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昨年に引き続き「別冊」を発刊した。
前回は、病院と診療所の違いや療養病床の再編計画、また新しく開業する診療所の特徴、
医療施設の数が多いと言われている函館の医療事情などを特集として取り上げたが、
今回は「救急」をテーマにして、函館市の救急医療体制や救急蘇生法の手順、
夜間や休日の当番医の調べ方、小児電話救急相談の案内、さらには頻度の高い急な症状やケガ、
こどもの急病にどのように対応するかを簡潔でわかりやすい形式にまとめている。
また、今回は前回と同様に小誌の創刊号から最新の第31号までに掲載したものを
疾患別にまとめた「この病気には、この病院が、この医師が」、
函館や近郊にある病院と診療所の住所や電話番号、診療科目を
紹介した「函館市(北斗市・七飯町)の病院と診療所の一覧」、
病院や診療所を選ぶ際の参考となるように各医療機関の特色や、診療所であれ
ば院長の経歴や所属学会などの情報をコンパクトにまとめた
「医療機関選びは、この詳細情報で」についても再編集をして紹介した。
崩壊の危機に瀕している救急医療であるが、函館では軽症のウォークイン患者の
夜間受け入れ制限を実施したことで、市民の協力により二次輪番病院での軽症患者の
受診は減少、また一次救急を担っている函館市夜間急病センターの利用者数が伸びているなど、
受診制限の効果は認められている。
しかし、医師不足が深刻な小児科の二次救急体制については綱渡りに近い状況が続いている。
救急医療機関の受診は、あくまでも緊急時の備えであることから、救急医療機関は明らかに
生命の危機に瀕しているか、重大な疾患が疑われるような患者を対象としているので、
限られた医療資源の中では、段階的な診療体制における診療や患者を効率よく
選別できる体制を取る方法しかない。
本書が実際の救急のガイド役として少しでも役立つこと、
そして多くの市民が本書をきっかけとして、もっと救急医療に興味を持っていただければ
幸いである。そして一人ひとりが興味をもつことによって、
函館の救急医療は良い方向に変わっていくはずである。
◎救急対応マニュアルの目次
・函館市の救急医療の実情
・函館市における救急医療体制
・函館市夜間急病センターの概要
・夜間などに診療を実施している医療機関一覧
・市民が行う救急蘇生法の流れ
・市民が行う救急蘇生法の手順 <1>
・市民が行う救急蘇生法の手順 <2>
・AED(自動体外式除細動器)の使用手順
・救急車の呼び方
・夜間や休日の当番医をさがす
・小児電話救急相談の案内
・小児救急の参考サイト
・対応マニュアル
頻度の高い急な症状やケガ
こどもの急病