ジョルジュの窓

乳がんのこと、食べること、生きること、死ぬこと、
大切なこと、くだらないこと、
いろんなことについて、考えたい。

かき菜

2011-04-04 | 明るい農村
一躍 有名になった「かき菜」は
私の大好物。

よく お隣の婆ちゃんが 垣根越しに寄越してくれた。

隣んちの 婆ちゃんと爺ちゃんは、かき菜が好き。

我が家も、好き。

でも 隣んちの 息子と嫁は、ほうれん草は好きだけど、
かき菜が嫌い。

で、畑で作って 食べきれない時は
私たちのお腹に入っていた、という訳(笑)。







かき菜。拝借画像。
葉先のちぢれが特徴かと。






イバラキや 東京に暮らしていた頃には 知らなかった野菜だが
今回、福島やイバラキで栽培されている事がわかった(苦笑)。



ほのかな癖があり、
それが 隣んちのパパとママの不興を買っていたのだろう。

うまいと思う人にとっては、その癖がまた たまらなくうまいのだ。

癌予防になるというアブラナ科の野菜だが(笑)、
他のアブラナ科の野菜とも 
また 少し 違った癖だと思う。

アブラナ、ナバナ とも ちょっと違ったと思う。

今年はまだ 食べていない(涙)。






太い茎も 茹でればすぐに柔らかくなる。

畑には よく 大きな株が並んでいて
トウ立ちしてきた茎を掻き取っては
お浸し、味噌汁、炒め物などにする。

最近 当地では 栽培が少なくなってきていたように思う。

これから 最高に 美味しい季節なのに(涙)。

でも 婆ちゃんも爺ちゃんも亡くなって
隣んちからは もう かき菜は もらえないけれど。






農家は 野菜を作っても ちっとも売れない、と嘆いている。

私なら買うのに。

それとも
小さな子供がいたら、違う産地のものを買っただろうか。



苗床を作る季節になっている。

この冬 何を作れば
今 何を播けば 
消費者は 買ってくれるのだろうか?

風評被害に対する補償、
の その前に、
するべき事が、少し、あるような気がする。






先日 玉子がようやく手に入り、
この度 納豆も 運良く 棚に並べているところに出くわして
「おひとり様 1パック」をゲットする事ができた。

生活は 少しずつ 普通にもどりつつある。

節電は なるべく このまま続けていきたい。






いつかきっと行こう、と思っていた、
五浦の六角堂(北茨城市)。

波にさらわれてしまった。

おとっつぁん、残念だよ。



ばがいってんじゃねえ

2009-03-30 | 明るい農村
Y郎さんの言葉だ。

「バガ言ってんじゃ、ねえ!」







ことしもドッサリ咲いた、クリスマスローズの大株。






本当は キチンと調べて記事にしたいところだが、
10年はかかりそうなので(爆)、
きょう 書いちゃう事にする(汗)。

有機農法で 野菜を作ると、病害虫に強いらしい。







全部ポット上げしたつもりだったのに、残っていた(苦笑)。
こぼれ種から育った小さな株、大事に育てたい。






Y郎さんは言う。

「無農薬にしたから
 周りの畑の虫が 全部おらいの畑に来て
 虫が食っちったあ?

 虫食い穴べ~り(ばかり)で 
 (市場に)出しても金になんねえ?
 
 俺に言わせりゃ、 ばが言うんじゃね、と。

 俺に言わせりゃ、それは、嘘!

 本当に 無農薬で 有機質肥料をくれてやってれば
 虫はつかねえっつの!」



こんな会話を覚えていたからこそ、
先日はトシちゃんに強気な発言をしたんだけれど。






本当なんだろうか。

病気にも強く、虫もあまりつかない、とは 
聞いた事がある。

生ゴミ堆肥の門田さんも そうおっしゃっていた。

『奇跡のリンゴ』の木村秋則さんも 
そうおっしゃっていただろうか?



だったら、話は簡単、

生ゴミを発酵させて堆肥にして 畑に入れれば

化学肥料も農薬も要らないし

農薬による健康被害も全然ないし

食べて安心だし

土壌が汚染される事もないし

第一、美味しいはず!







石(これは火石ではない)の間から 花を咲かせるスミレ。





私が社長になったら
広大な農地を手に入れて(たぶん、借り上げて)
無農薬で 有機栽培をする。

農協の売り上げが落ちるね(苦笑)。

近隣の 手の空いた人を集めて雇い、
タイムカードを導入して
「なるべくサボんないで仕事してね」とか言って

畑やハウス(なるべく露地栽培がいいよね)で
時間給で働いてもらって お給料を渡す。

値が良くて 儲けが多かったら 働く人たちに還元する。

そんな農業法人みたいの、できないだろうか?

