マダムようの映画日記

毎日せっせと映画を見ているので、日記形式で記録していきたいと思います。ネタバレありです。コメントは事前承認が必要です。

テレビの映画「ミッドナイトラン」「運命の子」「ザ・ファン」

2012-12-10 14:36:06 | 映画ーTV

ーテレビの映画「ミッドナイトラン」「運命の子」「ザ・ファン」ー

先週末、テニスで遊んでいて、左膝をねじってしまいました。

たいしたことはないのに、結構痛んで安静にしていたので、WOWOWMプラスを見ていたら、いい映画がたくさんありました。

 

ーミッドナイトランーMIDNIGHT RUN

1988年 アメリカ

マーティン・ブレスト監督 ロバート・デ・ニーロ(ジャック・ウォルシュ)チャールズ・グローディン(ジョナサン・マデューカス(デューク))ヤフェット・コットー(アロンゾ・モーズリーFBI捜査官)ジョン・アシュトン(マーヴィン)デニス・ファリナ(ジミー・セラノ)ジョー・パントリアーノ(エディ)ロイス・スミス(ネルソン夫人)リチャード・フォロンジー(トミー)ロバート・ミランダ(ジョーイ)ジャック・キーホー(ジェリー)ウェンディ・フィリップス(ゲイル)ダニエル・デュクロス(デニース)フィリップ・ベイカー・ホール(シドニー)

 

【解説】

元警官のバウンティ・ハンターと、彼に捕らえられた横領犯のニューヨークからロスまでの壮絶な大陸横断アクション・コメディ道中記。横領犯を狙うギャングとFBIの追撃によるバイオレンス・シーンとC・グローディンの奇妙なキャラクターが引き起こす笑い、それにデ・ニーロの軽いフットワークの演技が心地よいアンサンブルになっており、ノンストップ・アクション全盛の当時にあっておおらかな正統娯楽活劇の造りが楽しい。(allcinema ONLINE

 

【感想】

ロバート・デ・ニーロが、自身の作品の中で「一番好き」と言っている作品だそうです。

 

汚職警官の汚名を着せられて警察を辞め、今は賞金稼ぎで生計を立てているジャック(ロバート・デ・ニーロ)

請け負った仕事は、ギャングのお金を横領した会計士デューク(チャールズ・グローディン)を、ニュヨークからL.Aまで連れて来ること。

デュークのことは、FBIもギャングの犯罪の証拠を握っていると見て重要視していたし、当のギャングはあらゆる手段を使って殺そうとしていた。

 

飛行機で飛べばすぐの距離だが、デュークは飛行機が怖いとわめき出し、二人で大陸横断するハメになるという、ロードムービー。

 

その間に明かされる、ジャックが警官を辞めたあと、離婚し、幼かった娘とも別れてしまったこと。

元妻は、自分の同僚と再婚していること。

 

デュークは、横領したお金を全額慈善団体に寄付したこと。

 

そして、ジャツクをはめた張本人こそ、デュークが横領し、不正の証拠を握っているから、デュークの命を狙っているボスだということ。

 

ギャングやFBIが入り乱れる中、ボスは逮捕され、ジャックは約束通りデュークをL.Aまで連れ帰り、そこで釈放します。

 

そこでの会話が秀逸。

旅をしている間に、二人の間には友情みたいなものが芽生えたようです。

男だけがわかり合える何か、いいなあ。

余韻のある終わり方でした。

 気軽に見られる娯楽作品だけど、心に暖かいものが残る、いい作品だと思いました。

 

ー運命の子ー趙氏孤児/SACRIFICE

2010年 中国

チェン・カイコー監督 グォ・ヨウ(程嬰(ていえい))ワン・シュエチー(屠岸賈(とがんこ))ファン・ビンビン(荘姫(そうき))チャン・フォンイー(公孫(こうそん))ホァン・シャオミン(韓厥(かんけつ))ハイ・チン(程嬰の妻)ヴィンセント・チャオ(趙朔(ちょうさく))チャオ・ウェンハオ(程勃(ていぼつ)・15才)パオ・グオアン(趙盾(ちょうじゅん))ポン・ボー(晋王(霊公))

