大町公園自然観察園の大池の傍に咲く彼岸花は、
8月上旬ごろには咲き始めていて、
蕾が次から次へと現れては咲き続けている。
「午前10時ごろの彼岸花自生地」
芽吹き出した蕾、咲き始めの花、終章を迎えている花や、
日向の花や日陰の花など、彼岸花の赤のグラデーションが美しい。
秋の彼岸のころに咲くからその名前があるのだが、
他所に先駆けて咲くのは、大町公園が谷津状で、
公園の中を流れる小川や池の水の殆どが湧き水のためではないかと思われる。
桜の花は冬の間の寒さが必要で、
その寒さによって冬眠状態の花芽に「冬眠打破」が行われて咲くのだが、
彼岸花も咲くためにはある程度の地温が必要といわれている。
その点、大町公園の湧き水などで構成された大池周辺は、
真冬でも温かめで、そのことが早咲きの要因になっているのではないかと考えられる。
が・・・・
何の実証もない個人の空論なので、
今日、彼岸花自生地で吸蜜していた「キアゲハ」を紹介。
「キアゲハの表翅」
「キアゲハの裏翅」
「吸蜜中のキアゲハ」
「吸蜜に夢中のキアゲハ」は
徐々に徐々に
花の中に埋もれていった。
カメラの連写の音や、レンズを向け続ける動画撮影などにもめげず、
吸蜜優先の10分ほどのお付き合い後、いずことも無く飛び去っていった。
揚羽蝶は、
「紫外線、紫、青、緑、赤、赤から紫までの広帯域の色の要素を詳しく識別する」し、
あるTV番組では「赤い花に集まる習性がある」と言う。
赤い花に集まるのは思い当たる節があり、
合歓の花では、ナガサキアゲハやナミアゲハなど揚羽蝶の吸蜜している姿を何度も見ている。
ということで、
この時期に彼岸花の咲いている大町公園なら揚羽蝶に出会えるかもしれないと・・・
閑話休題
彼岸花は別名「曼珠沙華」、梵語で「天上に咲く花」の意で有るという。
日本では花の形や色が好まれなかったようで、各地それぞれに不吉な別名が多く、
私の田舎では「ジャンボンッパナ」で、子供の頃は気味悪がって近付くことはなかったが、
全草にリコリンやその他のアルカロイドなどの有毒物質が含有していることを考えれば、
有用で意義のある方言だったのだと、今頃になって気づいている。