私の頭の中のグルグルなお話、
あまり気にしないで読んでいただけたら、と(笑)。

で、たぶん、一生、私は社長にはならない(笑)。

バガ 言っちったあ(爆)。



トシちゃんとのおしゃべり

2009-03-29 | 明るい農村
トシちゃんは そろそろ80に手が届こうかという年齢。

でも サクサク動くし ハキハキしゃべる。

何より、おしゃべりのテンポが良くて、
私と同じテンポでしゃべる。

年寄りであることを忘れさせてくれるお爺さんだ。

ただし、考えはやや硬直したところがあって、
柔軟性に欠ける。。。(苦笑)。







亭主の実家の 梅の古木の幹を撮影。






先日 久しぶりに会って おしゃべりする機会があった。

相変わらず、テンポ良くしゃべる。

こちらも負けじと 早口で(爆)。






オバサンの井戸端会議と同じで、
四方山話というのは 本当にとりとめがない。

内容が あっちへ行き、こっちへ行き(笑)。

ムラには 
田んぼだけでなく、麦畑も 現在では皆無になっている、
と 今回 トシちゃんに知らされたり。

そんな中、ムラの将来、日本の農業の未来について
嘆息したくなる話も出て来た。






トシちゃんちの周りでは
独身男性が多いのだそうだ。

60歳くらいから 結婚もしていないのが 
ゴロゴロしてる、と言う。

60代から50代の人たちが
農家の後継ぎに嫁が来ない、という事を教えてくれたので(汗)、

50歳前後から40代の人達は
誰も農業をやっていないと言う。

農家の跡を継がず、会社員になって
ムラの外に働きに通っていて、
そして、やはり、独身なのだそうだ。



当地では 結婚して伴侶を得る事を
「人になる」と表現する。

結婚しないうちは、一人前ではない、という意味だろうか。

‘人にならない’跡とり息子が、ゴロゴロゴロ。。。。。



ということは、トシちゃんちの周りは
あと何十年かしたら 
全部が全部ではないにしろ、
誰も住まない廃屋だらけになってしまうのか?

少なくとも、地味の良い優良農地は
耕作放棄されてしまうに違いない。



早晩、こんなド田舎の農村に住む人は どんどん減り続け、

現在と同じ生活を、と望むのは 到底不可能、
そんな日が来ることを予感させる。







亭主の実家の、銀木犀のはず。強剪定を施したらしい?枯れちゃわない?






そんなトシちゃんと 肥料の話になった。

「堆肥だってなんだって、
 ちっとんべえ(少しばかり)くれてやっても
 何にもなんねえかんね。」

「そうですよねー。」

やっぱり、そうか(苦笑)。






農薬の話もした。

「なんだかんだ言ったって、
 農薬、使わねえわけには いかねえかんね!」

そうだろうか?

少しイジワル気分になる私。

「無農薬のお野菜を 少々高くてもいいからと購入して
 穴あき菜っ葉を ありがたがって食べる人、
 
 たまに虫が這い出て来て 
 <キャ~>と叫びながらも頑張る人は
 増えてますよ!」

「そうかね。」



この、「そうかね。」がクセモノ。

トシちゃんは 「そんなはずはねえ!」という顔をしている。

真剣には聞いてくれていない。

トシちゃんの固めの頭は 
私が言いたい事を カチンと音をたてて はね返してしまい、
絶対入っていけそうになかった。



田んぼにも畑にも入ったことのない私が
こんな文章を書いているというだけでも不遜なのに
現役のお百姓に 無農薬がいい、などとは
説教してはいけないのだった。

言いたい事を ちょっと言ってみた後で
私は少しだけ控えめ気分になった(苦笑)。





それはともかく、産直品のコーナーが
どこのスーパーでも キッチリ場所を確保されるようになって
新鮮なお野菜を見ることができるようになって
私は嬉しい。

新鮮さは 絶対にナンバー・ワンだし、
輸送費もCO2もあまりかかってないし、
とにかく、やっぱり、近所のお野菜って、
食べてみて、美味しいんだ!






あ、何を話してたんだっけ?(汗)



いつもは 野菜の事について
消費者が無知過ぎる、と思っていた私だったが、

今回 トシちゃんとしゃべってみて、
実は 現在の消費者の志向について
生産者側も なかなかに無知なのではないか? と思った次第。



農業に関しては やはり 
銅像になりそうなくらいの 素晴らしい指導者が 
必要なのかもしれない。

農薬をセッセと売って設けている農協は
あまり頼りにならない。

政治は、あの通り。

これまでだって、そしてたぶん、これからも。



賢い生産者は 悩んでいると思う、努力を重ねていると思う。

私たちも なるべく賢くなって
美味しい野菜をいただきたいものだ。

でも その智恵を 私たちは どこで仕入れればいいんだ?



