最新の治療法など、地元の医療情報を提供する「メディカルはこだて」の編集長雑記。

函館で地域限定の医療・介護雑誌を発刊している超零細出版社「メディカルはこだて」編集長の孤軍奮闘よれよれ・ときどき山便り。

暑い陽射しの知内丸山

2009年08月22日 19時17分18秒 | 山歩き・散歩・温泉
先週の土曜日(15日)は数年前に登山道が造られた知内丸山をYさんと一緒に登ってきた。
知内町の火力発電所を過ぎて小谷石へと進む。
暑い日で小谷石手前の海岸(イカリカイ公園)は海水浴やキャンプをする人で賑わっていた。
登山口となるのは旧矢越小学校だった「矢越山荘」で、施錠されていたが宿泊可能な施設となっているようだ。
玄関には知内丸山から奥丸山、知内岳を巡り福島町の岩部まで結ぶ縦走路が記された紙が見える。

 矢越山荘

それにしても登山道を切り開く人の熱意と努力と実行力には驚くばかりである。
そして登るだけの人は幸せだ。せめて少しでも多くの人に登って欲しい。
林道を歩き始めて少しすると「登山口」の看板がある。
そのまま進みそうになるが、ここから中ノ沢川に降りて小さな橋を渡る。
歩き始めてすぐにYさんが立ち止まった。動物の骨だ。
骨盤からあばら骨までが地面にある。どうやらその大きさから鹿のようだ。
最初は杉林を登っていく。平坦な場所に辿り着くとそこには「開拓大地」を記された標識がある。
この辺りからは広葉樹林に変わり、急な斜面が連続する。
「八面樹」や「百手観音」と名前が付けられた大きなブナの木を過ぎるとやがて「千畳敷」へ。

 「八面樹」と名付けられたブナの大木

ここからがまた急登で、戻りたくなる?意味を込めて付けられたのか「戻ろう坂」から「風岩」、さらに「鹿立」までくると小谷石の集落を見下ろすことができる。

 「鹿立」から見下ろす小谷石の集落

鹿の立ち姿が似合いそうな「鹿立」から眺める津軽海峡の海は青く、風もとても気持ちがよいが、日差しがあまりにも強過ぎる。
頂上は西側の奥だ。鹿立からはさらに40分くらいは歩いただろうか。

 西側の奥(写真左側)が頂上

刈り払われてちょっとした広場になっている頂上には「丸山頂上」の標識が地面に置かれていた。

 丸山頂上」の標識を持つYさん

それにしても暑い日差しに耐えられなくて「鹿立」まで戻って休憩することにする。

 頂上から見る矢越岳

登山中に飲む水の量は500~700mlくらいだが、この日は1500mlは飲んだだろう。
Yさんも僕も後頭部に異常な熱さや違和感を感じていた。
軽度の熱中症だったのだろう。
それにしても下りは膝がきつい。
休憩時間を含めて約4時間半。長袖の先にある手の甲は真っ赤に日焼けしている。
帰りは、こもれび温泉(知内町)へ。
サウナにも入らずにすぐに水風呂に沈んだが、これでようやく頭の熱さも普通になった。
コメント (2)
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恵山の岬展望台

2009年08月11日 19時16分51秒 | 山歩き・散歩・温泉
8日(土)は函館の開港150周年を記念するイベント「ドリームボックス150」で
予定されていたブルーインパルスの航空ショーが、
低く垂れ込めた厚い雲のために中止になった。
翌9日の日曜日もその厚い雲はまだ居座ったままだ。
横津岳や蝦夷松山など近郊の山も山裾しか見ることはできない。

とりあえず恵山へと車を走らせる。
ホテル恵風の駐車場に到着したのが午前10時頃。
空一面にどんよりとした雲が広がっていて山のほとんどは雲の中だ。

 ホテル恵風駐車場から見る恵山

目指す先は恵山の山頂ではなく、八幡川コースへと続く「461mコブ」とした。
このコブの辺りはのんびり休むのにはとても気持ちのよい場所だからだ。
ホテルの駐車場のすぐ奥に「登山道入口」の標識がある。

 駐車場のすぐ奥にある登山口

歩き始めは「恵山森林浴コース」と呼ばれる広葉樹の林の道だ。
700mほどのコースを進むと車道と出合う。
この車道を少し行くと急な斜面が現れてくる。つづら折りの急坂だ。

 つづら折りの登山道

登っていくと樹木も低くなり徐々に展望が開けていくのだが、雲の中なので周りは乳白色の世界だ。

 展望が開けてくると岩の多い道となる

登山口から1時間ほどで岬眺望コースの分岐点に到達する。
まっすぐ進むと賽の河原から恵山の頂上へと向かう「権現堂(ごんげんどう)コース」の入り口だが、
右手に進み「461mコブ」へと向かって歩いていくことに。
途中に「岬展望台」がある。
ベンチも置かれていて晴れた日には名前の通りに海がよく見渡せるはずだが、
雲の中では何も見えない。

