『足んこの歌』の中に
「ほんとだね じいちゃん」という詩がある。
「ぼくん家のとなりに
とても面白いじいちゃんがいた」
と始まる。
となりに へそまがりな爺ちゃんが住んでいた。
「きょうは暑いね。」と声をかけられると
「あたりめえよ。夏だ。」と答える人だった。
(発音:アダリメヨ)
だから ‘ぼく’は 冬に
「じいちゃん、きょうは寒いね。」と言ってみた。
「あたりめえよ、冬だ。」と言うかと思ったら、違った。
「生きてろば 寒さぐれえは感じべえ。」と言うのだった。
このじいちゃんが ある日
ビニールハウスのそばでつぶやいた。
「寒中だのに 油燃やしてまで 夏野菜なんか作ってやがる。
馬鹿めらが、夏の物は 夏に作って食うから味があるだんべ。」
ビニールを張った中で‘油燃やしてまで’季節外れの作物を作る。
施設園芸と呼ぶらしい。
当地でもそれはますます盛んで、
限られた広さの畑と 限られた人手で 最大限の収入を得るために
みな真夏の温度の中で 懸命に働いている。
写真は 駅からの帰り道に
信号待ちの間にあわてて撮影したもの。
電信柱の右側には
老夫婦でも扱えるビニールトンネルが見える。
長い長いビニールを扱うのは ひとりでは骨が折れる。
花つくり農家の義さん(お、久々の登場!)の家では
息子さんが本格的に家業に乗り出した時に
連棟式の大きなビニールハウスを作った。
作物の入れ替えの時には
(と呼ぶのか?収穫が終わって次の作物に切り替える時)
ハウスの中で トラクターが使える、大き目のやつだ。
建設費を節約するために
若い農業従事者仲間の友人と お互いに協力しあって
お互いの家のビニールハウスを建てたのだそうだ。
それでも 消費税だけで百万単位のお金を使ったという。
どうりで、
後継者がいない年寄りだけの農家では
ビニールハウスを建てないわけだ。
あのハウスは
後継者がいますよ、まだまだ農業をやっていきますよ、という
安心の証だ!
無農薬有機栽培を始めたクラさん(やはり久々の登場)のところは
息子さんはふたりとも農家にはならず、家を出ている。
(優秀な息子さんたちだ、ということが、
・・・・・・・・わかる。)
クラさんちでは ビニールハウスを これからも建てないだろう。
先日 マサちゃんに久しぶりに会ったら
マサちゃんは珍しく能弁で
今年は重油が 1リットルあたり 20円は高い、
とぼやいていた。
マサちゃんちでは
一冬に だいたい4万リットルの重油を焚くのだそうだ。
単純に計算して 例年よりも80万の燃料費がかかる?
ハウスものには その分の金額が上乗せされた値段がつく。
輸入ものが安かったら 消費者はそちらを買う。
季節外れの花や果物や野菜を
高いお金を出して買う消費者。
かといって 輸入ものが安ければ
国産ものを買わずに 農業を苦境に追い込む消費者。
罪が消費者にあるとは思えない、
けれど どこかに悪者がいる気がしてならない。
もしかしたら 健全な農業を宣伝しない農家にも
罪があるのかもしれない。
この夜間照明つきのビニールハウスは
たぶんイチゴのハウスだと思う。
近年は こういったハウスにまで泥棒が入る。
先日 息子を迎えに行く時に
怪しいヤツ、と疑われないかと ドキドキしながら
車の中から撮影。
イチゴだけは ハウスものもいいかな、と思っている。
「ほんとだね じいちゃん」という詩がある。
「ぼくん家のとなりに
とても面白いじいちゃんがいた」
と始まる。
となりに へそまがりな爺ちゃんが住んでいた。
「きょうは暑いね。」と声をかけられると
「あたりめえよ。夏だ。」と答える人だった。
(発音:アダリメヨ)
だから ‘ぼく’は 冬に
「じいちゃん、きょうは寒いね。」と言ってみた。
「あたりめえよ、冬だ。」と言うかと思ったら、違った。
「生きてろば 寒さぐれえは感じべえ。」と言うのだった。
このじいちゃんが ある日
ビニールハウスのそばでつぶやいた。
「寒中だのに 油燃やしてまで 夏野菜なんか作ってやがる。
馬鹿めらが、夏の物は 夏に作って食うから味があるだんべ。」
ビニールを張った中で‘油燃やしてまで’季節外れの作物を作る。
施設園芸と呼ぶらしい。
当地でもそれはますます盛んで、
限られた広さの畑と 限られた人手で 最大限の収入を得るために
みな真夏の温度の中で 懸命に働いている。
写真は 駅からの帰り道に
信号待ちの間にあわてて撮影したもの。
電信柱の右側には
老夫婦でも扱えるビニールトンネルが見える。
長い長いビニールを扱うのは ひとりでは骨が折れる。
花つくり農家の義さん(お、久々の登場!)の家では
息子さんが本格的に家業に乗り出した時に
連棟式の大きなビニールハウスを作った。
作物の入れ替えの時には
(と呼ぶのか?収穫が終わって次の作物に切り替える時)
ハウスの中で トラクターが使える、大き目のやつだ。
建設費を節約するために
若い農業従事者仲間の友人と お互いに協力しあって
お互いの家のビニールハウスを建てたのだそうだ。
それでも 消費税だけで百万単位のお金を使ったという。
どうりで、
後継者がいない年寄りだけの農家では
ビニールハウスを建てないわけだ。
あのハウスは
後継者がいますよ、まだまだ農業をやっていきますよ、という
安心の証だ!
無農薬有機栽培を始めたクラさん(やはり久々の登場)のところは
息子さんはふたりとも農家にはならず、家を出ている。
(優秀な息子さんたちだ、ということが、
・・・・・・・・わかる。)
クラさんちでは ビニールハウスを これからも建てないだろう。
先日 マサちゃんに久しぶりに会ったら
マサちゃんは珍しく能弁で
今年は重油が 1リットルあたり 20円は高い、
とぼやいていた。
マサちゃんちでは
一冬に だいたい4万リットルの重油を焚くのだそうだ。
単純に計算して 例年よりも80万の燃料費がかかる?
ハウスものには その分の金額が上乗せされた値段がつく。
輸入ものが安かったら 消費者はそちらを買う。
季節外れの花や果物や野菜を
高いお金を出して買う消費者。
かといって 輸入ものが安ければ
国産ものを買わずに 農業を苦境に追い込む消費者。
罪が消費者にあるとは思えない、
けれど どこかに悪者がいる気がしてならない。
もしかしたら 健全な農業を宣伝しない農家にも
罪があるのかもしれない。
この夜間照明つきのビニールハウスは
たぶんイチゴのハウスだと思う。
近年は こういったハウスにまで泥棒が入る。
先日 息子を迎えに行く時に
怪しいヤツ、と疑われないかと ドキドキしながら
車の中から撮影。
イチゴだけは ハウスものもいいかな、と思っている。