不況(3)

2009-02-24 | 明るい農村
ありとあらゆる業界が 今 不況の波に洗われているようだ。

景気がいい、という話は しばらく聞いていない。



バブル崩壊の頃、
メディアがいかに不況だ、不況だ、と騒いでいても
我が家の近所はみな農家で
当地に不況はなかった。

不況に一番強いのは、農業かもしれない。

高齢化し、人手の足りない第一次産業。

仕事にあぶれた人たちに 第一次産業を担ってもらえば?

私もそう考えたよ。






 先日の、雪をかぶった茎ブロッコリー






Uターン、Jターン、I ターン。。

地元に戻って、あるいは 知らない土地で
第2の人生の始まり、とばかり
田舎に住んで 農業と読書に勤しむ日々。。

私も憧れてはいるのだ。



けれど その仕事で収入を得て 食べていく、
年金はハナから当てにはできない、
老後に備えての蓄えもしていかなくてはならない、

そういう時に頼るには
第一次産業は 少し不安がある。

天候などに左右されやすいからだ。

貧乏でもいい、というなら話は別だが、
高収入を得たい、となると 
オススメの職とはいい難い。



だからこそ、当地においても
若きはサラリーマンになっていて、

だからこそ、今回の不況には 手を焼いているわけだ。







プランターに針金を刺してガードしてはいるんだけど。






リストラにあった人たちを
農業・林業・漁業などに迎え入れよう、という動きは
各界にあるらしい。

しかし うまくいく場合ばかりとは限らない。

どうやら その人の育った環境にもよるらしく思える。

つまり、
実家が林業だ、
漁業を手伝ったことがある、
畑仕事が、なにしろ、大好き、などの場合、
比較的すんなり入り込めるらしい。

もちろん、慣れない仕事、住み慣れた都市を離れ、
家族にも新しい環境を強いて、
相当頑張って、の話ではある。







ヒヨドリやら ムクドリやら? 食欲は今年も旺盛(涙)。






これは 亭主が義さんから聞いた話だが、
農業の業界紙には 求人が山ほど載っているのだという。

日本農業新聞(→コチラ)などのことかと思う。

たくさんの求人広告が載っていて、
おそらくは、応募する人たちがいて。

農村の家屋に住んで 土地を耕して。。

けれど、2、3日で 
みんな仕事のキツさに ねを上げるのだそうだ。

腰の曲がった年寄りがやっている仕事に、だ。



‘慣れ’というのは、そういうものだろう。

やり慣れていることは さほど苦痛には感じないものだ。

キーボードを叩いてきた手に クワを持っても
畦を作り上げるのは至難だろう。







私は 階段があまり得意ではないので(汗)、二階に上がることは少ない。
けれど 食べるのに困ったら、真っ先にベランダで野菜を作ると思う。
あそこなら、日当たりは抜群なのだ!
・・・・・・・・・・・・栄養失調になるのが目に見えるようだ?






それでもなお、
新しい一歩を 農林水産業に求める人が増えてくれることを
私は望む。

だって、それが 日本の将来のためになると思うから。

日本の食料自給率を見よ!






とは言え、
内定を取り消された若者たちに 
「君たち、ぜひ農業を!」
とは言えない。

畑違いのことに これまで従事してきた人たちに
「クワを持て」 「耕運機を動かせ」 「耕起せよ」
とは言えない。 

林業・漁業においても同様だ。

なんとか うまい具合に 良い方へ、良い方へ、と
回っていかないものだろうか?

今のところ、負の連鎖が回っている感じだねえ。



不況

2009-02-22 | 明るい農村
ともあれ、世は 今 
未曾有(み・ぞ・う;笑)の経済危機にあるのだそうだ。

「世界同時不況」というのだそうだ。

漢字、6文字だぞ!(笑)



これまで 不況だ、不況だ、と マスメディアが喧伝していても
どこか 
「うそ~」という気分があったが

去年辺りからは
どうやらこれは ただごとではないな、
という雰囲気だ。

たとえば。







20日の朝に積もった、クリスマスローズの雪。
老犬はもう 雪が降ったからといって、庭で駆け回ったりはしないけれど。






冬になると
いつも白菜の漬物をくださる義さんちは、
花作り農家。

(最近は わさびも作ってるけどね;苦笑)

近所からは「花屋」と呼ばれている。

(キュウリ農家のことは「キュウリ屋」、
 トウ立ちさせて 種を採って売る農家は「種屋」と呼ぶ。)

