侮辱ノ指

僕が小学校の高学年だったころから、中学生くらいまで、
友達同士で、手の甲を相手に向けた格好で手のひらを閉じ、
中指を一本だけ立てて「えぇ？コラ、ふざけんな」とか
「くそったれだな、この野郎は」とか言う意味で相手を侮辱する
仕草が流行っていた。
近頃はとんと見られなくなったけど、それは僕の周囲だけで、
他のところではまだ見受けられるアクションなのだろうか。
アメリカ人の真似をしたものなんだろうなぁ。
本国では流行としてではなく常識として通っているものなのだろうか。

今でもそうする人はいるのかもしれませんが、
その意味するところがけっこうキツいものなので、
あんまりやらなくなったのかなぁ。
やられた相手が、冗談ととらずに激昂する。
そんな、ケンカになってしまうアクションだから
人は皆封印したのかもしれない。

それに比べると、「ムカつく」という言葉は一般化した。
「胸や胃がムカムカするよ、お前を見ていると」
という、相手の言動や行動や、もしくはその人物そのものを否定するような
言葉ですが、それによって相手が激昂する可能性が低いということなんだろうなぁ。
考えてみると、「ムカつく」は指を立てるのとは違って、挑戦的な意味合いではない。
その程度なら許容できるっていう日本人のコミュニケーション感覚なのかもしれない。
場合によっては、理不尽に使われる言葉だったりするだろうけど、
批判がねじまがった形で、簡略化して表現される言葉になっているのかもしれない。
批判をするには、その批判の内容とか論旨を明確にするべきなのだけれど、
頭に血がのぼって思考が正常にできないだとかの状況で、
とりあえず、その気分を吐露するために「ムカつく」という言葉が使われる
んじゃないかと考えてみた。
この言葉はどうも市民権を得たようなところがあって、
指を立てる行為のように消えてなくなることはないのかもしれない。
でも、指を立てる行為を思い直してみて、それと同じくらい
気分の悪い言葉だと、そう気づける社会の雰囲気になったらいいなぁ
なんて思ったりする。まぁ、そうはいっても、
僕なんかは「ムカつく」と手軽に使ってしまうこともあるのですが。

直接的にはどう変化したかを具体的に述べることができないような、
言葉の断片の合わせ方でしか表現できない、それもすべてなど到底無理という
ものがあると思うのですが、社会の雰囲気の変容というものも
そういった類のものなのではないか。
昔っから言われていることだけど、それを感じたり形作ったりするには、
個々人の感性が問われるということになりますね。
そうはいっても、社会の雰囲気ってものは、国そのものの構造、言語の構造など、
構造というものが力を持って作り上げているとも考えられます。

構造が力を生む。
環境が人の心をつくる。
また、立場が人を作るという言葉もありますね。

「ムカつく」という言葉が消えていくためには、
そういった世の中の構造を変化させるより他ないのかもしれません。
指を立てる行為が消えたのは、世の構造に深く食い込むような行為
ではなかったからなのではないか。

「KY」もそうだけど、若者言葉や流行言葉から、社会の構造がどうなっているか
察するということも、できる人ならばできるのかもしれないなぁ。

台風北上中

この北海道に台風がやってくるようです。
不謹慎ながら楽しみにしています。
台風なんて、本州とか四国とか九州だとかで死者が出たとか、
死にはしなくても家が水浸しだとか、不幸な被害をもたらす
気象現象ではありますけれど、北海道に住んでいると物珍しいのです。
逆に、こっちは大雪だとかの被害があって、屋根の雪下ろしだとか
除雪車にはねられただとかで毎年死者が出ます。
でも、雪の積もらない本州以南の人たちは、「雪かきツアー」
だなんて、住んでいる身としては何が面白いんだかわからない
プランの旅行で北海道を訪れたりするでしょう。お互い様です。
午後2時過ぎに雨がポツポツと降り始め、いまや立派な雨模様です。
風も強かったなぁ。運転していて、久しぶりに車が風に押されている感覚
を味わいました。ぐぉぉんとかって風が鳴り出したら面白くて仕方ないですね。
まぁ、それも、家にいる分には良いけどっていうものですが。
明日は散歩へも行かずに家の中で読書にふけっていようかと考えています。
明日の分の食料も今日のうちに買ってきましたし。
仕事に行く人だとか、用事で外出する人だとかは、
くれぐれもお気をつけください。
どれくらい風の強い台風か知らないけれど、
看板が外れて落ちてきたとか飛んできたとかそういうアクシデントは
起こらないほうがいいですね。

