ジョルジュの窓

乳がんのこと、食べること、生きること、死ぬこと、
大切なこと、くだらないこと、
いろんなことについて、考えたい。

『ラファエロ』展

2013-03-23 | なんでもないこと
TVコマーシャルで、
「ミケランジェロよ ラファエロよ」
と歌うのがあった。

何故かはわからないんだけど、
あの歌、好きだったな~。

というわけで、『ラファエロ』展に行って来た。

良かったよ~。

国立西洋美術館 ラファエロ






   ラファエロが好きな人なら、
                        行かなくては!

ラファエロ・サンツィオ(1483~1520)。





私は このリーフレットが気に入ってしまい、
行かなくてはならない事になった(笑)。








「大公の聖母」。 

初公開なんだって。

このブルーが、またねぇ。

今、私、「青の時代」だし(爆)。








「大公の聖母」を見る。

ただ、それだけのために、行っても無駄ではない。
 


「大公の聖母」の背景には
当初、風景が描かれたいたとか。

どちらも美しいと思った。





   ああ、この隣に。   


《聖母子と幼き洗礼者聖ヨハネ》が並んでいたら(笑)。素描ではなく。



6月2日まで。



祝!gooブログは3/9で9周年

2013-03-08 | なんでもないこと
そっかー、3月9日だったのかー。

と思った。

gooブログ スタッフブログ 
祝!gooブログは3/9で9周年を迎えます!


明日じゃん!



で、この窓の始まりを見てみた。

2004年の6月から。

けっこう、古株じゃん!(笑)



そんなに経ったんだねぇ。

告知から。

入院から。

手術から。

ホルモン療法開始から。

ブログという道具を 教えていただいてから。

えいや、っとブログに手を出してから。



続いてんじゃん。

すごいじゃん。

10年経ったら、ご褒美に 何をしようか?



あ!

そうだ!

私、手術から 10年経ったんだよね?

無病生存率6割だったんだよね?

ここで、ご褒美でしょう!(笑)



ご褒美、ご褒美。

何がいいだろ?

何がいいかな?

もう、ピアスもバッグも 欲しいだけ買っても、
許されそうじゃない?(笑)

おサイフが許してくれるなら、何でも欲しい物を買っちゃおう!

おサイフ、よろしく!



あふぃりえいと とか、やってないけど、
gooさん、よろしく! (何を?)



知らなかった

2013-03-08 | 乳がん
術後10年の定期検診は 年明けになった。

今後 再発があったとしても
大変な事には ならないだろうという自信がある。

さほど 悪性度の高い癌では なかっただろう、
という想像が、自信の根拠だ(弱い? 笑)

ひとつの節目をクリアする感覚で
ひとつひとつの検査を受けていく。







抜き残しの球根から 芽を出したチューリップ。
花は咲くかな?






いつもと同じ、と思っていたら、
レントゲンとか、
いつもより 検査が多かった。

先生、最初に言ってよ~。







苗として購入した ミニハボタンの寄せ植え、これで1ポット。






お腹のエコーと胸のエコー検査が いつものように終わり、
いつものように 主治医から結果を聞く。



検査前に 主治医は
「10年ですよ~。」
と言った。

「10年間、よく 頑張りました!」
と言ってくれた。



頑張った記憶は さらさらないが、
そう言われると 頑張ったかもしれない、という気になってくる(笑)。

主治医は 私と同時期に
リュープリン(または ゾラデックス)の注射をし、
タモキシフェン(商品名ノルバデックス)を服用していた。

(前立腺がんだったようだ。)

その主治医が、

「10年は、長いよね~」と言う。

「ボクも 〇〇個、薬を飲み忘れた」
などとも言う。

私などより ずっと少ないんだけどね(笑)。



「10年は、大変だよ~。」
とも言う。

主治医も 10年、飲み続けたのだろうか?

