「わたし、覚えてないんだけど、
去年の冬は、毎日 何やってたんだっけ?」
亭主に聞いたのが、この前の冬。
亭主の答えは、こうだった。
「お前、毎日 寝てたろうよ。
夜 眠れない、とか言って。」
ああ、そうね、そうだった。
毎晩、眠れないんだった。
眠りにつくとき。
暑くなる。
汗を書く。
例の、裏返しにした下着を着て、
長袖のパジャマを、脱いだり、着たり。
布団を、掛けたり、剥いだり。
そうして やっと眠りについても、
夜中に目が覚める。
目が覚めると、暑くなる。
パジャマを、ぬいだり・・・が始まる。
いったん 暑いのが収まってからも、
しばらくは 背中が暑い。
背中が暑いと、眠れない。
あっちを向いたり、こっちを向いたり。
(しかし、術側を下にして横になっては リラックスできず、
眠れない。)
寒い部屋の中で、背中は 空気に触れるように、
しかし 肘や手首は 冷たい空気に触れないように。
痛むから。
いったん目が覚めると、暑いうちは寝付けない。
ひとりベッドの中で、ふ~ふ~、もぞもぞ、バタンバタン。
暑くなくなっても、なかなか眠れない。
暗い事ばかり 頭に浮かんできて、
ひとり ベッドの中で
じーーっといろんな事を考える。
もちろん 隣のベッドには 亭主が寝ているわけで、
ひとりぼっちでは ないはずなのだが、
心理的には いないも同じ事。
起こして 我儘を言いたい衝動に駆られる時もあるが、
明日の朝の事を考えると、それはできない。
子供達を起こして 朝ごはんを作り、
駅まで車で送っていかなくてはならない。
我慢する。
そうして、暗い事ばかり、考える。
そのうちに 新聞配達のバイクの音が聞こえてくる。
亭主のベッドの傍らで 目覚まし時計が鳴って、
亭主がむりやり 体をベッドから引き剥がすように、起き上がる。
わたしがまどろむのは、その前後。
そんな繰り返しをしているうちに、
毎日 だいたい決まった時間に目が覚めるようになってしまった。
それが、午前3時ごろ。
これを「午前3時症候群」と呼ぶ、と何かで読んだ。
鬱の症状のひとつにあるのだと。
わあ、わたし、ぴったり! と思わないわけにはいかなかった。
後日 実家の姉が
「私はこれを読んで ラクになったから、読んでごらん。」
と一冊の本をくれた。
『認知療法でうつ病が治った』高田明和著、リヨン社、2003年2月10日、1300円
この本によると、認知療法では、
「感情が 考え方を 決めるのではなく、
考え方が 感情を決める。
だから、考え方が ゆがめられている時には
気分は 自分にとって 苦しいものとなる。
これを変えるには 考え方を 変えるしかない。」
という立場に立っている、らしい。
ここだけは よくわからないが、あとは わかりやすく、
知らなかったことが 楽しく お勉強できた。
女性のほうが 男性よりも 2倍 うつ病になりやすい、
でも 自殺率は 男性の方が 約2倍 高い、とか。
これは、考え方が 感情に影響する事と 関係するのではないか、
どうも男性は 自分の考え方に固執する傾向にある、
女性は もともと考え方に柔軟性があり、
あまりつきつめて考えずに 方向転換すること
(要するに、ヒラキナオリ?)ができるようだ、
と うつ病の男女差について書かれている。
そして 女性にうつ病が多い理由は、
それまで体も脳も 病気から守ってくれていもの、
女性ホルモン。
この女性ホルモンが少なくなると、うつになるのです、
断言している。
生理の前から生理中、出産後、そして更年期。
おまけに、エストロゲンの分泌を注射で止めてしまった、
乳がんの ホルモン療法をしている、私たち。
鬱と ホットフラッシュと 関節痛などによる 私の不眠は、
ありがたいことに それほど長くは 続かなかった。
冬の次に、暖かな春が やってきたから。
去年の冬は、毎日 何やってたんだっけ?」
亭主に聞いたのが、この前の冬。
亭主の答えは、こうだった。
「お前、毎日 寝てたろうよ。
夜 眠れない、とか言って。」
ああ、そうね、そうだった。
毎晩、眠れないんだった。
眠りにつくとき。
暑くなる。
汗を書く。
例の、裏返しにした下着を着て、
長袖のパジャマを、脱いだり、着たり。
布団を、掛けたり、剥いだり。
そうして やっと眠りについても、
夜中に目が覚める。
目が覚めると、暑くなる。
パジャマを、ぬいだり・・・が始まる。
いったん 暑いのが収まってからも、
しばらくは 背中が暑い。
背中が暑いと、眠れない。
あっちを向いたり、こっちを向いたり。
(しかし、術側を下にして横になっては リラックスできず、
眠れない。)
寒い部屋の中で、背中は 空気に触れるように、
しかし 肘や手首は 冷たい空気に触れないように。
痛むから。
いったん目が覚めると、暑いうちは寝付けない。
ひとりベッドの中で、ふ~ふ~、もぞもぞ、バタンバタン。
暑くなくなっても、なかなか眠れない。
暗い事ばかり 頭に浮かんできて、
ひとり ベッドの中で
じーーっといろんな事を考える。
もちろん 隣のベッドには 亭主が寝ているわけで、
ひとりぼっちでは ないはずなのだが、
心理的には いないも同じ事。
起こして 我儘を言いたい衝動に駆られる時もあるが、
明日の朝の事を考えると、それはできない。
子供達を起こして 朝ごはんを作り、
駅まで車で送っていかなくてはならない。
我慢する。
そうして、暗い事ばかり、考える。
そのうちに 新聞配達のバイクの音が聞こえてくる。
亭主のベッドの傍らで 目覚まし時計が鳴って、
亭主がむりやり 体をベッドから引き剥がすように、起き上がる。
わたしがまどろむのは、その前後。
そんな繰り返しをしているうちに、
毎日 だいたい決まった時間に目が覚めるようになってしまった。
それが、午前3時ごろ。
これを「午前3時症候群」と呼ぶ、と何かで読んだ。
鬱の症状のひとつにあるのだと。
わあ、わたし、ぴったり! と思わないわけにはいかなかった。
後日 実家の姉が
「私はこれを読んで ラクになったから、読んでごらん。」
と一冊の本をくれた。
『認知療法でうつ病が治った』高田明和著、リヨン社、2003年2月10日、1300円
この本によると、認知療法では、
「感情が 考え方を 決めるのではなく、
考え方が 感情を決める。
だから、考え方が ゆがめられている時には
気分は 自分にとって 苦しいものとなる。
これを変えるには 考え方を 変えるしかない。」
という立場に立っている、らしい。
ここだけは よくわからないが、あとは わかりやすく、
知らなかったことが 楽しく お勉強できた。
女性のほうが 男性よりも 2倍 うつ病になりやすい、
でも 自殺率は 男性の方が 約2倍 高い、とか。
これは、考え方が 感情に影響する事と 関係するのではないか、
どうも男性は 自分の考え方に固執する傾向にある、
女性は もともと考え方に柔軟性があり、
あまりつきつめて考えずに 方向転換すること
(要するに、ヒラキナオリ?)ができるようだ、
と うつ病の男女差について書かれている。
そして 女性にうつ病が多い理由は、
それまで体も脳も 病気から守ってくれていもの、
女性ホルモン。
この女性ホルモンが少なくなると、うつになるのです、
断言している。
生理の前から生理中、出産後、そして更年期。
おまけに、エストロゲンの分泌を注射で止めてしまった、
乳がんの ホルモン療法をしている、私たち。
鬱と ホットフラッシュと 関節痛などによる 私の不眠は、
ありがたいことに それほど長くは 続かなかった。
冬の次に、暖かな春が やってきたから。