真夏の太陽がぎらぎらに燃え盛っていた先週のある日、汗まみれになって山登りをしてきた。
激しい日焼けの後、顔と耳に続いて現在は両腕が皮のむけかかった見苦しい状態が続いている。
歩いてきたのは袴腰岳(はかまごしだけ、1108.3m)。隣の横津岳は航空レーダー基地が作られてから登山の対象とはならなくなったが、その横津岳と袴腰岳を結ぶ縦走路が復活してからは毎年整備も行われていることもあって、多くの登山者が訪れるようになった山である。行程は往復4~5時間程度。
航空レーダー基地(写真左)と関連のアンテナ施設(写真右)
快晴のしかも30度を超える真夏に登る人などそう多くはないはずと思っていたが、スキー場上のゲート前の駐車場には10数台の車がある。
この近くには昭和46年に墜落事故があった「ばんだい号」の避難者慰霊碑が建っている(旧東亜国内航空のYS-11が横津岳に墜落、乗員・乗客68名が犠牲になった)。
出発点であるゲートからは舗装道路を歩くが、周りは低い木しかないので見通しはよい。航空レーダーの手前にある縦走路の分岐点までは30分。分岐後もしばらく舗装道路が続くが、レーダー基地関連のアンテナ施設があるためだ。この最後の施設の裏側が縦走路の入口ともいうべき笹の刈り分け道となる。
道南地域の山では珍しく広大な尾根に道が続いていてとても気持ちがよいが、陽射しを遮る場所がないだけに容赦のない太陽の光は激烈そのものだ。途中には湿地帯があって、小さな沼もある。以前はその場所まで行くことができたが、今は手前にロープが張られていて遠くから眺めるだけだ。やはり足を踏み入れることなくそっとしておかなければいけない。
ここから下り、急斜面を登って袴腰岳(写真)へと向う
湿原からはゆっくりとした登りが続いていてほどなく烏帽子岳への分岐点。袴腰岳へは一度、急な道を下りコルへ。この辺りはダケカンバの林が木陰となっていて山の涼しさを堪能できる場所だ。ぐったりと休んでいる登山者もいた。少し休憩して水を飲むが、すでにぬるま湯となっている。
コルからは行程中で最もきつい部分である急斜面を登る。頭から汗が流れるように噴き出して眼があけられない。それでも吹き抜ける風は下界のそれとは違っている。登りきったところからいくつかピークを過ぎて頂上に到達する。午後から登ったので山のてっぺんではひとりぼっちだ。
山裾にはヒグマも多く生息する。この山にはダム(新中野ダム)の上流から登るコースがあるが、その途中の三角山でヒグマの真新しい糞に出会ったことがある。人の気配を察知してすぐに笹原の中に移動したのであろうが、遭遇直前であったことは間違いない。それにしても道の真ん中ですることはないよなあとも思ったが、ヒグマにしてみれば一番いい場所だったのだろう。
袴腰岳頂上(写真左)、靄にかすむ函館山(写真右)
激しい日焼けの後、顔と耳に続いて現在は両腕が皮のむけかかった見苦しい状態が続いている。
歩いてきたのは袴腰岳(はかまごしだけ、1108.3m)。隣の横津岳は航空レーダー基地が作られてから登山の対象とはならなくなったが、その横津岳と袴腰岳を結ぶ縦走路が復活してからは毎年整備も行われていることもあって、多くの登山者が訪れるようになった山である。行程は往復4~5時間程度。
航空レーダー基地(写真左)と関連のアンテナ施設(写真右)
快晴のしかも30度を超える真夏に登る人などそう多くはないはずと思っていたが、スキー場上のゲート前の駐車場には10数台の車がある。
この近くには昭和46年に墜落事故があった「ばんだい号」の避難者慰霊碑が建っている(旧東亜国内航空のYS-11が横津岳に墜落、乗員・乗客68名が犠牲になった)。
出発点であるゲートからは舗装道路を歩くが、周りは低い木しかないので見通しはよい。航空レーダーの手前にある縦走路の分岐点までは30分。分岐後もしばらく舗装道路が続くが、レーダー基地関連のアンテナ施設があるためだ。この最後の施設の裏側が縦走路の入口ともいうべき笹の刈り分け道となる。
道南地域の山では珍しく広大な尾根に道が続いていてとても気持ちがよいが、陽射しを遮る場所がないだけに容赦のない太陽の光は激烈そのものだ。途中には湿地帯があって、小さな沼もある。以前はその場所まで行くことができたが、今は手前にロープが張られていて遠くから眺めるだけだ。やはり足を踏み入れることなくそっとしておかなければいけない。
ここから下り、急斜面を登って袴腰岳(写真)へと向う
湿原からはゆっくりとした登りが続いていてほどなく烏帽子岳への分岐点。袴腰岳へは一度、急な道を下りコルへ。この辺りはダケカンバの林が木陰となっていて山の涼しさを堪能できる場所だ。ぐったりと休んでいる登山者もいた。少し休憩して水を飲むが、すでにぬるま湯となっている。
コルからは行程中で最もきつい部分である急斜面を登る。頭から汗が流れるように噴き出して眼があけられない。それでも吹き抜ける風は下界のそれとは違っている。登りきったところからいくつかピークを過ぎて頂上に到達する。午後から登ったので山のてっぺんではひとりぼっちだ。
山裾にはヒグマも多く生息する。この山にはダム(新中野ダム)の上流から登るコースがあるが、その途中の三角山でヒグマの真新しい糞に出会ったことがある。人の気配を察知してすぐに笹原の中に移動したのであろうが、遭遇直前であったことは間違いない。それにしても道の真ん中ですることはないよなあとも思ったが、ヒグマにしてみれば一番いい場所だったのだろう。
袴腰岳頂上(写真左)、靄にかすむ函館山(写真右)