 

【解説】

『さらば、わが愛/覇王別姫(はおうべっき)』などのチェン・カイコー監督が、司馬遷の「史記」に記され、2,600年もの間語り継がれてきた物語「趙氏孤児」を映画化した感動の歴史ロマン。謀略により滅亡させられた一族の子をめぐり、苦悩と葛藤(かっとう)が入り乱れる愛憎劇が展開する。一族の遺児を引き取る主人公の医師に、『活きる』でカンヌ国際映画祭男優賞を受賞した演技派グォ・ヨウ。命と愛をテーマにした、チェン・カイコー監督ならではの作品世界が堪能できる。

 

【あらすじ】

中国・春秋時代、晋の国。敵対する武官・屠岸賈(ワン・シュエチー)の謀略により、皆殺しにされてしまった趙氏一族。そんな中、一族の子として生まれたばかりの男児が、出産に立ち会った医師・程嬰(グォ・ヨウ)に預けられる。男児を守ろうとすることで自分の子や妻を殺されてしまった程嬰は、ひそかに屠岸賈への復讐(ふくしゅう)を誓う(シネマトゥデイ)

 

【感想】

中国では有名な戯曲だそうです。

「趙氏孤児(趙家の孤児)」。

 

春秋時代の晋。

名門の趙朔を家長とする一族が、屠岸賈の謀略により、霊王暗殺の首謀者の汚名を着せられて、一族皆殺しにせよという命令が下された。

趙朔の妻の趙荘姫は身ごもっていて、彼女もお腹の子供も殺せという命令だったが、追っ手の来る前に産気づき、主治医の程嬰の手助けで男の赤ちゃんを産み落とした。

屠岸賈の命令を受けた韓厥が、趙荘姫と赤ん坊を殺そうとしたが、趙荘姫の嘆願を聞き入れて赤ん坊の命は見逃した。

趙荘姫は自害し、赤ん坊は程嬰が連れ帰った。

韓厥は屠岸賈の怒りに触れ、斬りつけられて顔に生涯消えない傷を負った。

 

程嬰にも今日生まれたばかりの息子がいて、妻がその子を抱いていた。

屠岸賈が「嬰児はすべて城に連れてこい」と言ったために、程嬰の家にも屠岸賈の軍隊が来て、趙家の赤ん坊を程嬰の子と間違って城に連れて行った。

程嬰が屋敷に戻った時妻は、我が子を抱いていたが、程嬰は「城に集めた赤ん坊以外の赤ん坊が趙家の赤ん坊ということになる!!」と驚いた。

趙家の赤ん坊を迎えにきた公孫も、誤解を恐れ、程嬰の妻と趙家の赤ん坊を連れて公孫の屋敷に向かった。

 

程嬰は城に行き、大勢の親たちと一緒に嬰児を返すように嘆願した。

刻限が来たときに、程嬰は怪しまれ、屠岸賈に尋問された。

本当のことを言わないと、100人の赤ん坊を殺すと脅され、赤ん坊は公孫の家にいると言った。

 

屠岸賈は大軍と程嬰をつれて公孫邸に乗り込み、妻と赤ん坊を見つけ出し、殺してしまった。

 

程嬰は趙家の赤ん坊に程勃という名前をつけ、我が子として育てた。

心の底に恐ろしい復讐の計画を立てていた。

 

程嬰は程勃を連れ、屠岸賈に直訴し、雇い入れてもらった。

成長するにつれ程勃は、屠岸賈を父上と呼び、武道を習って慕っていた。

屠岸賈も程勃を溺愛した。

 

時が流れても、程嬰と韓厥は、屠岸賈への復讐を計画していた。

「屠岸賈がかわいがっている子供が、趙家の赤ん坊ということを明かし、その子に復讐される」という計画。

 

