是好日  「ピロリ菌に関する研究 熱ショックタンパク質を介しての発症」
小熊惠二(介護老人保健施設ゆとりろ医師)

歯列矯正を始める前に知っておきたいこと 〈3〉
古田樹己(ふるた矯正歯科院長)

顎関節症とは
大歳祐生(吉田歯科口腔外科)

楽しく楽ちんな母乳育児をトータルケア
辛さのあまり母乳育児を断念することもある乳腺炎はお母さんと助産師の最大の敵なのです
笠原視砂子(かさはら母乳育児助産院)



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南海トラフ地震の真実

2024年07月09日 21時46分51秒 | 読書
文学や演劇、出版などの文化活動で業績を上げた個人や団体に贈られる第71回菊池寛賞の贈呈式が昨年12月1日、東京都内で行われた。受賞者の一人が東京新聞の小沢慧一記者。「30年以内に70~80%という南海トラフ地震の発生確率が、水増しされた数字であり、予算獲得などのために科学が歪められている実態を、非公開の議事録や古文書の調査など丹念な取材によって明らかにした」と評価された。

 「南海トラフ地震の真実」小沢慧一著

静岡県の駿河湾から九州沖にかけてマグニチュード8〜9級の巨大地震が30年以内に「70~80%」という確率で発生するとされている南海トラフ地震。この数字を出すにあたり、政府や地震学者が別の地域では使われていない特別な計算式を使い、全国の地震と同じ基準で算出すると20%程度だった確率を「水増し」したことを、ほとんどの人は知らないはずだ。なぜならそうした事実は小沢さんが取材するまで、政府や地震学者によって「隠す」かのように扱われていたからだ。
小沢さんは南海トラフ地震の確率問題について、新聞記事として世に出すべきかどうか迷った。記事を出すと、「なんだ、南海トラフ地震は来ないんだ」「備えをして損をした」と考える読者が出てしまうかもしれないと思ったからだ。もう一つは、南海トラフが「えこひいき」されることは小沢さんの故郷である東海地方にとっても悪いことではなく、恩恵を受けているなら、水を差す必要もないのではないかとも思ったからだ。だが2018年9月、北海道胆振東部地震が発生し、被災現場で一人の被災者に出会ったことをきっかけに、考えが変わった。
地震発生当時、小沢さんが現場に駆けつけると、一人の男子高校生が倒壊した家の横でうずくまっていた。尋ねると、1歳年下の高校生の妹の救出を見守っているのだという。照明と重機を使って捜索は続いたが、地震発生から17時間後、無言の妹が担架に乗せられて運び出された。「北海道には地震が来ない」。男子高校生はそう思い込んでいたという。「だって、テレビや新聞では、いつも次に来るのは南海トラフだって」。そう言い、あふれ出る涙を止めることはできなかった。
小沢さんは「命のためは絶対善の正論だ。そのためなら、備えはいくらしてもしすぎることはないだろう。そのため、防災の政策に異論は挟みにくい。しかしそこで思考停止をしてはいけない。地震大国日本はそもそも、どこでも地震が起きる可能性が高いのだ。現在の地震学の実力では将来の地震発生を見通せない」と言う。「防災行政と表裏一体となって進むことで莫大な予算を得てきた地震学者が、行政側に言われるがまま科学的事実を伏せ、行政側の主張の根拠になる確率を算出した。南海トラフ地震の確率の決定のされ方は、まさにご都合主義の科学だったと言えよう。それならば記者として、実態を世に伝える必要があると考えた」
昨年8月に発行された「南海トラフ地震の真実」(東京新聞)は、中日新聞で2019年に掲載し、2020年に日本科学技術ジャーナリスト会議の「科学ジャーナリスト賞」を受賞した「南海トラフ80%の内幕」と、2022年に掲載した「南海トラフ揺らぐ80%」の二つの連載企画記事を基に大幅に加筆し、その後の取材成果を交え、改めて検証と分析を行なったもの。南海トラフ地震の確率の数字を決めたのは科学ではなかった。数字の出し方が「えこひいき」されている真実を浮き彫りにした渾身の調査報道だ。


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コロナワクチン その不都合な真実

2024年07月09日 13時31分23秒 | 読書
「コロナワクチン その不都合な真実」の著者、アレクサンドラ・アンリオン・コード氏は英仏両国籍をもつ研究者だ。25年間にわたって、人類の遺伝子、特にRNAについて研究してきた。新型コロナワクチンに使われていることで注目されるようになったRNAだが、著者はこのRNAが環境によってどのように変化し、子どもの病気にどう影響するのかということを研究テーマとしてきた。

 「コロナワクチン その不都合な真実」 アレクサンドラ・アンリオン・コード著

パリ・ディドロ大学で遺伝学の博士号を取得し、ハーバード大学医科大学院で神経内科医として働いたのち、2019年までフランス国立衛生医学研究所の主任研究員として多くの研究チームを率いてきた。主な研究分野はRNAおよび遺伝性疾患。ミトコンドリアマイクロRNAに関する研究の第一人者として国際的に認められている。RNA研究の権威として、新型コロナワクチンの本当の安全性、有効性を指摘した本書はフランス国内で瞬く間に16万部を超えるベストセラーとなり、世界各国で続々と翻訳・出版されている。
かつてないほどの短期間で開発され、通常の臨床試験が終わる前に製品化されたのが新型コロナワクチンだ。ワクチン接種による副作用などの詳細がいまだに不明で、ファイザー社がもつ臨床試験データの公表はわずか3ヵ月間だけ。その結果によると、ファイザー社は1日あたり約14人もの死者を記録している。正確には、2020年12月1日から2021年2月28日の間に、死者1223人と、好ましくない副作用15万8893件が記録されている。そして、そのすべての公開は75年と4カ月後となっている。
mRNAを様々な病気の治療のために人体に活用しようという研究は、これまで20年以上を費やしていながら、まだ臨床試験では成功していなかった分野だ。ワクチンも医薬品も何一つ製品化されていない。その技術が今回はじめて製品化され、多くの人々に接種されることとなった。はたて、そこにリスクはないのだろうか。
筋肉に注入されたRNAはすぐに体内から消えるのだろうか。私たちの遺伝子のみならず子孫の遺伝子までが、このワクチンによって改変されてしまう可能性が高いのだ。著者は各国政府や保健機関が喧伝してきた様々な「嘘」を暴き、驚愕の真実を解き明かす。



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