僕が体験したいのは、万全に安全な場所で、
未曾有の大雨と強風を目の当たりにしたいということです。
目の当たりと書いたけれど、音でも体感したいです。
こんなことはこの先の進んだ科学によって作られる
バーチャル台風体験機なんかが作られたら叶うでしょう。
どこかの科学技術体験館みたいな施設があれば
そのうちできるかもしれません。
地震の体感装置はありますもんね。そのうち台風もいかがでしょう。

イライラ2

今日も引き続きイライラしています。
ほんと、うちの親父にイライラさせられるんですよねー。
いろいろうるさく人のすることに口を出したり、お節介をしたりして、
僕がせっかく頭を使ったり経験を積んだりしそうなところを
潰していくのです。だからイライラする。目先の利益みたいなところしか
見えていないんだな、親父は。長期的な利益を考えれば、
僕があれこれやって、失敗もして、経験を積んでいくことのほうを取るでしょう。
つまり、あれこれ口を出さないで、静かに見守るというスタンスですね。
そういうところがなぁ、昔っから親父は考えていないんだよね。
高校時代に一切、というか一夜漬けをしたことはあったけど、
勉強をしなかったのは、こういう親父との対立があったからです。
中学時代から、親が「勉強しろ」と言ってくる間は一切勉強をしないと宣言したのです。
それで、高校時代までずっと親は「勉強しろ」と言い続けたんですな。
ほんと、損をさせられています。主体性を育てるということをしない。
「勉強しろ」と1週間くらいいわないことがあって、ほらみたことか、
言わなくても勉強しないじゃないか、みたいなことを言われたこともありますが、
「勉強しろ」と言われることの抑圧から解放されて、主体性が働きだすまでには
それくらいの短期間では足りません。

って、30歳も過ぎてこんなことを言うのもどうかとは思うけど、
言わなかったら言わなかったで、親父に対して腹が立つからね、
言ってしまいます。
今日はタバコを1本しか吸っていないで我慢しているから余計
イライラするんだろうなぁ。
しばらくこんな感じかもしれません。

雪虫が飛び回っているこんな日には似つかわしくない話で申し訳ないです。

寝マス

今日はもうイライラするんで寝ることにします。
最近、長編の小説を読んでいるんですが、これも読まずに。
遅々として読書が進みません。
まぁね、持ちの良い本だとも言えますが。

昨日の晩はギョーザを食べました。
それで今朝の夢では串刺しのギョーザを買いに行った。
こう、ね、どうも最近は現実のことばかりが反映される夢をみます。
あんまり面白くない。ひやひやどきどきする夢も見ることがあるんですよ。
夢でしか体験できないような、自分の置かれた境遇っていうものがあります。
悪夢の部類なんだけど、そういうのが見たいですねぇ。
小さい頃、自分の見たい夢を紙に書いて、枕の下に敷いて寝たこともあります。
思い通りに夢を見れる装置とか薬だとかが発明されたら
どんな夢を見たいか？
エッチな夢ですね、どうも。

No Rain, No Rainbow

今日は私用で札幌まで行ってきました。
雨がぽつぽつ降ったり晴れたりと不安定な天気。
濃灰色の厚い雲と晴れ間が同居している空模様でした。
そうです、そういう天気でこそ見られるのが虹です。

近いところで空間をいっぱいいっぱいに使ったような虹もありましたし、
山の端の根元の部分だけの虹もありました。
別々のところから、別々の虹を、3本もみることができて、
気持ちよくなりました。4,5年ぶりに見ましたよ、虹。
内側の部分が青くて外側の部分が赤いんだねぇ。

こういう美しいものがある世界、神様はよく考え抜かれて
この世界を作っておられる。
というか、そういうものに対して美しいと感じる心が
そうなるようにプログラミングされているのだなぁ。
人間はそういうふうに出来ているってわけですか。

