拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

ジークフリートにもう一つ犯罪成立

2012-12-29 22:46:27 | インポート
指輪では他にも殺人事件があった。こびと族でアルベリヒの弟のミーメは、赤ん坊の時から育てたジークフリートの殺害計画を立て、眠り薬を作ってジークフリートに飲ませて殺そうとしますが、内心をべらべらしゃべちゃって(映画「ロード・オブ・ザ・リング」にそっくりなシーンがあります。)、企みがばれ、逆にジークフリートに殺されます(育ての親子間での殺人劇。おぞましや)。この場合に成立する犯罪についての検討。まず、ミーメ。眠り薬を作る行為は殺人予備罪にあたる。ただし、殺人の着手はないので、殺人未遂罪は成立しません。もし、ミーメが作ったのが毒薬だったら、これをジークフリートに飲まそうとした時点で着手ありとの評価も可能かも知れません。対して、ジークフリート。ジークフリートの弁護人は正当防衛を主張したいところです。正当防衛が成立するためには、「急迫不正の侵害」が必要。しかし、ミーメが眠り薬を飲まそうとした行為が急迫不正の侵害にあたるとは思えない。だって、単に飲まなきゃいいだけですから。したがって、ジークフリートには、ミーメ殺しの殺人罪が成立します。既にファフナーに対する強盗殺人罪が成立してる(この点、後日疑義が生じました。30日の記事参照)。これらは併合罪です。

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