本当に冷たい風が吹きまくる日だったが、季節というものは正直なもので、梅の花はちゃんと咲きだしていた。
手前が白梅、奥が紅梅。なかなか目出度い景色に見えた。梅園の向こうを神田上水跡が走る。
紅白の花が青雲を背景に咲き誇るのは、誠に縁起の良い図となろう。
それにしても枝垂れの優しき姿は、格別。細枝の描くカーブがなかなかである。
内園も人が少なく、思い切り広角のその昔を偲ぶような角度で写真を撮っても人だらけにならずにすんだ。
内園には、花の姿はほとんど見られなかったが、わずかに白椿が武家の庭の潔さを感じさせた。