その「花屋」の義さんちに 昨年 異変があった。

花作りを止めたのだ。




バブル崩壊の頃、義さんは

「花は不況に強い。

 人は一度 花を飾る生活を覚えると、
 多少は無理してでも 花を飾るものだ。」

と 得意そうに言っていた。

それが、どうやら、
世間では 花を飾る無理が できなくなっているらしい。



ハウスを自力で建てた息子さんは 勤め人になった。

子ども達を育てるためには それも仕方がないだろう。



義さんは 朝起きると 食事までにすませたい仕事が
ちょうど良くあったのだったが
今では 目が覚めてから暇でしょうがないので
ウォーキングに出ているという(苦笑)。






もちろん、
義さんが 歳をとって衰えつつある上に
時おり軽い脳梗塞の発作を起こしていて
だいぶ体力も落ちている、とか

もう それほど 無理できない、とか

そういう理由も 他にはあるだろうけれど
老夫婦で 畑やハウスで ワサビ、その他の野菜を作って 
(たぶん)年金ももらって 生活しているようだ。

(花屋さんも 出荷の時は 真夜中に車を走らせていたりする。

 もう少し別の方法はないのかな?と ずっと思ってたんだけど。)







同じく、チューリップの鉢に積もった雪。
飼い主の方は、雪が珍しくて カメラを手に家を飛び出した。






右肩上がりの成長が続く方がおかしい、と
ずっと私は思っていた。

ジグザグ、上がり・下がりがあるのが自然だろう、と。

けれど ここのところの不景気さには
どうも 不安を感じる。

せめて 義さんが 健康を(なるべく)維持して
長生きしてくれますように。



偽装

2009-01-23 | 明るい農村
生協の白石さん(2005-11-15 の記事)が
東京農工大学の広報大使の第一号に任命されたねえ。
ついに素顔を披露!「生協の白石さん」大学の広報大使に

顔写真が (小さいけど、)今朝の新聞の一面に出てたよ~(笑)

いや、私の今日の記事には関係ないんだけどね(爆)。







私が風邪気味と聞きつけて、みっちゃんが 
奥さま手作りの金柑の甘煮を持って来てくれた。
喉は別になんともないんだけれど、ありがたく(笑)。
○○牧場のではないが、いただいた容器に書かれた「生キャラメル」、
こちらの方が気にかかる(笑)






義さんから 今年の冬も 度々 白菜の漬物をいただいている。

ありがたい!



その義さんから、最近、わさび漬けをいただくようになった。

義さんちで栽培しているのだそうだ。

「友達に頼まれて。」
と義さんは言っていた。

どこに住んでる友達か、は伺わなかったが、
いただくわさび漬けの産地は 県内ではない。

近所の義さんち(の畑かハウス)で採れたわさびが、
おそらくは わさび漬けで有名な地域のわさび漬けに変身して
その土地のものとして 売られている。



そうそう、
実家の方では 野沢菜を栽培して
野沢菜で有名な地域に送る、という農業が成立している。

イバラキ産ではなく、有名な土地の産物という扱いだ。


最終的に加工した土地が 産地として表示される。

こういうのは 
現代日本の常識では
産地偽装とは 呼ばないのだろう。






似たようなことは 
輸入して 一定の期日を過ぎれば 
その土地産のものとして出荷できる、
という海産物にもある。

国産扱いになって 値段も格段に高く売れるに違いない。

これも 現行の法律では
産地偽装では ないはずだ。






もちろん、ホンモノの産地偽装も 次々と発覚しており、
当局は とにかく しっかりやってもらいたい。

嗚呼! 日本人の良心よ!







電話で「風邪気味で」と話したら、
近所の元・学校の養護教諭が持ってきてくれた、これは玄米のあずきご飯。
美味しい! 玄米とあずきって、合うね!
私を、我が家を、こうして支えて下さっている善意は、決して偽装ではない。







白石さんの記事と同じく、
本日の朝刊にあったのは、
鰹節の偽装だった。

カツオ節で表示偽装、ヤマキとマルトモに改善指示へ

業界第2位のマルトモは 
焼津産の鰹節を 「枕崎産」と表示を偽装していたという。
 
美味しい鰹節を作って、
焼津産の鰹節の価値を もっと上げれば良かったのに!



