松林邸 稲荷山宿蔵し館

明治10年代には、稲荷山の生糸輸出高は群馬を抜いて全国一位になり、おおいに栄えたという。
その稲荷山の生糸輸出の先駆者となった松林家が、修復されて公開されている。


母屋は白壁の土蔵造り。弘化の大地震後、防災意識が高まった時期の造りだという。
向かって左側に土間が通る町屋のスタイルを取る。




土間に面しては、まずお店があり、その奥は囲炉裏のある部屋。おそらく、土間で調理をし、家族のものは囲炉裏端で食事をしたのだろう。




土間の反対側（道路から向かって右手）は、居間、中座敷、奥座敷と座敷が細長く続く。




町屋造りの邸宅の敷地は、税金の問題で細長く奥が深い。一番奥には蔵が建てられ、母屋からは渡り廊下が続く。
母屋の一番奥の部分には、限られた空間を利用した坪庭のようなスペースが用意されていた。