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万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

都民ファーストの会ー懸念される二つの顔

2017年07月05日 15時13分40秒 | 日本政治
自民元幹事長の野中氏 憲法改正に反対の考え示す
 先日の実施された東京都議会選挙では、結党されたばかりの都民ファーストの会が圧勝し、自民党は記録的な惨敗を喫する結果に終わりました。敗因として自民党の傲りが指摘されたためか、自民党幹部からは反省の弁もありましたが、同時に、同党の重鎮からは改憲慎重論も聞えてきます。

 石破元幹事長や野中元幹事長といった面々による改憲慎重論によれば、都議会選挙での敗因の一つは、改憲を急ぐ現政権の姿勢への反発の現れということなのでしょう。都民ファーストの会と創価学会との協力関係に限定すれば、この見解は、今般の選挙における組織票の動きをある程度説明しています。しかしながら、無党派層は、必ずしも、創価学会票と同じく改憲反対を理由に”都民ファーストの会”に一票を投じたわけではないはずです。

 先の都知事選で小池百合子氏が当選した背景には、舛添前都知事による目に余る反日・親韓都政に対する一般の都民の怒りがありましたし、都議会のドンとされた内田前議員との対決も、同氏のイメージを”既成政治を打破する政治家”に刷新させました。いわば、都民の期待票こそが、小池氏を表舞台に立たせたとも言えます。この点、フランスのマクロン大統領の当選と、その後の議会選挙での新党共和国前進の圧勝と展開が酷似しています。しかも、”都民ファースト”という党名は、トランプ大統領の”アメリカ・ファースト”にあやかったネーミングであり、同党の基本的なスタンスは米共和党と同様に保守であったはずなのです。少なくとも、都民ファーストの会は、改憲反対を掲げて都議会選挙を戦ってはいないのです。

 にも拘らず、都民ファーストの会が改憲反対勢力に急旋回するとなりますと、同党に投票した有権者は、”狐につままれた”感覚に襲われることでしょう。方針転換への導火線は、上述したように創価学会との選挙協力関係に求められますが、その他にも、同党には、真の姿が表看板とは違うと疑われる情報が散見されます。新たに都民ファーストの会と党首となった野田数氏の経歴や朝鮮総連関連者とされる秘書の存在など、北朝鮮との関係が示唆されているのです。今日の日本国の保守派には、大日本帝国時代への”復古”を志向する北朝鮮系極右が混じっていますが、都民ファーストの会にも二つの顔があるようなのです。

 小池都知事は、果たして、”国民ファースト”、否、”日本ファースト”をスローガンとして、国政に打って出るのでしょうか。それとも、”看板に偽りあり”ということになるのでしょうか。ICBMの発射実験が敢行され、北朝鮮の脅威が日本国にも迫る中、都民ファーストの会が”朝鮮ファースト”であったならば、国民の失望は計り知れないど思うのです。

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コメント (6)
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