やがて、真実を知った程勃は、屠岸賈と対決する。

 

前半は、殺戮場面や、子供が殺されたり、ハラハラドキドキで緊張する場面が多くて面白い。

後半は心理劇。

程勃を真ん中に、二人の父の思いが交錯する。

復讐の道具に使うつもりの程嬰はいつも暗い表情で、悪人であるはずの屠岸賈は、開けっぴろげの愛情を程勃に注ぎ、どちらが程勃のことを本当に思っているのか、見ている方は混乱してしまう。

最後の復讐の場面も、とても複雑な心境で見てしまいました。

 

こういう古典劇は、あまり理屈っぽくしない方がいいかもしれないですね。

 

ーザ・ファンーTHE FAN

1997年 アメリカ

トニー・スコット監督 ロバート・デ・ニーロ ウェズリー・スナイプス エレン・バーキン ジョン・レグイザモ ベニチオ・デル・トロ

【解説】

デ・ニーロがストーカーと化す狂信的なファンを演じるサイコ・スリラー。地元球団の大物スラッガー、ボビーの大ファンであるギルは、仕事の予定があったにも関わらず、別れた妻の元にいる息子を開幕戦に誘った。だが商談には間に合わず会社をクビになったばかりか、息子を置き去りにした事で怒った妻からは子供に近づいてはならないとの裁判所命令を受け取る。自暴自棄になるギルの唯一の心の拠り所はボビーだけだったが、彼もスランプで試合の結果はかんばしくない。彼を救おうと思い立ったギルは、その原因と思われる選手の命を奪うのだった……。(allcinema ONLINE

 

【感想】

今年の8月、自殺して亡くなったトニー・スコット監督の追悼番組でした。

トニー・スコットはリドリー・スコット監督の実弟。

 

ヤンキーズの大ファンのギル(ロバート・デ・ニーロ)。

野球選手に憧れていた少年時代。

夢に溢れていたあの時代から見ると、今の自分はナンなんだ。

偉大な父が作った刃物の会社にはいるが、現実は一介のセールスマンでしかない。

売り上げが悪いと、年下の上司に締め付けられている。

 

別れた妻には結婚間近の恋人がいて、幼い息子に会うのにも嫌がらせを言う。

息子を連れて、ヤンキーズの開幕を見にきたが、子供への責任も果たせず、仕事もしくじってしまう。

 

子供にも会えなくなり、仕事も首になってしまった。

 

残されたものは熱狂的なヤンキーズファンという自分。

そして、大好きな選手(ウェズリー・スナイプス)がヤンキーズへ移籍してきて、彼を応援するのが生き甲斐となった。

まさに、「ザ・ファン」ー贔屓の引き倒しとも言う。

ここまできたらストーカー、犯罪者。

 

デ・ニーロが演じたことで、すごい説得力を持ったけど、一線を越えたファンは不気味で怖い存在ですよね。

いまや、日常的に語られるようになったストーカーを、世の中に知らしめた作品ではないかな?

ファン心理の描写は、とてもよくできていると思いました。

 

1週間経って、膝はすっかり良くなりました。

映画を見ていると、安静が保ててよかったです。

 



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2 コメント

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追悼・・・トニースコット監督 (zebra)
2013-01-20 09:12:06
 トニー監督・・・死ぬことないのにな~
悩んでたんだろうか~

 昔 この「ザ・ファン」をみました。

デニーロ イカレた役が似合いますね~
自分が勤めてるナイフの営業をクビになり スナイプス演じるスラッガーにのめりこみ、私生活にまで入り込むようになった。

 この映画は’96年公開みたいですが この手のストーカーは今なお後を絶たないでしょうね。
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zebraさんへ (マダムよう)
2013-01-20 09:54:49
コメントありがとうございます。

トニー監督、お兄さんのリドリー監督と違った良さがありましたね。
人の心理面に重きを置く演出とか。
「トップガン」はじめ名作もたくさんありました。
才能の多い人でした。
ご冥福をお祈りします。
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