ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

ばば天 @名古屋市中区・大須

2016年05月27日 | 名古屋(中区 老舗)

大須観音の南側にある路地に面した天ぷらの店「ばば天」。創業は明治36年(1903)。大火で焼失した五重塔の跡地で店を出したそうだ。変わった店名だが、創業夫婦のお婆さんが揚げ担当だったからこう呼ばれたのだとか。ストレートだなァ(笑)。店に入ると土間になっていて、テーブル席と小上がり席がある。床はフロアマットが敷いてあり、特に古さを感じさせるところは無い。給仕も厨房内も女性ばかりのようだ。テーブル席に座り、品書きの中から「天丼」をお願いした。ビールは大瓶、中瓶、小瓶と揃っていて気が利いているが(オッサンになってくると昼時に大瓶は多過ぎる場合があるし、残すのはもっと嫌なので)まだ用事があるので我慢。厨房の中からきれいな揚げ音が聞こえてくる。覗いてみると、揚げ担当は高齢の女将さんらしき方。ハイ、店名通りです(笑)。

しばらくして蓋付きの小さめの丼ぶりで天丼と香の物が運ばれた。蓋を開けると海老は2匹。それにかき揚げがひとつのっている。海老は開いてあり、衣はしっかりとついていて、つゆに通してあり、ご飯にもつゆがたっぷりとかけてある。もちろん予想通りサクサク、カリカリ「でない」天ぷら。自分は天丼の場合、ここみたいにタネがつゆにくぐらせてあって、衣がご飯とつゆと馴染んでいる方が好み。今は過剰に花を咲かせてある天丼が主流だが、サクサクの天ぷらだったらカウンターでその場で揚げてもらうか、定食にして天ぷらは別でいい。丼ぶりの時は一体感重視。海老は開いてあってもプリッとした食感がちゃんとあり、旨い。かき揚げも中身は小海老だった。量的には抑えめだが(大盛もある)、たぶん昔からずっと変わっていないだろう天丼を楽しんだ。”ばば”様が末永くお達者でいられますように。(勘定は¥1,080)

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↑ (写真上左)大須通沿いに建つ「西大須ビル」(大正10年・1921・建造)。きれいに改修されお洒落なビルディングに生まれ変わっている。(写真上右)大須と言えば赤門通と裏門前町通の交差点のこの珍しい吊られた信号機。4方を向いた自動車用信号機の内側が歩行者用信号になっている。他では見たことないなァ。LEDになっても仕様はそのまま残された。

 

↑ 大須の商店街の古い建物をいくつか。(写真上左)3丁目にある「珈琲ぶりこ」(昭和24年頃・1949・建造)と(写真上右)「フジヤマ55・他」(昭和24年頃・1949・建造)。地元の努力で建物が残った幸せな例。右は貴重な木造3階建て。耐震工事済みだとかで頼もしい。

↑ 2丁目の「八代目澤屋鯛福茶庵」(昭和初期建造)。昔からこの建物じゃないとは思うが、現在は人気のたい焼き屋。こちらの建物もきれいに整えられている。

 

 

名代天ぷら ばば天

名古屋市中区大須2-25-10

 

( 大須 おおす 大須観音 ばばてん 天婦羅 天麩羅 てんぷら 天丼 てんどん 近代建築 認定地域建造物資産 登録地域建造物資産 )


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