Fish On The Boat

書評中心のブログです。記事、それはまるで、釣り上げた魚たち ------Fish On The Boat。

言葉ヲ因数分解スル

2010-11-22 22:19:48 | 考えの切れ端
ふと思い立って、それも今読んでいる本の何気ない一節にふれて、
言葉を因数分解する能力について考えた。

言葉の因数分解とは、たとえば「立ち往生」という言葉を、
「目的に到達できないままただ立ちつくす」というように噛み砕くこと。
こういうのって、実は「う~ん」と考えるのに時間がかかるので、
忙しい人には向いていないし、忙しくなくてもイラチ(イライラしがち)な人には出来難いこと。
そこを僕はやっていきたい、と。

辞書をひけば早いじゃん、なんて思う方が多数いらっしゃると思いますが、
どうしてもうまく噛み砕いて言えない言葉は辞書を引いて、大意をつかんで
覚えるのが良いかもしれないですね。
頭を絞ればでてくるような、言葉の因数分解だったならば、
時間をかけて、ひねり出すことに、何かしら、頭を鍛えるような効果が
あるような気がしませんか?

言葉を覚えることなんていうのは、まずは模倣と暗記から始まるものです。
でも、つねにそうだったなら面白くありませんし、機知っていう能力を養えないような
気がするんです。模倣と暗記を繰り返して、ためた知識を今度は応用に使おう、
道具として使おう、それが、言葉の因数分解によって訓練されるのではないかと
僕は、今の時点ではそう考えています。

言葉の因数分解が切に必要だなと感じたのは、
小学校に上がるか上がらないかの子どもと接した時。
うまく説明してあげたいし、それがスポンジ並みの吸収力をもつ彼らの脳に蓄えられるのを計算してのこと。
大人の言葉をちょっと知っているんだぞっていう優越感を持たせたい気もするんですよ。
自分が"おこちゃま"だった頃、クラスで先生が、「これ、どういうのか知っている?」なんて
生徒に問いかけて、一人だけ手をあげて、「これこれこういう意味です」なんて答えて正解を
貰った時の、周囲の羨望のまなざしというものが恥ずかしくもあり誇らしくもあって、
総じて言えば、心をぐらぐらとゆすぶられるような体験をしました。
そういうのが原体験となって、大人になっても、誰もやっていないことをやりたいな、っていう
秘かな願望みたいなものに繋がると思うんですよ。僕だってそうでしたからね(なんで過去形なの)。

つまりは、大人になった自分の言語脳を鍛えるために言葉の素因数分解を心がけることと、
子どもを育てる意味で、うまく言葉を伝承させていくために、大人は普段から言葉の素因数分解を
心がけたほうがいいんじゃないか、ということです。

なんとなく、説得力もあるでしょう?
でも、この記事に限らず、ごく私的な見解ですからね。
「そうなのか?」「いや、違う気がする?」など自由に読んでください。
ブログっていうものも、そういうものですよね。
ある個人のアイデアや主張が多い気がします。

と、Tweetをきっかけに一つ記事が書けました。
今後も、Tweetと連動させて記事を書くことも多くなるかもしれません。
Comments (4)
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