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ROSSさんの大阪ハクナマタタ



テニス合宿2日目は、テニスの試合の後、伊賀上野駅に近い「とろろ庵伊賀路」まで移動して昼食を摂ることとした。



店のレジカウンターの横に山芋(伊勢芋)が展示販売されていたが、伊勢芋は三重県櫛田川の中流域を原産地とし1719年(享保4年)頃には既に栽培が始まっていた伝統のある山芋である。



この伊勢芋は、皇室の重要な行事の際に必ず献納され、また天皇や皇族が伊勢神宮に参拝の際には宮内庁がしばしば買上げて皇族方に供されているという高貴な方が好んで召し上がる食品でもあるらしい。

とろろ庵の説明書



また伊勢芋はすりおろしても変色せず、味が濃厚で「ミューシン」という蛋白質と、ジアスターゼを含んでいるので、消化の機能が弱い?高貴な方に珍重されているのかもしれない。

とろろ



この山芋を乾燥させたものは、日本薬局方に収録され、八味地黄丸、六味丸などの漢方に使われる滋養強壮の薬品となるので、高貴では無い我々は、山芋を食べてテニスで疲れた体を回復させようという算段なのである。

とろろづくしセット



貝原益軒は、その著書「養正訓」の中で、とろろで精力がつきすぎるのを心配しているが、益軒が想定する年齢を既に超えている我々には、もはや関係の無い話しである。

とろろ磯辺揚げ



日本の山野に古来からある山芋は、自然薯(じねんじょ)とも呼ばれ、すりおろして とろろにする調理法が一般的である。

一方、よく山芋と混同される長芋は、中国原産の別種の野菜で、日本へは17世紀以前に渡来し、山野に野生化することが無いのが特長である。

とろろの蒲焼



今回「とろろ庵伊賀路」の名物とろろづくしセットを注文してみたら、「とろろの蒲焼」、「とろろの磯辺揚げ」、「まぐろ刺身のとろろかけ」、「麦とろろごはん」、「野菜の煮物」、「茶碗蒸し」という組み合わせであった。

これで1680円



この「麦とろろごはん」には、白米と麦を6対4にブレンドしたものを使っていたが、この比率と白米に使うコシヒカリと伊賀米のブレンド比率が美味さの秘訣であろう。

メンバーのテニスシューズが一杯



高貴な方にも珍重されている「麦とろろごはん」は、スルッとしたのど越しが良く、食べた後に滋養強壮の効果がじわりと出てきたような気持ちとなったが、これは薀蓄を傾け過ぎたための幻想であろうか。


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