アウトドアな日常

インドアからアウトドアへのススメ

家守綺譚

2006年02月20日 | 本と雑誌
060220
『家守綺譚(いえもりきたん)』 梨木香歩  新潮社

時代は、およそ100年前。文士 綿貫は亡き親友高堂の実家に住んでもらえないかと父親に頼まれ住むことに・・
世話好きの隣家の主婦、一緒に暮らすことになった犬のゴロー。
そして亡き親友の高堂や精霊やもののけたちとの交流。


公共のラジオで、この小説をラジオドラマでやっていました。面白かったので図書館で借りてきました。
不思議な感覚の小説です。

読んでいて、僕らの生活には畏怖の念ががないなあ~と思いました。
部屋に入れば、ラジオや音楽、テレビを自然と付けてしまいます。

理由としては、静寂というものがない・・
風の音や木のざわめき、雨音のゆらぎ・・そういった音が無いというのは、どこか不安なのであろう。

でも昔の日本人は、そうした静寂の中で暮らしてきました。
そして畏怖の念が伝説や伝承、知恵などを育んできたといってもいいのではないでしょうか。

精霊、もののけなど・・そういったものは本来、人の中に宿っているのではないかと思わせる小説でした。

再読したいので文庫本になったら買います。

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