 展望度ゼロの展望台

しばらくベンチに腰かけていた。
一人で白い世界にいるのはそれなりに心地よかったが、若い三人組が歩いてきた。
461mコブへ向かうには中止してこのまま降りることにする。

 山側も雲の中

つづら折りの途中でサイレンの音が聞こえてきた。
椴法華の町の12時を知らせる音のようだ。

ホテル恵風の温泉のお湯はやや熱かった。

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マルとサンカク(円山と三角山)

2009年08月04日 16時31分26秒 | 山歩き・散歩・温泉
2日の日曜日は札幌の円山と三角山を登ってきた。
北海道神宮の駐車場に車をとめる。
参拝かと尋ねられたので散歩と答える。1時間までは無料だ(以降は1時間毎に500円)。
小雨は降っているが、登山口らしい駐車場の向側にある大師堂へ歩き出す。

 大師堂。建物の横が登山口

ここは八十八カ所ルートの出発点で、大師堂から頂上までには数多くの観音像が並んでいる(八十八の像が建立されたのは大正時代。現在では二百体以上になっているそうだ)。

 木の根がむき出しになった道を登る

次々とシマリスが姿を現す。
相当に人慣れしているようで餌もたくさんもらっているのだろう。
尾根道になると今度はエゾリスが登場する。
このリスは食べ物をしつこくねだり、遂には足にまとわりついて膝の上までやってきた。

 足にまとわりつくエゾリス

尾根のコブからは市街地が見える。コブを過ぎて少し歩くと動物園からのコースと合流、すぐ先が頂上だった。
頂上(標高225m)は岩場になっていて7~8人が座っていた。

 岩場の円山頂上

小雨が止んで市街地の眺めもよい。
途中はリスがうるさかったが、ここではカラスが近づいてくるので、休憩もさっさと切り上げる。
帰路は動物園コースを下りた。
緑色のフェンスは動物園のものだろうか。そのフェンス沿いに小川と道が並行している。

 登山道には大木も多く見られる

大師堂に戻るころにはまた雨が降ってきた。
円山公園の中を歩く。
雨の公園は静かだった。

 雨の円山公園


雨足の強さに少し悩んだが、三角山の登山口に行くことにした。
三角山は西区山の手地区にある標高311mの山で、名前の通り見る角度によって山の形が三角形に見える。
大正15年には当時日本一の規模を誇った「札幌シャンツェ」が造られた。
戦後、売却されて採石が始まると環境破壊が進んだことで、市民の反対運動が起き、札幌市が買い取ることとなった。
複数の登山道があるが、山の手側の入口から登ることにする。
北1条の宮の沢通沿いに「三角山の散策路入口」の標識がある。少し進んだ先にある緑ケ丘療育園の向側が駐車場になっている。
ちょうど雨はあがったようで薄日もさしてきた。

 登り始めの道

少し登るとベンチの置いてある「こぶし平(三の坂)」に到着。道はぬかるんで歩きづらい。
この後、「四の坂」で道は分かれる。
「六の坂」までの登りは結構きつかった。ここは宮の森側コースとの合流点でもある。
一等三角点の頂上は予想以上に広かった。

 三角山頂上

頂上からは南側の眺めがよく、登ってきたばかりの円山がすぐ目の前にある。

 正面の山は円山

下山後は琴似駅近くの「花ゆづき」という温泉へ。
炭酸を溶かした人工炭酸泉や有名な温泉を人工的に再現した温泉など、「人工」が売りの温泉施設だった。


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2009年08月01日 01時58分59秒 | その他
7月は雨の多い1ヵ月だった。
函館の降水量(1~30日)は334ミリで、平年の3倍以上(平年比334%)となった。

本州の梅雨のような天候は北海道では珍しく、降り続ける雨を眺めながらサマセット・モームの「雨」を思い出していた。



この短編小説を最初に読んだのは学生のときのはずだ。
本棚を探して見つけたもの(雨・赤毛~モーム短編集?~)は平成2年発行(第51刷)。
学生時代に読んでいた本は卒業時にすべて処分しているので、また読みたくなって買ったのだろう。

「南海もの」と呼ばれるモームの作品の中でも、「雨」は最もよく知られた短編小説である。
小説は南太平洋サモア諸島が舞台で、降り続く雨が度が過ぎる情熱に燃える宣教師の理性を乱していく。
下品で怪しい女の教化に熱をあげる宣教師の結末は…。

風のない時のまっすぐに降る雨が好きだ。
サモアの降り続く雨は土を溶かすように感じてしまう。
その土の匂いが鼻をかすめるようだ。

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