もっと許せないのは、
業界最大手のヤマキ。

カビの培養を2回以上繰り返した鰹節にしか使えない
「枯れ節」の表示を、
基準を満たしていない削り節のパックに施して 
販売していたという。



カビ付けをして、20日待って、カビを払って、天日干しをして。

それをまた、
カビ付けをして、20日待って、カビを払って、天日干しをして・・・。

その手間ひまが
日本の食卓を、
日本人の腸の中の有用微生物を、
日本人の感情を、感受性を、
豊かにしてきたのだ。

と思う。

『鰹節』を書いたばかりのところに
こんなニュースが入ってきて、
私は悲しい。。





「信頼していたのに」地元消費者から憤りの声

>消費者は商品の表示を信じて購入するしかないし、
>表示が本当に正しいのか調べる方法もない。



これからも 私たちは 表示を信じて買物をする。

良心に恥じない商いをしてもらいたい。 



廃棄野菜

2007-05-16 | 明るい農村
シャクヤクのおばあさんの家から戻る時は
行きとは別の道を通った。

ヨウちゃんちの方から帰る。

ちょうど ヨウちゃんは
種を蒔いた畑に
ビニールのトンネルを掛けているところだった。


先週のヨウちゃんちの畑で撮影。
キャベツの花盛りだった。



こんにちは、と声をかけ、
「犬の散歩かい。」
と返してもらった。

周りを見渡すと キャベツ畑は
すっかり‘かんまして(かきまぜて)’あった。

かんました畑の写真は撮らなかった。






春菊の花。





昨日の朝刊に
「余った野菜の廃棄減らせ」
「飼料、肥料に 素早く転用」
「引き取り業者 事前登録」
という見出しの記事が載った(2面)。

目的は、
豊作で値下がりした野菜を畑で潰す「産地廃棄」を減らすこと。

農林水産省が 
取れすぎた野菜を 飼料や肥料の原料などとして
あらかじめ登録した加工業者に優先的に活用してもらう新制度を
導入した。

「野菜需給調整協議会」というものを作るんだそうだ。

これで 農家が毎年張っていた博打が
少しは堅実なものになるのかな?











生産過剰になって値崩れを起こした野菜は
出荷すればするほど 手間だけではなくて お金がかかる。

作って出荷する側からすれば、
値段が高い方が嬉しい。

さて、それでは、
今年は何の値段が‘いい’か。

それは誰にもわからない。

中には パソコンを駆使して
作付面積から推し量る百姓さんも出現してきてはいるが

なにせ収量が天候に左右されるこの世界、

どうなるかは 終わってみなければわからない。

何の種を蒔くのか、一年間の収入を賭けた‘博打’と呼ぶ所以。



これまでは 過剰に生産された野菜の引き取り先を
生産者が探していたが

業者の事前登録によって 
「速やかな対応が可能になると期待している。」
のだそうで

もしそうなれば
家畜の飼料を輸入に頼る割合も減るのではないか?



とにかく
畑が‘かんまされる’姿や
‘かんましている’お百姓さんを見たくない私には、朗報。

どこまで活用してもらえるか?




当地で流行っているイチジクの仕立て方。
もう青い芽がだいぶ伸びてきている。

焼畑じゃないよ

2007-03-31 | 明るい農村
焼畑、じゃなくて、これは、火事。



この冬は 近所で 火事が3回あった。

いずれも、我が家の裏手の土手の向こうの、川原の火事だ。

川原に茂った葦が 最初に焼けたのは 風の静かな日だった。

ああ、燃えてくれてる、そんな気分で見ていた。



次に 燃えたのは 静かだった風が
突然強風に変わった昼過ぎだった。

いつもの土手に上がっていくと
近所の人が集まっていて
「誰かが火をつけたらしいよ。」と聞いた。

「あら、どうせなら午前中にしてほしかったのに。」なんて。

前回よりも 我が家に近くになっており、
消防車の台数も増えていた。



今月の火事は
ほんとうに我が家の真裏だった。

一日中 どうしようもない強風がふきまくっていて
だれも焚き火をしようとは思わないような日だったが
火事は起きた。

強い西風にあおられて火は進み、
かなりの距離を焼いた。



私が 消防車の台数にビックリして見に行った時には
まだ安全そうだったのに

どういう火の加減・風の加減だったのか

火は 土手を越えて 
こちら側まで 這いわたってきていて

翌日の散歩でそれを見て ゾッとした。



土手も川原も 管理は国土交通省。

土手の下の葦原は 市が一括して借り上げて
近所の農家などに貸してくれている。

近年 畑の作り手が急激に減少して
それまで借りていた畑を 返納する家が増えてきた。



畑の担い手が高齢化し、あるいはいなくなり、

引き継ぐべき若い者は
ムラの外に勤めに出ている。

または、ムラの外の生活に手一杯だったので
農作業という知識を 相続しそこねている。



この火事は そんなこんなの果てに起きている。

夏には 草を刈って丸めて 巨大な茶筒型にして
どこかへ運んでいくので
牛の飼料になるのだと思う。

その後に生育して 枯れ上がった草を
近所の農家も 
市役所も(ムラは今では市に属している)
国土交通省も
放置しているのだ。



以前は 近所が力をあわせて「野焼き」のようなことをやったそうだ。

今は手が足りない。

若いもんがいない。

市も 手が足りない?

