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「日本国憲法は押し付けだ」なんて、とんでもない~映画『日本の青空』を観るべし!

2007年06月19日 | 編集・営業ふらふら雑記

 映画『日本の青空』(大澤 豊 監督作品)の試写会と共同インタビューに参加。エル大阪で午前10時から試写、その後2時よりインタビューが行われた。
 憲法問題で本を読むということは難しそうに思われるが、この映画を観ればすっきりと日本国憲法の成立過程がわかる内容になっている。特に改憲をめざす人たちがよく言う「押し付け憲法」という言葉が、まったくのまやかし、いい加減なものであるのかがよくわかった。植木枝盛をはじめとする自由民権運動のたたかいや、戦前戦中から敗戦までの国民に対する抑圧と弾圧、それに対する反戦抵抗のたたかいなどの長い歴史を経た人々の雄叫びとしてこの憲法は生まれたのだ。「押し付け」ではなく、それこそが当時の人々のまさに正直な気持ちの表れだったのだ。
 鈴木安蔵夫婦のこと、天皇のあり方をめぐってのやりとり、男女平等・婦人の権利の採用、、軍隊をどう位置づけるかについての討論など多くの見所が当時の実写も交えて展開される。おやっと思ったのは、GHQとの逐条審議の中で、9条については意外とすんなりと合意していったという点だ。それはつまり、戦争放棄は当然のこととして認識されていた事項だったことの表れではないのか。
 「1年半の検証を経て撮影、改憲派の人が観ても嘘は言っていないといえるレベルの仕上がりになった」と監督自身が表現されるとおり、これは憲法擁護の運動の内実を高める大いなる材料、私たちが「憲法改悪阻止」を語るときの自信を深めてくれる映画なのだ。
 ぜひ改憲派の人も含めて、多くの人に見てもらいたい。

●あらすじ
 雑誌編集部につとめる沙也可(22)は、編集企画の「日本国憲法の原点を問う!」で、名も知らぬ鈴木安蔵の取材を進めることになる。―戦後まもなく、安蔵(41)を中心とした民間人による『憲法研究会』が作成した憲法草案が、実はGHQの憲法案の手本になっていたという事実―。安蔵の娘たちへの取材に成功した沙也可は、託された当時の日記を手がかりに、日本国憲法の誕生をめぐる真実のドラマを明らかにしていく・・・。

●大澤 豊 監督の記者会見から
 「憲法があぶないという現在の状況に対して何かしなくてはと思った。歴史の事実を精査して、改憲派を論破する必要があった。若い人にこそ観てもらいたい。そのためにわかりやすさを心がけた。制作費は2億円、まだ赤字状態だ。全国で上映運動を成功させ、できれば第2作もできるようにしたい」

●上映日程、上映運動の問合わせはこちらへ(画像をクリック)

       


大澤 豊 監督


大澤監督と

   

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