カンボジアの地方 １６ モンドルキリの滝：カンボジア人は滝で遊ぶのが好き

カンボジアの地方　１６　モンドルキリの滝：カンボジア人は滝で遊ぶのが好き　　金森正臣（2006.6.6.）

写真：カンボジア人は、滝で遊ぶのが大好きだ。どこに行っても小さな滝でも、滝となれば観光名所になっていて、行って見てはどうかと進められる。モンドルキリにも、２箇所に滝があり、モンドルキリに来たら滝を見学することになっているようだ。この滝は、２段の滝の上の滝で、滝の下が岩盤になっているので、そこの木陰で皆が休んでいる。人が集まるところには、商売が始まり、少数部族の衣装を貸し出している。色鮮やかな衣装を借りて、滝の下で記念写真。中央の後ろ向きの女性が着ているのが少数部族の衣装。背負い籠付で貸している。

　カンボジア人は、滝がよほど好きなようだ。カンポット（タイ湾に面した一番南の方の町。さらに南にケップと言うリゾートがあってベトナムになる）でも、ボッコウマウンテン（国立公園でタイ湾に面した標高１０００メートルぐらいの、フランス時代にかなり栄えたリゾート地。今はゴーストタウンの様になっている）でも、コッコン（タイとの国境の町。国境としては一番南側で、タイ湾に面している）でも、シアヌークビル（カンボジアで唯一の大きな港。多くの海上輸送物資はここで荷揚げされる）でも滝が有るから見に行こうと誘われた。いずれも大きな滝ではなく、日本でなら観光資源にはならないであろう。アフリカのタンガニーカ湖に流れ込む川では、あちこちに１００メートルを越す滝がある。その迫力にしばしば呆然と見とれる。地図にも無かったりして、行く手を阻まれるのが難点だが。大地溝帯の西の端だから当然かもしれないが、カンボジアの滝は、迫力に欠ける。でも彼らは、見るだけではなく直ぐ水の中に入って遊ぶのも楽しみ。ほとんど水着は無く、洋服のままか、簡単に布を巻いて入る。暑い国だから、水に入るのは楽しいのだろう。

　貸し出している衣装は、色使いや模様からすると，ラオスのモン族、雲南のメオ族と同じ系統の山岳民族の様に思われる。黒を基調として細かい柄が補色を使って表現される。この貸衣装は、化繊で出来ているが、本来は絹か木綿であったろう。化繊で出来ているから、このまま水に入ってもOK。但し、水に入らなければ、１ドル、入れば２ドル。男性用もあって、上半身裸、下半身は前後に長く布が出る褌様に出来ていて、腕輪がつく。色彩の感覚や柄は、女性用と同じ。