ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

The Essential / Leonard Cohen

2016年10月10日 | ポップス・オールディーズ

The Essential / Leonard Cohen (2010)

カナダ出身の吟遊詩人、レナード・コーエン(Leonard Cohen)のベスト盤2枚組。以前からずっと気になるアーティストだったが、レコードもCDも、1枚も持っていなかった。初めて意識して聴いたのは、ナイン・インチ・ネイルズ(Nine Inch Nails)のトレント・レズナー(Trent Raznor)が1994年に編集したサントラ「Natural Born Killers」に収録されていた2-6「Wainting For The Miracle」と2-4「The Future」。その甘く低いヴォーカルが逆にサントラの不気味さ、空虚さを演出していて気に入っていた。以前から断片的には聴いた事があったが、永年に渡り「Musician's Musician」(ミュージシャンお気に入りのミュージシャン)の筆頭だったので、ずっと手を出そうかどうか迷っていた。廉価でベスト盤を見つけたのでポチッと。

カナダ出身だからか、どの曲からもフレンチっぽい洒落た雰囲気に溢れていて、いわゆるアメリカ大陸っぽくない。特に初期の楽曲はフォーク・ミュージック、あるいはシャンソンの部類と言えるかもしれない。若い頃の曲でも教科書的な女性コーラスが入る曲はさすがにあまりピンと来ない。でも曲はやはりどこかで聴いた事のある曲が多い。それもそのはず、新旧大勢の偉大なミュージシャン達がこぞって彼の曲をカヴァーしてたり、引用したりしているのだ。その甘すぎる低音ヴォイスは、きっと多くの女性を骨抜きにしただろうし、実際どの時代の彼の写真を見ても、若い頃の俳優アル・パチーノ(Al Pacino)に似た色男ぶりは渋くてダンディーで、かっこいい。近年は歳をとってもビシッと三つ揃えのスーツに中折れ帽を被ったりして、ヴォーカルの低音もさらに低くなり、色男っぷりに拍車がかかっている。これで現在82歳というのだから…。こんなジジイになりたいものだ。

amazonにて購入(¥880)

  • CD (2010/10/1)
  • Disc : 1
  • Format: CD, Import
  • Label : Columbia

 

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