ロクマルでいこう、60でGo!

" AS SLOW AS POSSIBLE AND AS FIRST AS NECESSARY "

夕方のガスステーションにて

2016年02月07日 | ロクマル日記

 ロクマルの給油をする度に感情が付きまとう。その感情はガソリン価格によって影響を受けるものだ。ガソリン価格が安くなると得をした気分になるのは、おそらく多くの人にとって共通の感情ではないだろうか。これは消費者にとってのメリットであり、それは全体的に見るとガソリン価格が低下した分消費が他に周り、近未来は個人消費が増える事を予見している。特に近年の車に比べて燃費の悪い古いランクルオーナーの僕にとっては有り難い現象である。

 

 2014年から始まった原油価格の下落は現在も続いている。下落の原因は米国におけるシェールガスの開発だと言われているが、100ドルから30ドルまでの幅は大きい、高値の3分の1以下である。これはつまり、当初100ドルの領域の値段は需用と供給のバランスから外れた異常な値段であったと思われる。今日の結果を見ると近年のアメリカにおけるシェールガス開発は世界の油産国の力をバサッ!と切り倒した。この結果がシェールガス開発におけるアメリカの国家戦略であったのかどうかは分らないが、返り血を浴びて自らも傷付いたアメリカにおけるエネルギー業界は今後統制されていく事になる。今後の近未来の原油価格は需用と供給のバランスに近い値段に成る事を期待している。

 

この一本の給油口が自分と世界が繋がる機会であることを感じる。

 

1970年代に起こったオイルショックの変動は当時の原油価格が約倍になった。急にそうなった事もあり世間では相当あたふたした現象が起こった。近年の原油の高騰はBRIC’sの新興で需用が増加し、その内原油は枯れるであろうという危機感が背中合わせにあり、低燃費と省エネがファーストプライオリティに掲げられていた。今は原油価格が一年半という期間で当時の3分の1以下という価格まで下がったにも関わらず、世間は意外と静かにしている様に思える。原油を支配する者は世界を制する。これは産油の事だけではなく、その価格の制御とコントロールも含む。

 ランドクルーザーにガソリンを満タンにしながら原油は現在の人の心や感情もコントロールする事が出来る物質であると感じた。つい最近までは50ドルでも足らなかったランクル満タンのガソリン代が今では50ドルで御釣りがくる。その金でスタンド内のグロッサリーでコーヒーやエナジーバーを買ったりすると、単純に僕は支配される側の人間だと思った。レジの後ろに並んでいる大型ピックアップに乗ってきたおっさんも同じような気分なんだろうなと思ったりした。

 


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