北海道新聞みなみ風の「立待岬」。
1月29日掲載のタイトルは、「公助」が遠い私たちの世代。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/07/37/7d57ff633e8774d249dddf412243a5d4.jpg)
昨年11月、東京都渋谷区のバス停で、路上生活をしていた女性が、近所に住む男に殴られて亡くなった。ノンフィクション作家の梯久美子さんは、女性を追悼するデモで参加者が「彼女は私だ」とのプラカードを掲げたことを知り、聞のコラムで「この事件に大きな衝撃を受けた理由がわかった」と書いた。
コラムによると女性は64歳。昨年の春から午前2時にバス停のベンチに座り、早朝に去っていく。キャリーバッグを持ち、身なりはいつも整っていた。路上生活をするようになっても派遣社員としてスーパーで試食販売の仕事をし、生活保護の申請はしていなかった。
組織に所属しない不安定な働き方をしてきた梯さんは「働く意欲があっても、いくつかの不運が重なれば、あっというまに住む場所を失う社会」とし、私も一つの不運でも坂道を転げ落ちると痛感している。
女性は新型コロナウイルスのために職を失ったかもしれない。梯さんは「生活保護は当然の権利だが、私たちの世代は『自助』の意識がしみついている。政府が示す『自助→共助→公助』という順番は真面目な人ほど追いつめられる」と指摘。私も公助の前に「野垂れ死に」が浮かぶ「公助は暮らしの中に当たり前にあるべきたーとする梯さんの意見に賛同する。ようやくたどり着くような公助では私たちの世代の意識は変わらない。(メディカルはこだて発行人・編集人)
1月29日掲載のタイトルは、「公助」が遠い私たちの世代。
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昨年11月、東京都渋谷区のバス停で、路上生活をしていた女性が、近所に住む男に殴られて亡くなった。ノンフィクション作家の梯久美子さんは、女性を追悼するデモで参加者が「彼女は私だ」とのプラカードを掲げたことを知り、聞のコラムで「この事件に大きな衝撃を受けた理由がわかった」と書いた。
コラムによると女性は64歳。昨年の春から午前2時にバス停のベンチに座り、早朝に去っていく。キャリーバッグを持ち、身なりはいつも整っていた。路上生活をするようになっても派遣社員としてスーパーで試食販売の仕事をし、生活保護の申請はしていなかった。
組織に所属しない不安定な働き方をしてきた梯さんは「働く意欲があっても、いくつかの不運が重なれば、あっというまに住む場所を失う社会」とし、私も一つの不運でも坂道を転げ落ちると痛感している。
女性は新型コロナウイルスのために職を失ったかもしれない。梯さんは「生活保護は当然の権利だが、私たちの世代は『自助』の意識がしみついている。政府が示す『自助→共助→公助』という順番は真面目な人ほど追いつめられる」と指摘。私も公助の前に「野垂れ死に」が浮かぶ「公助は暮らしの中に当たり前にあるべきたーとする梯さんの意見に賛同する。ようやくたどり着くような公助では私たちの世代の意識は変わらない。(メディカルはこだて発行人・編集人)