こうして タバコの火の不始末かなんかか
あるいは
誰かがわざと火を入れるかして 葦を燃やしておかないと

川原は ゴミの不法投棄の絶好の場所になる。

土壌や川の汚染にも 繋がるかもしれない。





いや、それより、

川の向こう側で 以前 死体が見つかったという事件もあり、

葦を 生い茂ったままにしておくのは
近所に住む者にとっては
不安でならない。

子どもだけでは 土手の向こう側に行ってはならないきまり。

イマドキの子は そんな決まりごとは 破るためにあるもの、
とは 思わないのかもしれないが。



娘が小学生の時。

あれは 夏休みに入る前だったのだろう、

土手の向こう側に行く時は
大人の男の人と行くように、と先生に言われて来た。

お母さんでは 防ぎきれないかもしれないような犯罪の温床、
それが葦の原。

冬休みの前には 娘は
川原に遊びに行くときには
白い服を着て行かないように、と言われて帰って来た。

小さい子は ウサギと間違えて 鉄砲で撃たれるかもしれないから
というのが その理由だった。

茶色いセーターを着ていけば あるいは 赤や青なら 大丈夫なのか?



考えすぎると 生きていけないから、
いい加減なところで 思考を止めよう(笑)。

てんさい

2006-12-15 | 明るい農村
小学生の頃
白地図なんか 見たり描いたりしていて
「てんさい」と書かれたのを見て
「天才」と勘違いしていた、というのは
私だけじゃないと思うんだけど。

「てんさい」は 「甜菜」と書くらしい。

先週、12月8日(金)のテレビ東京、
「所さんのそこんトコロ」という番組の中で
私は生まれて初めて
「甜菜」を見た。

できそこない?のカブみたいのだった。



鍼灸の先生が 北海道のご出身なので
「てんさいって、どんなのか、知らないんですけど。」
と言ったら
治療をしながら
「ん~~、砂糖大根と言ってね。」
と教えてくださったが
いまひとつ ピンとこなかった。

「砂糖大根」だとか「ビート」と言われても
見たこともなければ ピンとこない。



私が使っている「てんさい糖」は こんな色。


番組によると、
なんでも 真っ白な砂糖になるそうなのだが。

甜菜糖は
サトウキビから採れる砂糖の 約5倍も採れるらしい。

1キロの甜菜から コップ一杯の甜菜糖が採れるとか。

知らなかった~!!!

砂糖といえば さとうきびじゃなかったの?



まくろびお・・・で言うと(笑)、
寒い冬は
北の大地の土の中で育った 砂糖大根の方が
南の‘ざわわ’な畑のサトウキビよりも
身体をあっためてくれそうに思う。

あったかいココアは冬のご馳走だけど
甘くないココアなんか ココアじゃないよね。

カロリーも心配だけど 
ほっとする飲み物で 心もあったまる。



トウガラシは、美しいと思う。 可愛いと思う。

自然農法

2006-12-13 | 明るい農村
12月6日放送の NHKの『プロフェッショナル』
「腐らない?奇蹟と呼ばれるりんごを作る男」
という番組を見た。

木村秋則さん(57)という青森県の男性のりんご畑では
農薬を使わないという‘常識はずれ’の作り方で
りんごがたわわに実っている、というのだ。


9月5日の記事「キャベツ?ブロッコリー?」に登場した畑。
どうやら ブロッコリーらしい。


りんごは 思いのほかデリケートで
栽培には手間がかかるのではないか?

虫や病気にやられたら 一発だ、と思う。

事実、木村さんは
収穫を得られずに 
死地を求めてさまよったことも あったという。

そうして巡りあった、福岡正信氏の自然農法。



それにしても
酢を散布することは あるのだそうだが
殺菌したり 害虫駆除剤をまいたりせずに
本当に りんごの木は 実りをもたらすものらしい。

それは りんごの木 本来の力なのだろう。



木村さんは言う。

「主人公は、りんごの木なの。」

「りんごは、愛で、育てるの。」

「愛こそが、すべて。」

つまり、育つのも 実を実らせるのも
それはりんごの力、
脇役である 人間は 
りんごの木が育ちやすいように 手助けしてあげるだけ。

なんと、
人間のこどもを育てるのと おんなじなんだなあ!

「りんごは 愛で 育てる。」



スタジオに登場した2年前のりんごは
干からびてなお 芳香を放っているという。

腐らないのは
りんごに地力があるから?

いずれにしても びっくりなりんごだ!



