ジョルジュの窓

乳がんのこと、食べること、生きること、死ぬこと、
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いろんなことについて、考えたい。

明治から?!

2015-04-11 | なんでもないこと
今日の朝刊を見ていて、
「ん?」と思った記事があった。

家裁決定の全文掲載問題、提供の元裁判官に抗議



   1997年に起きた神戸市連続児童殺傷事件に絡み、
   中学3年だった加害男性(32)を
   医療少年院送致とした神戸家裁決定の全文が
   「文芸春秋」5月号に掲載された問題で、
   同家裁の岡原剛たけし所長は10日、
   文芸春秋や全文を提供した元裁判官の井垣康弘弁護士らに
   文書で抗議した。






「守秘義務」という言葉は、知っている。

当然、内緒だよね? 誰にも、言わないよね?
という内容を、
当然、内緒にしててくれて、誰にも言わないでてくれる、
そう信頼されていなくてはならない人たち、
というのが、存在する。

お医者さんとか? 公務員とか?

裁判所関係の人たちは、
その中でも 一番、守秘義務を守ってくれる、
という厚い信頼が必要だし、
信頼に足る人達のはずだ。

でも、退職したら???






記事の中に言う。

国家公務員法上の「特別職」である裁判官には、
同法の守秘義務は課されないが、
1887年(明治20年)公布の
「官吏服務紀律」が適用され、
在職中だけでなく退職後も機密漏えいが禁じられている。






え? 明治? (笑)

私が知っているのは、

お坊さんが お肉を食べたり 結婚したりする事が
法律違反ではない、という根拠が、

明治の「だじょうかんふこく(太政官布告)」である、
って事だ。



一般の方々には、馴染みがないだろうか?

「だじょうかんふこく」。

「肉食妻帯 勝手たるべし」とか何とか、書いてあるらしい。



   明治5年4月25日公布の太政官布告第133号
   「自今僧侶肉食妻帯蓄髪等可為勝手事」


私が昔 学校で
「え? お坊さんって、結婚していいの?」
「え? お坊さんって、お肉やお魚、食べちゃいけないんでしょう?」
という友達の質問に ウンザリしていた事を思い出す。



という事を、思い出したのだ(笑)。

カミングアウト・仏教徒(2)参照の事。)






近年、数十年前の外交文書が公開されたとか
ずっと胸に閉まっていた「あの時」の事をしゃべるとかで、
過去の重大事項の秘密が開示されて
ビックリする、あるいは 考えさせられる事が
繰り返し ニュースになるようになった。

長い間 秘められてきたのには それなりの理由があり、
それがここへ来て開示されるというのは、
それだけの年数を経て 開示されるべき時がきたのだろう。



しかし 国家機密ではないにしろ、
あの事件は1997年。

ちょっとビックリだ。






元裁判官、現弁護士は
「守秘義務は承知している」とした上で、

「決定時に公表した用紙の内容は不十分だった。」

と話ているそうだ。



つまり、もっといっぱい知らせておかなくちゃ、
と思ったらしい。

善意のカタマリ?

ただし、その判断は 誰がすべき?

 




新聞には、「特別職」という言葉についての解説欄がある。



特別職   事務次官以下の一般職と異なり、
原則として国家公務員法の適用を受けない。
首相や閣僚、大使なども該当する。



裁判官は特別職で、定年になって退職(退官?)したからって、
在職中に知り得た情報を公表していい立場では、ない。

でも、元裁判官は、善意で(?) 
公表しなくてはならない、という意思を持った。

では、その情報は、
(たとえ公表によって 傷つく人がいたとしても、)
やはり公表する事で 社会的に利するものが大である、
という事か。



判断は、文芸春秋(5月号)を読まなきゃ、できないだろう。

買わないで、図書館へ行こう(笑)。

ま、そのうちに(爆)。






というか、
現代において、
明治の法律って、まだまだ、生きているのね(笑)。

こっちの方が、私にとっては、オドロキだ!