11日の地震は函館でも長い揺れを感じた。午後4時には市内末広町(函館港に近い)の企業で
打ち合わせをしていたが、1階の会議室から退避する旨の連絡があった。打ち合わせは延期、
いつもは利用する、ともえ大橋(函館湾沿いの湾岸道路)を経由しないで帰ったが、
ちょうどその時間は大橋周辺の豊川町などベイエリアが冠水した。
函館朝市は店の奥まで浸水するなどで商品は廃棄、什器もぐちゃぐちゃになったようだ。
道南の漁業被害もその大きさが明らかになってきた。
そして床上浸水した自宅(若松町)で60代の男性が水死した。
それにしても東北や茨城の太平洋洋沿岸の被害はあまりにも甚大だ。
想像を絶する状況と拡大する被害、そして壊滅した地域の様子はあまりにも現実感に乏しい。
取り残されている人たちは一刻も早く救出しなければいけない。
そして福島原発事故は原発の安全性を著しく失墜させた。
東京電力や政府の対応も激しく非難される。
函館市市議会議員の竹花郁子さんから京大原子炉実験所の小出裕章氏のメールが転送されてきた。
内容は下記の通り。
「8時の枝野長官の記者会見を聞き、爆発は格納容器と原子炉建屋の間で起き、格納容器はまだ
あるとのこと、ちょっとほっとしました。
もし、それが本当なら、爆発は水素爆発です。
そしてその水素は、燃料棒被覆管材料である、ジルコニウムという金属と水との反応で生じた水素だと
思います。それが格納容器ベントを開いたことで、原子炉建屋に漏洩し、爆発に至ったと推測します。
格納容器は放射能の放出を防ぐ最後の砦で、それがまだ形として残っているということは、
せめてもの救いです。
その格納容器の中に、海水を注入するという説明でしたが、どうやって海水を送るのでしょうか?
そのためにはポンプが動かなければいけませんし、そのためには電源が必要です。
電源が失われたからこそ、事態がここまで悪化してきました。
何故、いきなり海水を送れるようになったのでしょうか?
注水できるポンプの圧力の能力にあります。
原子炉圧力容器内は大変高圧になっており、消防用のポンプ車の吐出圧力では原子炉圧力容器の中に
直接水を送ることはできませんが、格納容器の中であれば送れると思います。
それでもなお、核の容器の中に水を送る作業はもっと早くやれたはずだと私は思います。
十分な情報がない中、申し訳ありませんが、正確な判断ができません。
もし、格納容器内を海水で満たすことができるのであれば、もちろん原発は2度と使えませんが、
最悪の破局は免れることが出来ると私は思います。
格納容器内に海水にホウ素を混入させることは必要です。
今直面している危機は、原子炉が溶けてしまうこと、そして一度は停止させたウランの核分裂反応が
再び始まってしまうかもしれないことの2つです。
原子炉を溶かさないためには水を供給すること、核分裂を再び始まらないようにするためには
中性子を吸収できる物質を供給しなければいけません。中性子を吸収する物資がホウ素です。
ですから、ホウ素を混入した海水を格納容器に注入することは有効です。
成功してくれることを願います。
政府の提供する情報は大変不十分です。
爆発前後で正門前での放射線量が、減ったなどということは、格納容器が破壊を免れたという
証明にはなりません。
単位風向きが変わった可能性の方が遥に大きいです。
今後も、あちこちからの情報に常に注意してください。
2011/3/12 小出 裕章」
打ち合わせをしていたが、1階の会議室から退避する旨の連絡があった。打ち合わせは延期、
いつもは利用する、ともえ大橋(函館湾沿いの湾岸道路)を経由しないで帰ったが、
ちょうどその時間は大橋周辺の豊川町などベイエリアが冠水した。
函館朝市は店の奥まで浸水するなどで商品は廃棄、什器もぐちゃぐちゃになったようだ。
道南の漁業被害もその大きさが明らかになってきた。
そして床上浸水した自宅(若松町)で60代の男性が水死した。
それにしても東北や茨城の太平洋洋沿岸の被害はあまりにも甚大だ。
想像を絶する状況と拡大する被害、そして壊滅した地域の様子はあまりにも現実感に乏しい。
取り残されている人たちは一刻も早く救出しなければいけない。
そして福島原発事故は原発の安全性を著しく失墜させた。
東京電力や政府の対応も激しく非難される。
函館市市議会議員の竹花郁子さんから京大原子炉実験所の小出裕章氏のメールが転送されてきた。
内容は下記の通り。
「8時の枝野長官の記者会見を聞き、爆発は格納容器と原子炉建屋の間で起き、格納容器はまだ
あるとのこと、ちょっとほっとしました。
もし、それが本当なら、爆発は水素爆発です。
そしてその水素は、燃料棒被覆管材料である、ジルコニウムという金属と水との反応で生じた水素だと
思います。それが格納容器ベントを開いたことで、原子炉建屋に漏洩し、爆発に至ったと推測します。
格納容器は放射能の放出を防ぐ最後の砦で、それがまだ形として残っているということは、
せめてもの救いです。
その格納容器の中に、海水を注入するという説明でしたが、どうやって海水を送るのでしょうか?
そのためにはポンプが動かなければいけませんし、そのためには電源が必要です。
電源が失われたからこそ、事態がここまで悪化してきました。
何故、いきなり海水を送れるようになったのでしょうか?
注水できるポンプの圧力の能力にあります。
原子炉圧力容器内は大変高圧になっており、消防用のポンプ車の吐出圧力では原子炉圧力容器の中に
直接水を送ることはできませんが、格納容器の中であれば送れると思います。
それでもなお、核の容器の中に水を送る作業はもっと早くやれたはずだと私は思います。
十分な情報がない中、申し訳ありませんが、正確な判断ができません。
もし、格納容器内を海水で満たすことができるのであれば、もちろん原発は2度と使えませんが、
最悪の破局は免れることが出来ると私は思います。
格納容器内に海水にホウ素を混入させることは必要です。
今直面している危機は、原子炉が溶けてしまうこと、そして一度は停止させたウランの核分裂反応が
再び始まってしまうかもしれないことの2つです。
原子炉を溶かさないためには水を供給すること、核分裂を再び始まらないようにするためには
中性子を吸収できる物質を供給しなければいけません。中性子を吸収する物資がホウ素です。
ですから、ホウ素を混入した海水を格納容器に注入することは有効です。
成功してくれることを願います。
政府の提供する情報は大変不十分です。
爆発前後で正門前での放射線量が、減ったなどということは、格納容器が破壊を免れたという
証明にはなりません。
単位風向きが変わった可能性の方が遥に大きいです。
今後も、あちこちからの情報に常に注意してください。
2011/3/12 小出 裕章」