一時期、りんごが健康にいい、とか
りんごを 一日一個、
しかも 丸ごと食べると
がんにならない、とか 言われたことがある。

普通のりんごは 
さまざまな化学肥料や殺虫剤が使われている可能性があり、
そのリスクを減らすためには
皮をむくのが一番なのだ。

そろそろ りんごが美味しい季節。

木村さんのりんごならともかく、
私は りんごの皮をむいて食べようと思う。

‘一物全体’には 反するけれど。

でも 時々
遠い昔のように
皮ごとがりりと 噛み付きたいと思うこともある。



これは 上の畑の現状。

農業に従事していたおじいさんとか おばあさんの身に
何かあったのでは?と心配していたが
もしかして 自然農法か?

ネギ畑

2006-12-12 | 明るい農村
全国のネギ畑のネギが こんなふうだったら



今年の庶民の鍋物の中に
ネギは見当たらないことになっていたに違いない。





でも 大丈夫、
ちゃんと育ったネギもあるから。





中国じゃあ、農薬をどっさり使うから、
地元で食べる人はいないんだってねえ。

そんな話、どっから仕入れたんだ?

根深ネギは 中国は用がなかったんじゃないの?



でも 中国の農薬の問題は 深刻らしい。

そして それを せっせと輸入しないと
食べていけない日本。

食料自給率は 将来 上がるのか?



それから
農薬による健康被害が出てくるとしたら
安い野菜を買っているビンボー人から出るわけか?

金持ちは 有機・無農薬栽培のものを
ドバドバお金を出して買って食べられるから
被害は最小で済む?



二極化は 何も 大学だけじゃない、
勝ち組・負け組みなんて言って
大人の社会が二極化してるんだ。

健康も お金があるか ないかで 
決定する世の中になるのか?

食は 暮らしのキホンなのに
おろそかにして来過ぎたのか?



白菜は 取れすぎで 生産調整をしていると
ニュースで見た。

当地では 今年はそれほど 白菜畑を見ていない。

畑を‘かんまして’いることろは見たくないから
ほっとしている。

ネギやブロッコリーは 今
せっせと出荷中。



あ。

愛犬が写り込んだ。。

レンコン(蓮根)

2006-11-20 | 明るい農村
実家の辺りでは レンコンを作っている。

減反政策以後 
稲以外の農作物を作った田んぼにもらえる転作奨励金を
より多くもらえる作物のひとつに
レンコンがあった。





実家の隣の 半農・半漁の家でも
じいちゃんが年をとって 漁業は趣味程度になって
若夫婦は 田んぼと畑に精を出しでいた。

ある日 となりのじいちゃんが
深刻そうな顔をして

「寺から借りて作ってる田んぼで
 はす、作ってもいがっぺか。」

と 恐る恐る、といった雰囲気で言ってきた。

住職である父が

「お寺の田んぼで 仏様に縁のあるはすを作って 
 悪いこどがあっぺか。」

と 快諾したら

拍子抜けしたように 
ほっとした顔をしていたことを覚えている。

それ以来 隣家では レンコンを作っている。



泥の田んぼから
すっくと高い花茎を立ち上げて
穢れのない美しい花を咲かせるはす(蓮)は
仏教のシンボル・フラワーでもある。

その崇高な美しさは 実際に見てみると
宗教的に感じるところもある、と納得する。



けれど 冬季に この泥の田んぼに
半身を埋めてレンコンを収穫する、という作業は
とてつもなく 辛いもので

私のある同級生の両親は
レンコンの栽培で身体を壊したそうだ。

他にも きっとたくさんの農家の人が
体調不良になったことと思う。

美味しくて 身体にもいい 冬場のレンコンは
心して 無駄なく 料理に使いたい。



食べたい料理で お弁当に入れたいものは
前の晩に作って食べて 残りを翌日のお弁当に入れる。

写真は 先週の レンコンハンバーグ。

レンコンつくねと呼んでもいい(笑)。

あら微塵に刻んだレンコンを
ハンバーグのタネにたっぷり混ぜて
丸めて焼く。

豚ひき肉の量はレンコンの2倍くらい。

タネは
下味をつけるときに しょうが汁を加えてもいいし
加熱した豆腐をちぎって加えてもいい。

このタネを 
スライスしたレンコンに挟んで
天ぷらにしても美味しい。

これを私は カラシ醤油で食べたい。

息子と亭主は ケチャップを選んだ。

翌日のお弁当箱には
甘辛く炒りつけて詰めた。



忙しいのが一段落し、
あとは 残務整理があるが
きっと亭主が頑張ってくれるだろう(笑)。

キャベツ?ブロッコリー?