またしばらく虹にお目にかかることもないでしょうから、
脳裏に焼き付けておこうと思います。
虹のこちら側、虹の向こう側、
そして虹の真っ只中には一体なにがあるのだろう。

テレ朝スポーツ特番

テレ朝のスポーツ特集番組を観ていました。
いやぁ、いいわぁやっぱり、WBCのV2は何度観ても感動しますね。
イチロー選手はすごいね、いやいや、岩隈選手とか内川選手とか中島選手とか
みんなすごいんだけど、輝いています。
メジャー史上初の9年連続の200安打を今年達成しましたけど、
まだまだもっと可能性があるわけで、すげぇなぁと驚嘆してしまいます。
日本野球界の最高傑作。
もういまや、メジャーの世界での最高傑作でもありますね。
この番組、フィギュアの浅田真央さんの話も、1994年の10・8対決と
それにつづく桑田・清原のKK対決など盛りだくさんでかなり面白かったです。
浅田真央の涙の理由なんかも、その裏側を語ってくれることで、
その深みを知ることが出来ました。
涙もろいとかそんな単純な理由で泣いているわけではないのです。
また、10・8対決で桑田投手が登板するときに、長島監督が前日、
彼に対して、「しびれるところで使うから」と言っていたということで、
桑田さんは「しびれるところって、こんな試合だとどこでもしびれる場面だから
いったいどこで自分が使われるのかわからなかった」
と言っていたのは笑えましたね。そりゃわからんわ。
普段、簡単にテレビ番組をスルーしてあまりテレビを観ていませんが、
こういう番組に出会うと、テレビは面白いなと思えます。
やっぱスポーツってのがいいですよね、うんうん。

思索ノ引キ金ノ雨

そういや今年は台風があんまり来なかったような。
って、まだシーズン中か。
今年は中国地方のほうで局地的な豪雨っていうのはあったけど、
僕の住むこの地域では、のほほんとした雨しか降りませんでした。
しとしと、ぽつぽつ、この程度ですからね。
こういう、なんとなく降る雨ってのはあんまり好きではないですね、
その日の気分によったりもしますけれど。
そんな中、今日はお昼頃に、随分ひさしぶりにバケツをひっくり返した
ような土砂降りが30分くらい降りました。
そうそう、こういうのを待ってたんです。
ザザザーっと降るのは、家にいる分では気持ちが良いのです。
台風が来るとテンションが上がるっていう人がいるようですが、
なかなか台風が上陸しない北海道（そのほうが被害が無くて
いいんだけどね）に台風が来た時なんざ、僕も嬉しくてたまりませんね。
まぁ、河川が僕の住んでいるところよりもけっこう低いところを流れているので、
まさか床下浸水とかにはならんだろう、
という楽観的な気構えによるものなのですが。

4,5年前に台風が直撃したときなどは、木が根元から倒れているのを
多くみかけたり、そして停電によって信号が消えている道を
会社から帰ってきたりしたことを覚えています。
売店のおねーさんとかおばさんとかを車で送って、それも4時に退勤でした。
長い停電で仕事にならんということでした。
非常事態ってどうしてこうテンションが上がるのでしょうね。
非常事態時に緊張していたのでは、うまく事をすり抜けることができないので、
より自らのパフォーマンスを発揮しやすいメンタリティにするという
人間の本能によるものなのかもしれません。
…ってこの間読んだ茂木さんの本にも書いてあったかな。

あぁ、でも地震は怖い。
震度2くらいなら楽しめますが、そうだなぁ、震度4以上になるとあたふたしますね。
十勝沖の地震だったかな、札幌に住んでいた頃に起こったのですが、
そのときは明け方5時とかそのくらいだったと思うけど、起きていて
びっくりしましたね。それで友人とかにメールしたりしてさ、「大丈夫か」って。
そういう人も多かったみたいで、ケイタイも繋がらなかったようで、
未送信BOXにメールが溜まったりしていました。
地震のために何か用意しているんでしょうか、みなさんは。
カンパンだのラジオ付懐中電灯だの、一切ありませんよ、うちは。
被害にあったらお金もかかるだろうし、やっぱりテンションのあがるものでも
あがらないものでも、天災は避けたいですよね。
一番大事なところは、命にかかわるってところだけど、
やっぱり僕はちょっと平和ボケしていて、死にやしねぇだろと
たかをくくっているところがあります。

