最新の治療法など、地元の医療情報を提供する「メディカルはこだて」の編集長雑記。

函館で地域限定の医療・介護雑誌を発刊している超零細出版社「メディカルはこだて」編集長の孤軍奮闘よれよれ・ときどき山便り。

心酔する作家の隣で眠る

2022年03月05日 07時01分49秒 | 新聞コラム
北海道新聞みなみ風の「立待岬」
3月4日掲載のタイトルは「心酔する作家の隣で眠る」



 「苦役列車」で芥川賞を受賞した西村賢太さんの虚飾無き日々を記録した「一私小説書きの日乗」には編集者との確執などが綴られているが、毎日の飲み食いについては健康を嘲笑うかのように痛烈だ。
 ある日はネギチャーシュー麺を食べてから、家でサワー1本と日本酒5合。ハンバーグとお好み焼き、焼きおにぎり4個を食べる。1日に百本のタバコも吸っていた。
 小学生の時に父親が性犯罪で逮捕され、中学卒業後に家を出て肉体労働で生計を立てる。買淫や女性への一方的な暴言・暴行の一方で、こみ上げてくる怒りや愚かさをほとばしる筆致で言語化した文章は、癖になるほど身体に染みついた。
 西村さんの楽しみの一つは古本を読みあさること。特に大正から昭和の初期にかけて作品を発表した私小説作家の藤澤清造に心酔。藤澤の月命日には墓のある石川県七尾市の寺に墓参を欠かさず、藤澤の墓の隣に生前墓も建立した。「瘡瘢旅行」では古書即売展の目録に藤澤の名が記されているのに目が釘付けにとなり、岐阜の古書店へ女と一緒に出かけていく。相変わらずの暴言・暴力があるこの短編が好きだ。
 肉体的にも精神的にも穏やかな日はあったのだろうか。2月4日にタクシーの中で意識を失い、54歳で逝去。今は藤澤の墓の隣で安らかに眠っているはずだ。(メディカルはこだて発行人・編集人)

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

北海道・東北エリアの「働きたい病院」ランキング

2022年03月05日 06時45分41秒 | 函館・道南情報
m3.com(エムスリー株式会社の医療従事者を対象とした医療ポータルサイト)では、北海道・東北エリアに住んでいるm3.com会員の医師488人に、居住エリアで働きたい病院を1~3位まで質問。
その結果をもとに、1位3ポイント、2位2ポイント、3位1ポイントとした合計点でランキング(トップ50)にまとめた。

ベスト5は、1位北海道大学病院、2位手稲渓仁会病院、3位市立札幌病院、4位札幌医科大学附属病院、5位国立病院機構仙台医療センター。

道南地区では、10位に市立函館病院(2020年度順位は13位)、15位に函館五稜郭病院(2020年度順位は11位)がランキングされている。




  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする