「あら、この写真?」
と私が聞いた。
義弟はアルバムをいくつか引っ張り出して
義母の遺影を選ぶという
寂しくも楽しく責任ある仕事を任されているようだった。
そこにあったのは
穏やかな笑顔の 義母らしい姿の一枚の写真。
着ているものも 派手すぎず地味すぎず、
背景もどこかの宿泊施設の室内のようで
落ち着いたたたずまいの一枚だった。
ところが義弟は
「どうもおばあちゃんのイメージと
少しちがうんだよ。」
と不満そう。
そうしてアルバムをめくっているときに
一緒に声をあげた一枚があった。
それは 鮮やかな花の中に
おすましして座った義母の写真で、
まだ若々しく はちきれんばかりのパワーと皮下脂肪!
髪は染めて真っ黒、でもそれが不思議ではない程
元気いっぱいの小太りの義母だった。
まわりに咲き乱れる鮮やかな花々はペチュニアだったから
それほど昔ではない。
退職後間もない頃だろうか。
私がいいと思った最初の候補の一枚は
小さな写真たてに収めた「もう一枚の写真」になった。
義弟にとっての義母は
小太りで若々しいものだったのだろう、と思った。
斎場に飾られた義母の遺影を見つめながら
私は
自分が死んだときのことを考えないではいられなかった。
何が嫌って、
自分が気に入らない遺影を飾られるのは
とっても嫌。
義母は写真がたくさんあったし
葬儀まで 時間もあったし
義弟も 最上の一枚を、ということで
時間をかけて一生懸命選んでいたので
写真に関しては きっと満足してくれるだろう、と思う。
でも 私の場合は・・・?
子供も大きくなって
どこへも出かけなくて
最近ではまったくと言っていいほど
写真を撮っていないし
第一 ろくな写真がない。
気に入らない写真を
大きく引き伸ばして
裏に照明をいれた装置ではっきり見える遺影にされたら。
ちょっとそれだけは 耐えられないなあ。
って、死んでるんならもういいのか。
いや!(笑)
帰ったたら 機会を見つけて
取って置きの写真を一枚、撮っておこう。
写真屋に行って
修正もきかせて(笑)撮ってもらおう。
いつ必要になってもいいように
スターのブロマイドのような一枚を用意しておこう。
そう心に誓ったのであった(笑)。
なかなか その機会に恵まれないのだが
そのうちきっと ブロマイドを!
と私が聞いた。
義弟はアルバムをいくつか引っ張り出して
義母の遺影を選ぶという
寂しくも楽しく責任ある仕事を任されているようだった。
そこにあったのは
穏やかな笑顔の 義母らしい姿の一枚の写真。
着ているものも 派手すぎず地味すぎず、
背景もどこかの宿泊施設の室内のようで
落ち着いたたたずまいの一枚だった。
ところが義弟は
「どうもおばあちゃんのイメージと
少しちがうんだよ。」
と不満そう。
そうしてアルバムをめくっているときに
一緒に声をあげた一枚があった。
それは 鮮やかな花の中に
おすましして座った義母の写真で、
まだ若々しく はちきれんばかりのパワーと皮下脂肪!
髪は染めて真っ黒、でもそれが不思議ではない程
元気いっぱいの小太りの義母だった。
まわりに咲き乱れる鮮やかな花々はペチュニアだったから
それほど昔ではない。
退職後間もない頃だろうか。
私がいいと思った最初の候補の一枚は
小さな写真たてに収めた「もう一枚の写真」になった。
義弟にとっての義母は
小太りで若々しいものだったのだろう、と思った。
斎場に飾られた義母の遺影を見つめながら
私は
自分が死んだときのことを考えないではいられなかった。
何が嫌って、
自分が気に入らない遺影を飾られるのは
とっても嫌。
義母は写真がたくさんあったし
葬儀まで 時間もあったし
義弟も 最上の一枚を、ということで
時間をかけて一生懸命選んでいたので
写真に関しては きっと満足してくれるだろう、と思う。
でも 私の場合は・・・?
子供も大きくなって
どこへも出かけなくて
最近ではまったくと言っていいほど
写真を撮っていないし
第一 ろくな写真がない。
気に入らない写真を
大きく引き伸ばして
裏に照明をいれた装置ではっきり見える遺影にされたら。
ちょっとそれだけは 耐えられないなあ。
って、死んでるんならもういいのか。
いや!(笑)
帰ったたら 機会を見つけて
取って置きの写真を一枚、撮っておこう。
写真屋に行って
修正もきかせて(笑)撮ってもらおう。
いつ必要になってもいいように
スターのブロマイドのような一枚を用意しておこう。
そう心に誓ったのであった(笑)。
なかなか その機会に恵まれないのだが
そのうちきっと ブロマイドを!