マダムようの映画日記

毎日せっせと映画を見ているので、日記形式で記録していきたいと思います。ネタバレありです。コメントは事前承認が必要です。

ソフィーの選択

2006-11-28 12:16:48 | 映画ーTV
1982年 アメリカ アラン・J・パクラ監督 メリル・ストリープ 、ケヴィン・クライン 、ピーター・マクニコル 、リタ・カリン 、スティーヴン・D・ニューマン 、ジョシュ・モステル 、ジョセフ・ソマー 、グレタ・ターケン 、ロビン・バートレット 、ジョン・ロスマン 、デヴィッド・ウォール

【解説】
かけだし作家のスティンゴが、ソフィーというユダヤ人女性と知り合う。彼女には誰にも語ることの出来ない恐るべき過去があった。それは、彼女の人生を大きく左右する第一の選択であった……。ナチスのユダヤ人収容所に端を発する、一人の女性の悲劇を描く力作。

【感想】
ソフィーのような悲劇が二度と繰り返されないようにと、祈るばかりです。
この映画はホロコーストを真正面から描いた映画ではないんだけど、収容所のシーンは人が人でなくなる行為の連続で、神経がマヒしそうです。

ソフィー(メリル・ストリープ)は第二次世界大戦中のポーランド人で、父親は反ユダヤ主義の教授だったにもかかわらず、ナチスは学識者をいっぱひとからげに処刑してしまいました。
自分の父親が反ユダヤ主義だと知った衝撃の上に、処刑という酷い結果。
これがソフィーの悲劇の始まり。

その後、禁止されていたハムを闇で買った罪により、ソフィーは幼い二人の子供とともにアウシュビッツへ送られます。
「どちらかの子供の命を助けてやろう」ドイツ人医師にささやかれ、究極の選択をしてしまうソフィー。
ここのシチュエーションが、私の無知故にか、よくわからないのです。
いくらナチスと言えど、一個人に生かすか殺すか決める権限が与えられていたのか?
しかも、ポーランド人に対して?
この子は罪が全くないわけだし…。
とにかく、このことが生き延びたソフィーのその後の生き方に、重い十字架としてのしかかっていくのです。

この物語は南部から都会に出てきたスティンゴ(ピーター・マクニコル)と言う若い作家によって語られます。
彼の無垢な心が救いの物語でした。

ソフィーと同棲しているネイサン(ケヴィン・クライン)はユダヤ人。
普段は理知的で愉快で、アイデアに溢れた人。
でも、とても精神不安定な人物。
いつも、騒動を巻き起こすのに、憎めない。
やがて、病気がどんどん重くなって、スティンゴとソフィーの仲を邪推して、銃を持ち出して二人を脅迫する。
ネイサンは、平和な世界の心の闇を象徴しているのでしょうか。

スティンゴはソフィーを連れて逃げ出し、プロポーズするが、ソフィーはネイサンの元へ戻り…。
これが、ソフィーの最後の選択です。

この作品でメリル・ストリープはアカデミー賞とゴールデングローブ賞の主演女優賞を獲得しています。

重いテーマの作品だということで、後回しにしてきたけど、見て良かったと思いました。

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5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
選択・・・ (NAKAちゃん)
2006-11-29 00:59:06
メリル・ストリープの主演女優賞作品くらい見ておこうと 無いようについては予備知識ゼロの軽い気持ちで見たので(題名だけだと楽しい映画と思いません?)
こんなに重い選択だったとは・・・
でもメリルストリープの演技はすごいですね。
私も 見て良かったと思いました。

でもちょっと言わせていただくと
1938年 アウシュビッツに入れられたときに 10才の子供が居たでしょう?! それから戦後のお話なのに ソフィーは若すぎませんか??
スティンゴに「30歳過ぎのおばあさんだから・・・」と言っていたけれど 歳が合わない?!と一人で悩んでいました。
映画の主題とは関係ないし ソフィーが綺麗だからまぁ良いか・・・
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私も見ました (ひろぴん)
2006-11-29 05:57:06
深夜放送を録画しておいて、私も見ました。
そうそう、歳は若く言い過ぎですよね、たぶん40は過ぎているかも、美人の特権ですかね?
精神分裂症の恋人にも、何かひっかかるものがあるのですが、選択をしていく、ソフィーの演技力で許せますね。
あ、それから、写真ありがとうございました。
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お返事 (よう)
2006-11-29 08:55:40
これ、DVD化されていないみたいですね。
写真探すの苦労しました。

へえ、年齢ね。
私はあまり気にしなかったわ。
18で産んで28でアウシュビッツ、この話が1948年くらいだとしたら、まあ、40までで納まりそうじゃない?

過去のソフィーは激やせでしたね。
現在のふっくらして美しいソフィーととても対照的でした。
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かなり以前に映画館で (ピノ)
2008-07-31 13:09:38
正規の上映期間に、映画館で見たんですけど、あれは20年前位ですかね。ものすごいショック受けました。
それ以前にアンネの日記を読んでたのですが、映像になると生々しくて恐ろしい!人間が人間に出来る行為か?と衝撃受けました。

子供を選択する時、何故女の子ではなく男の子を選んだのか?

今以て謎です。

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ピノさんへ (マダムよう)
2008-07-31 17:55:02
こんにちは。
コメントありがとうございます。

本当に、戦争を違った角度で捉えた映画でしたね。
母親に生き残る子供を選択させるなんて、正気では考えられませんね。
また、選択してしまったソフィーの苦しみも生涯消えるものではないでしょう。
ほんとうに、辛い映画でした。
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