実はただ今、わが社の本で一番の売れ筋は『明日もやっぱりきものを着よう』(寺内順子さん著)なのです。時事問題系でも運動系でも機関紙系でもないこの本が一番勢いを持って動いています。
企画当初は、うちのような左翼系出版社が、こんな本を出して果たして売れるんかいな?という思いもありましたが(うーん、知らべた範囲では左翼系出版社が出した着物本はこの本が初めてでした)、大本は「大阪民主新報」連載で、その時から意外や意外という反響があったようで、それに加えて著者の魅力とパワーが出版へのカギとなりました。
時事問題がテーマではないので賞味期限がありませんし、着物の本の棚ってだいたいどこの書店にもあって、高価な雑誌も出ていてそれなりの読者がいるのですね。そんなこともあってか、新刊委託部数は、いつもは希望数から大きく減数してくる取次の反応も良かったのです。またとても上品な全ページカラー印刷ですからね。
勢いがあるといっても、ドカンとまとまった注文が来ているわけではなく、1部ずつ途切れずに書店から補充注文、あるいはお客さん注文として入っているという感じです。先日は「美しいキモノ」(婦人画報社)という雑誌にも紹介されもしましたし、着物屋さんにネットで紹介も頂いていることなども、広がりが生まる背景にあるのかもしれません。来年2月には京都の呉服流通関係の専門誌でも紹介頂く予定です。
またネット上の書評やコメントもありがたいですね。アマゾンやこんなところでもコメントされていてありがたいことだと思っています。
まあ、正月には読者のみなさんもぜひ着物で過ごされるのもいいかもしれませんね。