私は 9年で止めたけどね(苦笑)。






検査の結果を告げる時、
主治医は いつものように
「あれも大丈夫、これもO.K.」
と言う。

数値が書かれている部分を覗き込むと、
いつものように、
所々に 「数値が高い」を意味する【H】が
入ってるんだけどね(汗)。

もちろん、いつものように、
中性脂肪とか コレステロールとか。

(入院前は正常値だったのに、
 突然 異常値になったんだよ、ホントだよ!)

要は、気にするほどの高い数値ではない、
と言いたいのだろう、
と 薄笑いを浮かべながら想像している私。






そして 主治医は 突然 「6割」と言い出す。



あなたが こうしていられる可能性は、6割だったの。

あなたは その6割に入ったの。

6割の中に入ったんだから、あなたは運が良かった。

6割だったんだから。

あなたは 運が良かったんだ。



そこで いつものように(?)言葉を失う私(苦笑)。

そうだったの?

知らなかったよ!



そうと知っていたら、
もっと真剣に「死」とか「生」とか
もっとちゃんと悩んだのに!(爆)






「運が良かった」と繰り返す主治医。

私は その「6割」が 何なのか、
かすかに疑問に思ったんだけども、
確かめる事もなく、
いつものように
「は~~。」
「はい~。」
という気のない返事をして 帰って来てしまった(笑)。



それからクリニックに行っていないし、
電話して確かめてもいないけれど

(これからは 年に一度の検診になる)、

想像するに、6割というのは、
現在の私のように「転移」や「再発」なしで暮らしているという、
そういう確立なのだろうと思う。

「無病生存率」。



私は 腋窩リンパ節に複数の転移があったので
 (センチネルリンパ節生検の結果、
  転移があったので 腋窩リンパ節郭清をした)、
無病生存率が低いのは 承知していた。

ゾラデックスの注射を何年続けるか悩んだ頃や、
治療薬を何にするか悩んでいた頃には

ザンクトガレン乳がん国際会議 とか
サンアントニオ乳癌シンポジウム とかの報告を
懸命に探して読んで

自分が当て嵌まりそうな辺りを類推していた。



あまり良くないな、と思ったので
治療や薬の選択を決めてからは
思い出さないようにしていたので(爆)、

すっかり忘れていたのだった!







丈夫で 手が掛からなくて 長く花が咲いてくれる、と
知人が絶賛していた ハナカンザシを 植えた。






転移しないための治療を続けて
転移しなかったのだから、当然のはずなのだけれど、

転移したからと言って 努力が足りなかった、
という訳ではない。

運が、良かった。

それだけの事なのだと思う。







私も絶賛しようと思う。






これからも
「生」と「死」について
少しは 考えていこうと思う(笑)。

それから、「宗教」についても。







食材になる前に、今年も野鳥に食べられる青菜。






現在、
「どこまで続く泥濘(ぬかるみ)ぞ」
という気分で 治療を続けていらっしゃる方もおいでだろう。

私は 子育て中に よく「どこまで続く・・・」と思っていた。

あるいは 介護で奮闘中の方にも 
道路や公園のゴミ拾いを実行中の方にも
同じように感じる時があると思う。



けれど いつかきっと 
夜は明ける、晴れる日が来る、春が来る、
と 伝えたい。

それは 多分「運が良かった」から来る「朝」や「晴れ」や「春」では、
ないと思う。



努力を重ねても 実らない夢もあるが
「何か」が残るよ、とも 伝えたい。

その「何か」ほど 
人にとって 大事なものはないんじゃない?
と思うから。



「運が良かった」から得られるものも
多分、いっぱい、ある。

だから 私のこの運を 皆さまにも 分けて差し上げたい。

分けたからといって 減るはずないじゃん、と思う。



私、5億5千万長者を目指してみようかな(笑)。



『置かれた場所で咲きなさい』

2013-03-01 | 読書
『置かれた場所で咲きなさい』は 
渡辺和子さんとおっしゃる ノートルダム清心学園理事長のご著書。

私が渡辺さんのご著書に触れたのは、これが最初。

仏教徒の私だが 
この本は 宗教を超えて
人を温かく励ます慈悲にあふれていると感じたので
ぜひ ご紹介したい。   

帯には
「人は どんな境遇でも 輝ける」
とある。

(幻冬舎文庫、2012.4.25、925円)



新書版のコンパクトな本で、優しい語り口の内容で、
文字も読みやすく すぐに読み終わってしまう一冊。

でも 書かれた内容は どのページを開いても 味わい深い。

「あっ」とか「ああ!」とか思った所に付箋を貼ったら
付箋だらけになってしまった(笑)。





    
          
             渡辺和子シスター



   →→→YouTube シスター渡辺和子さんの「 置かれた場所で咲きなさい」






タイトルの「置かれた場所で咲きなさい」は

Bloom where God has planted you.