2006-09-05 | 明るい農村
これは 
久々に 土手ではなく 
畑道を散歩した土曜日に写したもの。

タクちゃんちの畑に当たる朝日に
愛犬の影が。

キャベツかブロッコリーだと思うんだけど、
それはほぼ間違いないんだけど、

さて、どっちだろう?(笑)

とりあえず、キャベツということにしておこう(爆)。




しばらく行くと 向こうにキャベツ畑(笑)が、
その手前に 何も植わっていない畑が、
一番手前には まだ苗床状態のキャベツが。

これも昨日の朝見たら
全部キャベツ畑に変身完了していた。




こちらの畑は 苗が小さい、せいぜい10センチという高さ。

しっとりと湿った土に 行儀よく並んで
のびのびと根っこを伸ばしているところ。




道路際にはこんな草も。




見上げるような花、腕を伸ばして撮影。



人家のあるところは
土手とは違って やはり人の息遣いを感じて
いつもと違った写真が撮れる。

畑の作物は 土手の上から見るよりも
間近で見た方が 温かみを感じる。

猛スピードで走り抜ける通勤の車が少ない日には
もう少し畑の見回りもしてみよう。

畑?田んぼ?

2006-09-02 | 明るい農村
もう2週間くらい前になるが
Sさんからごぼうをひと箱いただいた。

なんでもお友達が作っているのだそうだ。

いくらお友達でも
このひと箱では ただじゃあないだろう(笑)。



おお!この家紋!

どこかで見たような。。。

確か 足利氏か 新田氏の家紋だと思う。

JA新田郡? じゃあ、新田氏かな?



とにかく とんでもなくたくさんいただいたし
亭主が実家に行くというから
どっさりのきんぴらを作って持たせた。

普段の私にはあり得ないくらい どっさり作った。

さすが、新ごぼうは 柔らかくて美味しい!

いつもイマイチだったのは
ごぼうが悪かったんだワ!(笑)



この時に Sさんがおっしゃっていたのだが
この美味しいごぼうを作る友達の
ごぼうを作付けしてある 特に低い土地の‘田んぼ’が

今年の梅雨の時期に
すっかり水をかぶってしまい、
全滅してしまったのだそうだ。

友達のごぼう農家は
他にも何枚もごぼうの‘田んぼ’を持っているので

別の田んぼのごぼうが出来上がるのを待って
ようやく遅れていた収穫をすませたものを

我が家に持って来てくださった、というわけ。



ごぼうの畑は‘田んぼ’と呼ぶのか。



ごぼうは 
私が当地に来て
何の畑か見当がつかなかった作物のひとつ。

でも どう見ても あれは畑で、田んぼじゃなかった(笑)。

どちらかというと
ネギ畑の方が 見た目は田んぼに近いかも。



ともかく、新ごぼうは オススメ。

9月になって

2006-09-01 | 明るい農村
まだ 何も植わっていない畑がある。

ネギ苗の植え込みの最中の畑もある。

9月になったというのに、異例の遅れだ。

画像は土手の上から撮ったネギ畑。

手前の緑は 土手。



今年は梅雨明けが遅かった。

ネギ植えの遅れはそのせい。

画像ではわかりにくいが
ネギ畑の 灰緑色のわずかな濃淡は
植えた時期が 少しずつ違うから。

もしかしたら 畑の持ち主も違うのかもしれない。



早くに植えつけたネギは
もう2回目の‘土寄せ’をする頃。

遅いのは今から植える。

たいていの畑のネギは
まだ植えて間もないから 
ひょろひょろとしている。

今年のネギの収穫は
例年よりも遅くなるに違いない。

忘年会の頃には
お安くなってくれると思うが

それまで この野菜の高値は続くかもしれない。



キャベツやブロッコリーも 苗植えが始まっている。

今年の春は とうとう一個もキャベツをいただけなかった(涙)。

いつもなら

「ひとり2個ずつ持ってくるのはやめろ!
 
 せめて1個ずつにしてくれ!」

と思うのに。

今度は 
我が家にも少しはおすそ分けがいただけるくらいの
豊作にしたいものだ(笑)。





こちらの鮮やかな緑の畑はヤマトイモ。

つるがモコモコとして見える。

この葉っぱが枯れ上がったら収穫だ。

今年は
ヤマトイモ畑のスプリンクラーが稼動しているところを
見なかった。 



先日 夜中に土砂降りの雨が降った翌日の夕方に
ヤマトイモをいただいた。

「?

 まだ早いですよね?」

「きのうの雨で きょうは暇だったから
 冷蔵庫の整理をしたんだよ。」

冷蔵庫というのは、
人がコンテナをかかえて出入りできる大きさの建物の事。

去年 収穫したヤマトイモを 貯蔵してあったのだろう。

冷蔵庫に入れておけば 結構持つらしい。

雨が降ったあとは 
ぬかるんで しばらく畑に入れないので

苗植えもできず、
冷蔵庫の整理をしてくださったおかげで

美味しいヤマトイモをいただいた。

季節はずれの食べ物も、たまには、いい(笑)。