「噂をすれば影がさす」ではありませんが、こういう自然災害の話をしていると、
本当に災害に見舞われそうな気がしてきます。
妙な第六感が働いて、天災について思いをめぐらせている可能性もあるのでね。
もう、これくらいにしておこうと思います。
そういうわりには随分しゃべったね。

女性ノ強ミ

今日もハローワークへ行ってきました。
「うわ、なんて良い求人だ！
高望みしない自分にはもってこいだ」
という事務職の求人を見つけ、
窓口で係りの人に申し込みの旨を伝えると、
どうも女性用の求人じゃないかということだった。
女性が欠員しての求人で、もうすで6名申し込んでいて、
そのうち5名が女性だということだった。
係りの人がその会社で電話して、
詳しいことを聞いたら、採用のめぼしがついていて、
自分が受けてみても難しいという話だった。
ちぇ、なんだい、せっかくいい話だと思ったのに。
以前にも、女性用の求人でだめだったって
いうことが2回くらいありました。
この就職難の時代、末端の部分では、
男よりも女の方が有利なのかもしれません。
まぁ、これに懲りずにまた探していきたいです。

『BALLAD 名もなき恋のうた』

今日は一日、映画の日ということで、
草剛くん主演の映画『BALLAD 名もなき恋のうた』
を観てきました。

草くんが戦国ものをやるということで、
気になってはいたんですが、
『クレヨンしんちゃん』の一つのエピソードの
実写映画化という情報を得た時点で、
それじゃあんまり観たくないかなとスルーするつもりでいました。
でも、この映画に対して好評価しているブログの記事を読んだりして、
じゃ、観てみよっかと軽い気持ちで観にいってきたのでした。

さすがに重厚感のあるドラマではありませんでしたが、
さらっとした作りの中に、ある程度の質感みたいなものがあって、
軽めの物語ではあるし、役者の演技のせいなのか脚本のせいなのか
キャラクターたちも軽めですが、最後まで魅せてくれるものがあります。
まぁね、昔の人だからってみんなずっしりとした人間ばかりだってことは
ないだろうから、それはそれでいいのかもしれません。
でもなんとなく、大沢たかおさんを除いてみんな丸いキャラでしたね。

CMとか雑誌くらいでしか見たことがない
新垣結衣さんがかわいかったですよー。
けっこう背が高そうな子です。清潔感もあります。
それと草くんが、思いのほか甲冑姿とヒゲが似合っていました。
草くんみたいな、名もない武士がいたんだろうなぁと考えながら観ていました。

それと、ネタバレになっちゃいますが、
戦国時代の井尻又兵衛（草剛）たちがカレーライスを食べ、
ビールを飲んで、これはうまい！とテンションがあがるところがあるんです。
これ、このあいだmixiの日記で僕が書いたんですが、
現代にタイムスリップしてきた戦国時代の武士にカレーライスを
食べさせたら感激するんじゃないかっていう話をしました。
その発想そのままの、『BALLAD 名もなき恋のうた』でしたね…。
これってベタな空想なんだろうなぁ。
そういうシンクロがあるんだから、観るべくして観た映画なのかもしれない。

最後に、主題歌をalanちゃんが歌っていました。
映画が始まる前にも、ずっとリピートされて場内に流れていたんですが、
そこはかとない切なさが良いですね。
alanちゃんにひいき目で言っていますが。
イントロの部分での、高い声でのハミングっていうかスキャットていうか、
「おぉぉぉ」って歌い上げるところが特徴的でいいです。
他の歌でもやっぱりalanちゃんにはそういうパートがあるので、
彼女の特性の一つを作曲家かプロデューサーの人かが生かしているんでしょう。
この先、BoAちゃんくらい売れたらいいですねぇ。

帰りには、このまえにも行ったそば屋で、かも南蛮を食べてきました。
この間いったときもそうだったんですが、
今日もサービスデーで一割引でした。
ついてます。