アウトドアな日常

インドアからアウトドアへのススメ

美しい生活

2007年06月17日 | 読書日記
『ある日、カルカッタ』       俵万智著  新潮文庫
『生活の中にある美について』  宮本百合子著  


俵万智さんのエッセイは好きなのですが、理由としては、「視点」をあげられます。
たとえば、カースト制についても書かれていますが、外から見れば身分制度は悪いという目で見ますが、そこで暮らす人々にとってはそれは当然のことで、元から人は生まれながら平等であるという感覚は多くの人は持っていない・・とか。
紀行文集ですが、まだ表題の部分しか読んでいません。あとは少し寝ていてもらいます。

宮本百合子は没後50年以上経っているのですが、初めて読む小エッセイです。

「一つの御飯茶碗がここにあるならば、それは色と云い形といい、いかにもそこへ御飯をよそって食べてみたいと感じさせる。そういう直接で溌溂(はつらつ)したものでありたい」

「私たちは、めいめいの生活に即し、そこに動き流れる表現として造形的な美しさをも捉え創りだして行く心の抑揚をゆたかにしたいものである。ものを美しく精髄的につかう技を会得してゆきたい。美しいものもそれが一定の関係の下では醜いものへと転嫁してゆく、その瞬間に対して敏感でありたいとも願うのである」

まったくもってその通りだなと思いました。
毎日使うものこそ美しいものでありたい。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする