マダムようの映画日記

毎日せっせと映画を見ているので、日記形式で記録していきたいと思います。ネタバレありです。コメントは事前承認が必要です。

彼女を見ればわかること

2006-08-05 19:22:10 | 映画ーDVD
1999年 ロドリゴ・ガルシア監督 グレン・クローズ 、ホリー・ハンター 、キャシー・ベイカー 、キャリスタ・フロックハート 、キャメロン・ディアス

【解説】
ロサンゼルス近郊に暮らす女性たちを5話構成で描く。監督・脚本はこれがデビューとなるロドリゴ・ガルシア。製作は「北京のふたり」のジョン・アヴネット。撮影は「スリーピー・ホロウ」のエマヌエル・ルベスキ。出演は「102」のグレン・クローズ、「普通じゃない」のホリー・ハンター、「サイダーハウス・ルール」のキャシー・ベイカー、「真夏の夜の夢」のキャリスタ・フロックハート、「チャーリーズ・エンジェル」のキャメロン・ディアス、「ザ・サバーバンズ」のエイミー・ブレナマン、「フォー・ルームス」のヴァレリア・ゴリノほか。

【感想】
「美しい人」が女性の人生の一瞬を切り取った絵画集だとすれば、これは短編集といえる作品でした。
監督も同じ、主演女優も同じなら比べて見てしまうのも仕方がないでしょう。
また、比べてみることを意識して作ったと思う作品でした。
いずれもシングルの女性たちの、5つのエピソードからなるオムニバス。

第一話はグレン・クローズ。彼女は医師で痴ほうの母親を介護しています。
年下の彼からの電話を待っています。でも、どうやら避けられていて、この恋も終わりかなあ、と心のどこかで思っているのででしょう。そこへ、占い師のキャリスタが訪ねてきて、妙に自分の過去を言い当てます。そして、新しい恋に出会うことも…。

第2話はホリー・ハンター。銀行の支店長で、家庭のある男性と3年越しの付き合い、どうも妊娠したようです。でも、産まないと心に決めています。浮浪者の女がたばこをねだって近づいてきて、彼女の心のひだをつっつきます。意地悪な言葉の中に、妙に真実をつく言葉が…。
手術の後、帰り道に号泣する彼女、でも、振り向く人もいません。

第3話はキャシー・ベイカー。離婚した童話作家。一人息子が自分の手から離れていく時期に来たことを悟っています。
かわいい息子、でも、巣立たさなければなりません。向かいに越してきた小人の男性に惹かれる彼女。小人というところが不思議。ちょっとファンタジーを感じました。

第4話はキャリスタ・フロックハート。いつもエキセントリックな役が多い彼女ですが、ここでは、死の床にあるレズビアンの恋人を前に、不安におののく女性です。死を怖れているのは彼女。深夜涙が止まらないのです。

第5話はキャメロン・ディアスとエイミー・ブレネマンの姉妹。妹のキャシーは盲目です。家庭教師に行った先の女の子の父親とテートをします。盲目でも彼女は傷つくことを怖れていません。怖れているのはむしろ姉の方。でも、やはりハンディある彼女の恋は
実りません。姉には、新しい恋の予感が…。

それぞれの人間関係が微妙につながって、それもこの作品の魅力になっています。
主人公たちが、人には言えない、言いたくない、でもわかってほしいというデリケートな心情がテーマの作品。それぞれの話の主人公たちは、とてもたくましく、これからも強く生きていくだろうという余韻を残して物語は終わっています。

ただ、最初に死体となって登場するカルメン・アルバ(エルピディア・カリーロ )の人生は、キャロル(キャメロン・ディアス)が語ったように絶望の中で迎えた死だったのでしょうか。彼女の死は謎のままですが、もちろん、悲劇に終わる女の一生もあります。

女優で勝負する作品なので、どの女優も美しく、演技も心地よかったけど、中でも、ホリー・ハンターがすごくきれいだった。
どの女の人生も、平凡には違いがないけど、心が揺れたり、迷ったりすることはあるもの。
人生の陰影を描いて珠玉です。

ミート・ザ・ペアレンツ2

2006-08-05 11:20:35 | 映画ーDVD
2004年 ジェイ・ローチ監督 ロバート・デ・ニーロ 、ベン・スティラー 、ダスティン・ホフマン 、バーブラ・ストライサンド 、ブライス・ダナー

【解説】
大ヒットした『ミート・ザ・ペアレンツ』から4年、豪華キャストを加えパワーアップした続編。結婚するためにお互いの両親を引き合わせるというドタバタ劇を描いた爆笑コメディ。監督は前作同様ジェイ・ローチ。ロバート・デ・ニーロとベン・スティラーのキャストはそのままに新たにダスティン・ホフマンとバーブラ・ストライサンドが加わった。全米でコメディ・ナンバーワンヒットの記録を打ち立てた映画史に残るコメディの傑作。



【感想】
この監督は、コメディの作り方をよく知っている人です。
前作の「ミート・ザ・ペアレンツ」を踏まえながら、さらにパワーアップ。
結婚前の二人(ベン・スティラーとテリー・ポロ)がパムの両親(ロバート・デ・ニーロとブライス・ダナー)に会うまでの、移動するシーン、ただとてもついていた、と言うことだけなのに、次の展開を予想して笑ってしまいます。
しかも、今回は妹の赤ちゃんまで連れて、豪華バスでマイアミのグレッグの両親に会いにいくというのです。
もちろん、ネコも健在です。
おまけに、犬も出てきます。
一番すごいのが、グレッグの両親がダスティン・ホフマンとバーブラ・ストライサンドということ。この二人の掛け合いが絶妙で面白い。
堅物のデ・ニーロ対セックスセラピストのバーブラ。
その間で、右往左往のグレック。
笑いが止まりません。
最後には、パムの元恋人・ケヴィン(オーウエン・ウィルソン)が結婚式の司祭だなんて、めちゃくちゃ可笑しい!!

泣かされたのは特典の未公開シーンに入っているダスティン・ホフマンのセリフ「楽しんでこいよ。どこにいても愛している」。
親子でもなかなか言えないことがある。そのわだかまりを、お互いの思いやりで解消してからの言葉、ジーンと来ました。
なんで、本編に入れなかったのかしら。もったいないなあ。

特典のNG集では、デ・ニーロのゲラぶりが面白い。
一度笑い出したら止まらないのね。でも、ダスティン・ホフマンは面白すぎる!!
バーブラも笑いが止まらないシーンもありました。