である。



直訳すれば、
「神が あなたを植えた場所で 咲きなさい」。



ただ 神のご意思に従う、といった消極的な事ではなく、

置かれた状況を 喜んで受け入れて
積極的に 自分を開花させてね、、
との気持ちが見える(気がする)。






また、この本のタイトルになった
ベルギー人神父に贈られたという英詩には
続きがある。


「咲くということは、

 仕方がないと諦めることでは
 ありません。



 それは 

 自分が笑顔で幸せに生き、

 周囲の人々も幸せにすることによって、

 神が、
 あなたをここにお植えになったのは
 間違いでなかったと、

 証明することなのです」






「置かれた場所」というのは、
人それぞれ。

「置かれたところこそが、
 今のあなたの居場所なのです」(p.3)



大学に入学しても「不本意入学者」がいる。

就職しても、
結婚しても、
子育てをしていても、
「こんなはずじゃなかった」 
と思える状況は 次々に襲ってくる。



「置かれた場所」が、

つらい立場。

理不尽。

不条理な仕打ち。

憎しみの的。

信じていた人の裏切り。

ベッドの上。

歳を取って 周囲から“役立たず”と思われ、
片隅に追いやられる。

そんな時にも その状況の中で「咲く」努力を。

「咲く心」、「花を咲かせる心」を 持ち続けましょう、
と シスターはおっしゃる。(p.13)






風雨が強い時や、日照り続きで
どうしても咲けない時は

「そんな時には 無理に咲かなくてもいい。

 その代わりに、
 根を 下へ下へと降ろして、根を張るのです。

 次に咲く花が、
 より大きく、美しいものとなるために。」(p.13)






「置かれたところで 自分らしく生きていれば、
 必ず <見守っていてくださる方がいる>
 という安心感が、波立つ心を鎮めてくれるのです。」(p.3)



キリスト者の強さは 信仰という力によって
この「見守っていてくださる方」を
強く感じる事ができる点かと思う。

日本の神々や 仏教におけるホトケは
儀礼や習慣などの日常に紛れ過ぎて
現代の私達には 強く意識する事は
難しいかもしれない。

その点を 私は とても羨ましく思う。



(私は 一応 自分は仏教徒だと思っているが
 ホトケを意識するためには
 意識しなければならない(苦笑)。)






この小さな本は 愛に溢れている。



人生の岐路に迷う人だけでなく、
老いに戸惑う人だけでもなく、

年若いチャレンジャーにも
ビジネスで成功しようとしている人々にとっても

有益な言葉に溢れている。

たくさんの人に 手にとってもらいたいと思う。

2012年の年間ベストセラー総合第2位だったというが、
それでも、もっともっと たくさんの人に。






この本の中では
シスターの心の琴線に触れた
人や言葉の紹介もふんだんになされている。

仏教者や仏教詩人の言葉も出て来る。



私が「あれっ」と思ったのは
「私たちは、キリストのともしびから火を分けていただいて、
 それぞれが、置かれたところで、
 一隅を照らす光でありたいものです。
という一文。(p.29)

人を苦しみの業火から救ってくれる宗教の言っている事は
結局、ひとつなのだ
という思いを 強くした。






本書の終わりの方にある 
シスターと 2.26事件との関わりには
びっくりしてしまった。

過日 2月26日だった事に気づいて書き始め、
本日の投稿となった。

寒かった冬も 3月となって 
ご近所に咲く花も増えてきている。

私たちの花も キレイに咲きますように。