ーアタメーATAME!
1989年 スペイン
ペドロ・アルモドバル脚本・監督 ビクトリア・アブリル アントニオ・バンデラス ロレス・レオン フランシスコ・ラバル フリエタ・セラーノ
【解説】
食事と休息を得るために、精神病院に入退院をくりかえす風がわりな男リッキー(バンデラス)。彼は結婚して、まともな生活に戻ることを決意する。彼が相手に選んだのは、ポルノ女優のマリーナ(アブリル)だった……。(allcinema ONLINE)
【感想】
邦題が「アタメ!私を縛って」という、なんとも危ない感じのタイトルが気になっていました。
鬼才ペドロ・アルモドバル監督とアントニオ・バンデラスのコンビ。
バンデラスが若いよ!!
3歳で孤児になったリッキー(アントニオ・バンデラス)。
施設で育ったが、ある時から精神がおかしい振りをして精神病院に入院。
そこの女院長や看護婦たちの夜のお相手をしたり、たまに脱走して町で遊んだりして暮していたが、まともな暮らしがしたいと一念発起。
無事に退院までこぎ着けました。
リッキーの考えるまともな暮らしとは、愛する女性と結婚して家庭を持ち子供を持つこと。
普通ですが、簡単なことではありません。
特に精神病院しか知らず、お金も院長がくれたお小遣い程度しか持っていないリッキーには。
リッキーがお相手に考えたのが、AV女優のマリーナ(ビクトリア・アブリル)。
一度、精神病院から脱走したときに彼女と出会い、一夜をともにしていたのです。
でも、男性関係の多いマリーナはすっかり忘れていました。
映画の撮影も最終日を迎えたマリーナ。
撮影が終わって、パーティの着替えするためにアパートに戻ったら、いきなりリッキーに襲われた。
もちろん、悲鳴をあげて抵抗するマリーナ。
「いつか僕を愛させてみせる」とリッキーに言われても、軟禁状態では恋愛は無理!!
マリーナの気持ちが軟化していくところが見所です。
女は同情から恋愛に発展するものなのでしょうか?
マリーナのお姉さんがステキです。
自分はバツイチで妹ほど美人じゃないけど、妹思いで明るい性格。
ずいぶん助けられることでしょう。
タイトルほど過激ではなく、むしろ女性向き。
ラブコメです。
途中、危ない感じで落ち着かない部分もあるけど、そこはバンデラスの若さと純粋さと、マリーナの器の大きさということで、ラストはハッピーですべてよし。